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【一章】ルーシャン
二十一話
しおりを挟む「金、銀、魔鉱石……うーむ、やはりアミュレットの元になる石が問題だな」
塔の補修用の部品を入手しつつ、アミュレット作成に必要な物を探しながら俺は呟いた。
穢れに限らず何かを吸収するには空洞が必要だ。穢れを吸うスポンジの役割として、なんの力も籠っていない石が必要だった。しかし、当然というかここにある物体は全て、四人の魔力に数百年触れ続けてみっちりと魔力を吸っている。ただの鉱石加工品すらも国宝級のアイテムになっていた。階を埋める大きな機械のどこかにまだ吸収可能な余白のある宝石か鉱石が見付かる事を期待したが難しそうだ。
しらみつぶしをした訳ではないが、あまり長居しても四人に心配をかけてしまう。ここは今後も調べていくとして、空間ごと隔離されていた俺の部屋に使えそうな物がないかをまず調べた方がいいかもしれない。
最終手段としては俺の頭に生えた角を素材にできないか試すという手もあるが、外見に大きく影響が出ては流石に追及されるだろうから本当に最終手段になる。
一先ず俺に与えられた仕事をこなそう。依頼された中にあった、地下水の汲み上げ部分の修理に使えそうな部品を抱え、俺は部屋を出ることにした。
「ルーシャン」
「うおっ、ウルダ」
「手伝います……」
扉を開くと出待ちしていたのはウルダだった。ビックリした。
目の前にいた事にも驚いたが、ウルダの見た目が透き通った腕と脚以外は元に戻っている事もインパクトがある。色々と情報が追い付かずに固まっているうちに、俺の持っていた部品をウルダに全て奪われていた。
「地下、行くのでしょう?」
「わかるか? 水が一番暮らしに直結してるからな。地下水関係は今日中にやってしまいたい」
「邪魔でなければ、お供、しても良いでしょうか」
「もちろんだ。ありがとう」
元よりウルダは寡黙な男だ。俺もウルダも黙々と目的地へ向かった。
俺は階段を下りながら早くウルダのおチンポが欲しいと思っていた。地下に到着するなり犯してくれてもいいんだけどな。むしろ自分から頼み込んでお願いしたい。エダムにイかされた余韻はまだ俺の全身に燻っていた。俺のメス穴をグチャグチャに掻きまわして欲しいなぁ。修理が終わったらご褒美にウルダに抱いて貰おうかな。それがいい、そうしよう。
「ルーシャン?」
「へ!? なに!?」
「地下設備についた、けど」
「お、おお、ほんとだ、すぐ直そうな!」
なんか俺、今すっげぇヤバい事考えてなかったか。俺は無意識に考えていた内容を振り払おうとした。とてもまともな思考じゃない。なのにどんどんその考えに違和感がなくなっている。そんな自分にゾッとした。
作業に没頭すればきっと忘れる。大丈夫だ。俺はウルダに案内されながら修理箇所へ向かった。
一通り見まわったが、致命的な故障は無くて安心した。
「これなら簡単に直せるな。保護魔術は解除して、一旦水を止めるぞ。これで更に無駄な魔力消費が無くなる」
「魔力、使わずに直せる?」
「うん、魔力なんか必要ない」」
新鮮な地下水を塔内に届けるパイプの水漏れが数か所あった。誰かの保護魔術で水漏れを防いでいたのだが、ただの水漏れに見合わない魔力量を消費し続けていて勿体無い。
こいつら四人……というか、魔法や魔術が扱える人間は基本的に全部魔力で解決するため、手作業で穴を塞ぐという単純な修理の概念がない。
ちなみにこの世界では瞬発的に発動するのが魔法で、発動後に効果が長期間持続するのが魔術となっている。膨大な魔力がなければ効果を持続させるなど不可能なので、魔術が使えるのは本当に凄い事なのだ。
前の俺のように全く魔力を持たない存在は珍しく、世界人口の1割くらいだった。生活に便利な魔法が使える程度の人間は6割で、3割は冒険者として生きていける魔力を持っている。その3割の頂点に君臨する四人だから、生活のほとんどの物事を魔力で済ませる。だから魔術師は基本的に筋肉も育たないしヒョロヒョロなんだ。
ルービンと違い、ルーシャンは3割の中に入っているがその中では底辺レベルだ。魔力を持っていなかった時代があるせいで貧乏性というか、魔力を使わなくてもできる事はつい手作業を優先してしまう。そうすると魔法自体を扱う機会が減って、技術の伸びが悪くなる。今の俺はとても中途半端と言える。
前はとにかく体を動かせば良かったから迷いもなく強かった気がする。今は変に魔力が使えるようになって判断をミスったり、切り替えが上手くできずに行動が鈍ったりする。魔力が使えたら俺は二倍強くなると思っていたのだが、現実は甘くなかった。
でもせっかくなら魔法も使いたいじゃん。数百年越しの憧れだよ?
そんな事を考えながらも、俺は機関室で集めた鉱石を丁寧に砕き、よく練ってから修理箇所を埋めていく。他にもパイプの繋ぎ目の金属がボロボロだったので、それは機関室から取って来た部品と交換した。たまに異音がするという場所は油を差して様子を見る。基本的には四人の魔力で守られているお陰で、数百年を経てもこの程度の劣化で済んでいる。本当に四人の魔力は化物並だと思う。
「よし、できたー! ウルダ、水を通してみてくれ」
「はい」
ウルダが汲み上げの操作を行う。問題なくポンプが動き出し、静かに水が運ばれていく。よしよし、完璧だ。
「ルーシャン、すごい、魔術師みたい」
「なんか言葉がめちゃくちゃだが言いたい事はわかる……」
魔力に頼らない事がそもそもウルダにとっては奇跡に近い。突然魔力がこの世から消えたら四人が真っ先に生活できずに死にそうだ。何かのきっかけで魔力を封じられるなんて事もあるかもしれないし、今後は是非とも魔力だけに頼らない技術を知ってもらいたいな。
「作業、終わったのなら休憩、しますか?」
床に散らばる修理道具やパーツを拾い集めて一カ所にまとめていたウルダが、純粋に俺の疲労を心配して顔を覗き込んできた。その気遣いはありがたいのだが、俺と二人きりなのにそんな平然としていられては困る。
「そうだな、休憩しようか」
「ル、ルーシャン……?」
俺は中腰になっていたウルダを押し倒した。床に頭をぶつけないように支えたが、ウルダは完全に尻もちをついて目を見開いている。驚いた顔が子供みたいで可愛いな。俺が馬乗りになると、ウルダの顔が赤くなった。俺の興奮はどんどん高まっていく。
「お仕事頑張ったご褒美、くれるよな?」
「で、でも、ルーシャン、今日、も、いっぱいしてるから、休んだ方が……」
「んふふふ、何言ってんだよ、ウルダだけ仲間外れになんてできるわけないだろ?」
腰を動かし、俺の昂った性器をウルダの股間に擦り付けると、ウルダの性器もあっという間に硬く勃ち上がった。
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