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第七章・魔女狩り。14
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「やっぱり!? でも無の空間ではないのに……どうやって?」
『は、母上……目が!?』
目……? 私の身体が突然光り出した。黄金に輝く光り。
すると聖皇様が悲鳴を上げてきた。私とクリスは驚いて振り返ると、聖皇様の足元が石に変化していた。見る見るうちに下半身は石に変わっていく。
「な、何だこれは……やめろ。助けてくれ!?」
恐怖で助けを呼ぶ聖皇様だったが助ける間もなく、あっという間の速さで全身が石化してしまった。まるで自身の能力を使ってしまったような状態だ。
しばらくしたら大きな地震もピタッと治まった。ま、まさか……本当にサファード一族の力なの?
ハッと何かに気づくクリス。そして私のお腹を見る。えっ?
『母上のお腹からクリスティーナのマナを感じます。クリスティーナが憑依したのですよ。今、母上は妊娠しているのでしょう』
私のお腹にクリスティーナが? じゃあクリスティーナは、やはり私とレイヴァン様の子供なのね。嬉しいはずなのに、涙が止まらなかった。
嬉しいのに……今頃分かるなんて。絶望と喜びが両方来て複雑な気持ちだった。素直に喜べないなんて。泣く私にクリスは、
『母上、泣くには早いですよ。もしかして父上を生き返らせる事が出来るかもしれません』
「えっ……それは本当なの?」
『はい。クリスティーナがお腹に居るって事は母上のマナもそれに影響を与えます。死んだ人間を生き返らせる事は本来出来ません……神以外は。しかしクリスティーナは時の神・クロノス様の次期後継者。私より遥かに大きいマナと能力を持っております。母体はお腹の子に繋がり移行するので母上もその能力が使えるはずです。なので、その能力で父上を生き返らせる事が出来るはず』
クリスの言葉に私は動揺するが希望が少し見えてきたような気がしてくる。
それが本当ならレイヴァン様を生き返らせる事が出来るわ。
「どうやればいいの? 私に出来るかしら」
『私が手助けします。新たな生命や能力を生み出すのはクリスティーナしか出来ませんが、私はそれをコントロールするのが得意とします。母上のマナをかなり使う事になりますが構いませんか?』
「えぇ、問題ないわ。私の持っているだけのマナで必ずレイヴァン様……あなたの父親を生き返らせてみせるわ」
『は、母上……目が!?』
目……? 私の身体が突然光り出した。黄金に輝く光り。
すると聖皇様が悲鳴を上げてきた。私とクリスは驚いて振り返ると、聖皇様の足元が石に変化していた。見る見るうちに下半身は石に変わっていく。
「な、何だこれは……やめろ。助けてくれ!?」
恐怖で助けを呼ぶ聖皇様だったが助ける間もなく、あっという間の速さで全身が石化してしまった。まるで自身の能力を使ってしまったような状態だ。
しばらくしたら大きな地震もピタッと治まった。ま、まさか……本当にサファード一族の力なの?
ハッと何かに気づくクリス。そして私のお腹を見る。えっ?
『母上のお腹からクリスティーナのマナを感じます。クリスティーナが憑依したのですよ。今、母上は妊娠しているのでしょう』
私のお腹にクリスティーナが? じゃあクリスティーナは、やはり私とレイヴァン様の子供なのね。嬉しいはずなのに、涙が止まらなかった。
嬉しいのに……今頃分かるなんて。絶望と喜びが両方来て複雑な気持ちだった。素直に喜べないなんて。泣く私にクリスは、
『母上、泣くには早いですよ。もしかして父上を生き返らせる事が出来るかもしれません』
「えっ……それは本当なの?」
『はい。クリスティーナがお腹に居るって事は母上のマナもそれに影響を与えます。死んだ人間を生き返らせる事は本来出来ません……神以外は。しかしクリスティーナは時の神・クロノス様の次期後継者。私より遥かに大きいマナと能力を持っております。母体はお腹の子に繋がり移行するので母上もその能力が使えるはずです。なので、その能力で父上を生き返らせる事が出来るはず』
クリスの言葉に私は動揺するが希望が少し見えてきたような気がしてくる。
それが本当ならレイヴァン様を生き返らせる事が出来るわ。
「どうやればいいの? 私に出来るかしら」
『私が手助けします。新たな生命や能力を生み出すのはクリスティーナしか出来ませんが、私はそれをコントロールするのが得意とします。母上のマナをかなり使う事になりますが構いませんか?』
「えぇ、問題ないわ。私の持っているだけのマナで必ずレイヴァン様……あなたの父親を生き返らせてみせるわ」
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