129 / 321
第九章 渓谷の発明少女
9-8 エドナパート
しおりを挟む
あたし達はカチュアさんと合流するために、谷から脱出できるところを探しに谷底を探索しているんだよ。ミラちゃんはワンちゃんの人形の中に入っているんだよ。
「わっははははは! さあ、いくぞ! 皆の者!」
ミラちゃんはワンちゃんの人形の中から喋っているんだよ。でも、喋り方が変わっているような、気のせいかな?
「おーい。犬が喋るのは、不自然だろ」
「いいんだよ! 人前では、ちゃんと演じるか」
「ほんとかな……」
「さあ! 巨大な蜘蛛でも、なんでも、出てこい! バッチ来ーい!」
「蜘蛛……いやああああああ!!!」
アイラさんが騒ぎ出したんだよ。
「騒ぐ出ない! 敵に気づかれるだろ!」
「すみません」
アイラさんはミラちゃんの一括で大人しくなったんだよ。
「威勢がいいんだよ。ミラちゃん」
「いや~、キャラが変わり過ぎるだろ」
「おい! エドナ!」
いきなり、あたしに対して大声で叫んだんだよ。
「どうしたの?」
「ちゃん付で呼んでいるが、ミラの年齢は二十二だ!」
「あ! ごめんなんだよ」
「人間の感覚で、物事判断してはいけない。エドナは人間としては小柄だが、ミラよりか高い。だが、小人族の場合はミラの身長は人間で例えると、アイラぐらいの身長だ。覚えて置けよ!」
「あ! はいなんだよ!」
「二十二歳というキャラではないんだが」
「青空が見えてきたな」
歩いていても、岩山に遮られていて、お空が見えなかったんだけど、ようやく、青空が見えてきたんだよ。
「あれは?」
目の前には何かが見えたんだよ。小柄な人っぽい形をしているけど、何か違うんだよ。
それに石でできた斧を持っているんだよ。
「小鬼系の魔物のゴブリンだ。魔物にしては、知能はあるが、その分弱い。だが、知能があるから、ずる賢いことを考える連中だ。油断をしてはいけない」
ゴブリンと呼ばれる魔物が襲い掛かってくるんだよ。
「まあ、下級系の魔物なら、高度の魔術やカチュアの蒼い炎じゃなくっても、奴の体は通せる。なら」
アイラさんは蛇腹剣は伸ばして、横に薙ぎ払ったんだよ。ゴブリンの体は蛇腹剣の刃部分に当たったところから、切断したんだよ。ゴブリン達は一瞬で倒しちゃったんだよ。
「一兆上がり!」
「やるな! 蜘蛛と単語を聞けば、騒ぎ出していて頼りなかったのに」
「蜘蛛! ……いやああああああ!!!」
アイラさんはまた騒ぎ出す。
「だから、一々騒ぐな!」
「あ、すみません」
アイラさんはミラちゃんの一括で大人しくなったんだよ。そして、さっきまで、騒いでいたとは思えない、睨みつけるような目つきになって当たりを見渡したんだよ。
「どうやら、倒し切れていないようだな」
辺りを見当たすと、ゴブリンが続々と現れたんだよ。
「懲りねえ奴らだな!」
「……まあ、お客様はどうやらゴブリンだけではなさそうだ」
「どういうこと?」
「空を見ればわかる」
「空?」
ふっと、空を眺めると、鳥っぽい影がこっちに向かってくるんだよ。
「何か来るんだよ!」
それは渓谷を登っていた時に、あたし達を襲ってきた、鳥系の魔物、雷鳴鳥なんだよ。あたし達を襲ったのと同じ個体かな?
「ピィイイイイイイイイイイイイイ!!!」
「こいつは、最近この渓谷に現れた野郎!」
よく見ると、あたし達が襲った時の雷鳴鳥よりも纏っている電力が弱まっているような。
「まずいな。こんな時にゴブリンの群れの前に現れるなんて」
ゴブリン達は自分たちよりも遥かに大きな雷鳴鳥を目前としたから、次々と逃げて行ったんだよ。
だけど。
「ピュギャーーー!!!」
雷鳴鳥は逃げていくゴブリンを嘴で捕らえて、食べているんだよ。一人残らず、追って食べていっているんだよ。
「ゴブリンは魔物と分類されているが魔術の類は扱えない。体も魔物特融の耐性も持ち合わせていない。そのため、他の魔物の餌として食べられることが多いんだ。だけど、体内に魔石があることには変わらない。魔石自体は、弱すぎて、エネルギー補給にしかならないが。これで魔昇《ましょう》が成立したら厄介だったが」
「魔昇《ましょう》?」
「強い魔物に昇格することだ。具体的な方法は魔物が魔石を喰らうと、変異をして、強化するものだ!」
「じゃあ、たくさんのゴブリンを食べちゃったから、より強い雷鳴鳥になっちゃうんじゃないかな?」
「量より質と種類だ! 例え、ゴブリンを食べても以前喰っていたら、その時に強化されている。それ以上はエネルギー補給にしかならない。脳に知識を入れるものだ! まあ、ゴブリン自体、魔物特融の耐性を持ち入れていないから、強化は見込めない。人間の歴史もこの魔昇《ましょう》を利用して、強力な魔石を作り出す作業を行われたことがあるとこと、父上から聞いたことある。だけど、取り出すにしろ、強化し過ぎた魔物から、取り出すのも、危険な行為だった。そもそも、上級魔物の体を傷つけることすら、難しいんだ」
カチュアさんの力でさえ、巨大な体でも蹴り飛ばすことはできたんだよ。だけど、体に傷を負わせることはできなかったんだよ。蒼い炎が使えるようになってから、魔物の体に傷を負わせることが出来るようになったんだよ。
「雷鳴鳥の体が」
弱まっていた電力が、ゴブリンを食べたことで、強まったんだよ。
「わっははははは! さあ、いくぞ! 皆の者!」
ミラちゃんはワンちゃんの人形の中から喋っているんだよ。でも、喋り方が変わっているような、気のせいかな?
「おーい。犬が喋るのは、不自然だろ」
「いいんだよ! 人前では、ちゃんと演じるか」
「ほんとかな……」
「さあ! 巨大な蜘蛛でも、なんでも、出てこい! バッチ来ーい!」
「蜘蛛……いやああああああ!!!」
アイラさんが騒ぎ出したんだよ。
「騒ぐ出ない! 敵に気づかれるだろ!」
「すみません」
アイラさんはミラちゃんの一括で大人しくなったんだよ。
「威勢がいいんだよ。ミラちゃん」
「いや~、キャラが変わり過ぎるだろ」
「おい! エドナ!」
いきなり、あたしに対して大声で叫んだんだよ。
「どうしたの?」
「ちゃん付で呼んでいるが、ミラの年齢は二十二だ!」
「あ! ごめんなんだよ」
「人間の感覚で、物事判断してはいけない。エドナは人間としては小柄だが、ミラよりか高い。だが、小人族の場合はミラの身長は人間で例えると、アイラぐらいの身長だ。覚えて置けよ!」
「あ! はいなんだよ!」
「二十二歳というキャラではないんだが」
「青空が見えてきたな」
歩いていても、岩山に遮られていて、お空が見えなかったんだけど、ようやく、青空が見えてきたんだよ。
「あれは?」
目の前には何かが見えたんだよ。小柄な人っぽい形をしているけど、何か違うんだよ。
それに石でできた斧を持っているんだよ。
「小鬼系の魔物のゴブリンだ。魔物にしては、知能はあるが、その分弱い。だが、知能があるから、ずる賢いことを考える連中だ。油断をしてはいけない」
ゴブリンと呼ばれる魔物が襲い掛かってくるんだよ。
「まあ、下級系の魔物なら、高度の魔術やカチュアの蒼い炎じゃなくっても、奴の体は通せる。なら」
アイラさんは蛇腹剣は伸ばして、横に薙ぎ払ったんだよ。ゴブリンの体は蛇腹剣の刃部分に当たったところから、切断したんだよ。ゴブリン達は一瞬で倒しちゃったんだよ。
「一兆上がり!」
「やるな! 蜘蛛と単語を聞けば、騒ぎ出していて頼りなかったのに」
「蜘蛛! ……いやああああああ!!!」
アイラさんはまた騒ぎ出す。
「だから、一々騒ぐな!」
「あ、すみません」
アイラさんはミラちゃんの一括で大人しくなったんだよ。そして、さっきまで、騒いでいたとは思えない、睨みつけるような目つきになって当たりを見渡したんだよ。
「どうやら、倒し切れていないようだな」
辺りを見当たすと、ゴブリンが続々と現れたんだよ。
「懲りねえ奴らだな!」
「……まあ、お客様はどうやらゴブリンだけではなさそうだ」
「どういうこと?」
「空を見ればわかる」
「空?」
ふっと、空を眺めると、鳥っぽい影がこっちに向かってくるんだよ。
「何か来るんだよ!」
それは渓谷を登っていた時に、あたし達を襲ってきた、鳥系の魔物、雷鳴鳥なんだよ。あたし達を襲ったのと同じ個体かな?
「ピィイイイイイイイイイイイイイ!!!」
「こいつは、最近この渓谷に現れた野郎!」
よく見ると、あたし達が襲った時の雷鳴鳥よりも纏っている電力が弱まっているような。
「まずいな。こんな時にゴブリンの群れの前に現れるなんて」
ゴブリン達は自分たちよりも遥かに大きな雷鳴鳥を目前としたから、次々と逃げて行ったんだよ。
だけど。
「ピュギャーーー!!!」
雷鳴鳥は逃げていくゴブリンを嘴で捕らえて、食べているんだよ。一人残らず、追って食べていっているんだよ。
「ゴブリンは魔物と分類されているが魔術の類は扱えない。体も魔物特融の耐性も持ち合わせていない。そのため、他の魔物の餌として食べられることが多いんだ。だけど、体内に魔石があることには変わらない。魔石自体は、弱すぎて、エネルギー補給にしかならないが。これで魔昇《ましょう》が成立したら厄介だったが」
「魔昇《ましょう》?」
「強い魔物に昇格することだ。具体的な方法は魔物が魔石を喰らうと、変異をして、強化するものだ!」
「じゃあ、たくさんのゴブリンを食べちゃったから、より強い雷鳴鳥になっちゃうんじゃないかな?」
「量より質と種類だ! 例え、ゴブリンを食べても以前喰っていたら、その時に強化されている。それ以上はエネルギー補給にしかならない。脳に知識を入れるものだ! まあ、ゴブリン自体、魔物特融の耐性を持ち入れていないから、強化は見込めない。人間の歴史もこの魔昇《ましょう》を利用して、強力な魔石を作り出す作業を行われたことがあるとこと、父上から聞いたことある。だけど、取り出すにしろ、強化し過ぎた魔物から、取り出すのも、危険な行為だった。そもそも、上級魔物の体を傷つけることすら、難しいんだ」
カチュアさんの力でさえ、巨大な体でも蹴り飛ばすことはできたんだよ。だけど、体に傷を負わせることはできなかったんだよ。蒼い炎が使えるようになってから、魔物の体に傷を負わせることが出来るようになったんだよ。
「雷鳴鳥の体が」
弱まっていた電力が、ゴブリンを食べたことで、強まったんだよ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
11
1 / 2
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる