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第七章・魔女狩り。15

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 上手く行くか分からない。でも少しでも可能性があるのなら私は諦めたくない。
 レイヴァン様が私達を救ったように、今度は私達が救いたい。
 私はクリスに言われた通りにレイヴァン様の胸元に手を置く。そして集中してマナをありったけ引き出す。感じるわ……私のマナだけじゃない、クリスティーナのマナまで。本当に私のお腹に居るのね。
 あたたかく、強力なマナ。生命力の強さが感じられる。
「いいか? 母上。引き出したマナを一点に集中させるように出す。その時に私の言った事を唱えて下さい」
「は、はい。分かったわ」
 私は目を閉じて意識を一点に集中させる。絶対に助けてみせる。
 そしてレイヴァン様と子供達と一緒に幸せになるの!
『では、我が君主・クロノスよ。我が力となり我に力を時間逆行タイムループ
「我が君主・クロノスよ。我が力となり我に力を時間逆行タイムループ
呪文を唱えると黄金の輝きが私達を包み込む。眩しい光りはキラキラとして綺麗。その光りはレイヴァン様に吸い込んでいく。しか私のマナも吸い込んでしまう。
うっ……頭がクラクラするでも諦めたくない。お願い……届いて。
私は負けずにマナを送り続けた。すると吸い込み終わったのか輝きが消える。
そうしたら、巨大な時計型の魔法陣が出現する。そして時計の針がぐるぐると逆行し始めた。しばらくすると、針が止まり正常に動き出した。
すると冷たくなっていたレイヴァン様の身体が少しずつあたたかくなっていく。指先がピクりと微かに動くのが確認出来た。
「レイヴァン様!?」
「……う……ん」
 レイヴァン様は、うっすらと目を開けた。やったわ。成功……したわ。
 私は、そのまま意識を手放してしまった。何処からか、クリスティーナの笑い声が聞こえてくる。それに遠くからレイヴァン様の声も……。
 意識を取り戻すと、私は寝室のベッドの上で眠っていた。しかも間取りからしてホワイトキャッスルにある寝室の方だろう。
「ここは……私の部屋?」
「気づいたか!? エルザ」
 レイヴァン様がクリスを抱っこしながら顔を覗かせてきた。えっ……!?
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