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第四章幸福と不幸は紙一重
31.医療発展への道
しおりを挟むカスメリア島を主体として、医療施設に医療学校を設立した後。
薬草が採取しやすい環境だった事で他国にも薬草を売る事が叶った。
これまで死亡率が高く、薬草が中々手に入らない国からは感謝され国も豊かになった。
カルフェオン王国には女性の人口が多い事もなり、これを機会に薬草師、看護師の増員を増やし。
他国に派遣することも考えた。
その他にも薬品の実験をする為に、モニター制度を導入した。
貧しくてお金の困っている平民の中には身売りをする者も多かったので、そんな彼に交渉し、実験体になってもらえるように協力を頼んだ。
勿論最初は鼠等で実験するが危険が伴うので給金をはずんだ。
この方法には反対意見も多くあったが、女性の中には身売りをするよりも良いと言う者も多かったことで解決した。
勿論後遺症が出た場合は、責任者が面倒を見たり。
再就職先を保証する約束をして、互いに利益があるように運んだ。
そのおかげで、薬は早くできた。
「まさか、実験体を人にするなんてな」
「その方が安全性が解るでしょう?女医の皆さんも喜んでいたわ」
人は利益があれが心を動かす。
何時の時代も心を動かしのは利益かもしれない。
アーデルハイドは互いに利益があれば、交渉の余地もあると考えた結果だ。
「だが、表舞台に出ないんだろ?」
「ええ、私はこれ以上目立たない方が良いと思いました。アイシャに身元がバレたこともありますし。私はただ、貴方と一緒にこの島で暮らしていきたいのだから」
「おい…」
照れるフレディーの腕を掴みながら満足そうに微笑む。
「それに社交界なんて煩わしいですもの…まぁ、お義兄様に手を出す不届き者がいたら、それとなく潰してしまえばいいですわ」
「え?」
「最強の護衛を用意していただきましたし」
そう言いながら指差を指すと、馬車の音が聞こえる。
「ん?何だ?カラカラ音がしているような」
近づく馬車の音と、カラカラと音が鳴る。
「「「カラカラ!!」」」
「スケルトン軍団!!」
サクラの使い魔でもあるスケルトン軍団が現れた。
「なんで兵の姿をしているんだ?」
「正式に雇いましたのよ?この島の東西南北にもお邸を作りましたの。アンデッド一家の皆様もお招きして」
「へ?」
地面が音を立てる。
「ひぃ!」
手がにゅっと現れ出て来たのはミイラ男にゾンビだった。
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「とっても紳士的で素敵な方よ。今後は私の秘書もしていただこうかと」
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色んな意味で大問題となるのだが、フレディーの説得は意味をなさなかった。
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