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第七章・魔女狩り。16
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「れ、レイヴァン様!! お身体は」
私は驚いて起き上がろうとする。ふらっとするがレイヴァン様が片手で受け止めてくれた。あっ……生きている。私もレイヴァン様も。
レイヴァン様は私の顔を見ながらにニコッと頬んでくれた。
「私の方は大丈夫だ。エルザのお陰で怪我も完治している。それよりも君の方だ。マナを使い過ぎて一週間も眠っていたのだぞ」
「一週間もですか!?」
まさかそんなに眠っていたなんて。確かに大量のマナを使ったけど……。
「あっ……それで聖皇庁はどうなったのですか?」
聖皇様は石になってしまった。それに皇族に対して反逆したのだ。そうなると、ただでは済まないだろう。するとクリスがポツリと口を開く。
『反逆罪で全員捕まった。皇族を欺き陥れようとしたのだから当然だろうな。上の者は死刑。それ以外もそれなりの処罰をされる。そして聖皇庁は解散させる』
聖皇庁を解散ですって!?
皇族なみに権力を持っている聖皇庁が、まさか解散させるなんて。
私は驚いてしまったがクリスは『当然だ』と言う。
『君主を敬うはずの聖皇が、あんな事を企てたのだ。君主も残念がっていた。しかし母上を陥れ、クリスティーナの事もある。これだけで済んだだけでもいい方だろう』
確かに……それもそうだろうが。
こんな結果になって非常に残念だ。胸がズキッと痛む思いだった。するとレイヴァン様が私の肩をポンッと叩く。
「エルザ。君が気にする必要もないさ。これはそうなるべくして、そうなった。悪い事をしたのは彼らだ」
「……はい」
「それよりも父が俺とクリスの即位式の後に結婚式を挙げようって言って下さった。そこで君は皇妃として即位する事になったんだ」
「まあ、私が……」
「同然だよ。君以外皇妃に相応しい女性はいない。それに今回の件で君の能力が世間に知られてしまった。もう君の事を『救いの女神』や『時の神に愛されし聖母』とか言いたい放題だよ。もう誰も君の事を悪役令嬢なんて言う者はいない」
レイヴァン様は嬉しそうだが少し申し訳なさそうに話してくれた。きっと、そう言わせしまった自分に対して申し訳ないと思っているのだろう。
私は驚いて起き上がろうとする。ふらっとするがレイヴァン様が片手で受け止めてくれた。あっ……生きている。私もレイヴァン様も。
レイヴァン様は私の顔を見ながらにニコッと頬んでくれた。
「私の方は大丈夫だ。エルザのお陰で怪我も完治している。それよりも君の方だ。マナを使い過ぎて一週間も眠っていたのだぞ」
「一週間もですか!?」
まさかそんなに眠っていたなんて。確かに大量のマナを使ったけど……。
「あっ……それで聖皇庁はどうなったのですか?」
聖皇様は石になってしまった。それに皇族に対して反逆したのだ。そうなると、ただでは済まないだろう。するとクリスがポツリと口を開く。
『反逆罪で全員捕まった。皇族を欺き陥れようとしたのだから当然だろうな。上の者は死刑。それ以外もそれなりの処罰をされる。そして聖皇庁は解散させる』
聖皇庁を解散ですって!?
皇族なみに権力を持っている聖皇庁が、まさか解散させるなんて。
私は驚いてしまったがクリスは『当然だ』と言う。
『君主を敬うはずの聖皇が、あんな事を企てたのだ。君主も残念がっていた。しかし母上を陥れ、クリスティーナの事もある。これだけで済んだだけでもいい方だろう』
確かに……それもそうだろうが。
こんな結果になって非常に残念だ。胸がズキッと痛む思いだった。するとレイヴァン様が私の肩をポンッと叩く。
「エルザ。君が気にする必要もないさ。これはそうなるべくして、そうなった。悪い事をしたのは彼らだ」
「……はい」
「それよりも父が俺とクリスの即位式の後に結婚式を挙げようって言って下さった。そこで君は皇妃として即位する事になったんだ」
「まあ、私が……」
「同然だよ。君以外皇妃に相応しい女性はいない。それに今回の件で君の能力が世間に知られてしまった。もう君の事を『救いの女神』や『時の神に愛されし聖母』とか言いたい放題だよ。もう誰も君の事を悪役令嬢なんて言う者はいない」
レイヴァン様は嬉しそうだが少し申し訳なさそうに話してくれた。きっと、そう言わせしまった自分に対して申し訳ないと思っているのだろう。
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