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新鮮な日々
第122話
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白髪の匠と金髪にインナーカラーが赤の森本さん。
髪色だけでも派手で目立つのに、さらに2人とも顔がすこぶる整っている。
森本さんはマスクをしてはいるものの美人オーラはダダ漏れだ。
それに匠はピアスが多く、それも目立つ要因の1つとなっている。
「目立つなぁ~」
心に思っていたことをそのまま言葉にする。
「ん?」
「わかります」
妃馬さんが共感してくれる。音成も頷いている。
「私?」
森本さんが自分を指指す。
「森本さん「も」です」
「あぁオレもってこと?」
「そーゆーこと」
「2人とも髪色目立ちますもんねぇ~」
「あと顔もね」
「顔?」
「顔?」
「そうそう!2人とも顔整ってますしね」
「そうなんですよ~」
音成はただただ頷いている。
「あとピアスもってか?」
匠が耳が見えるように髪を耳にかける。
「わ!すごい!話は聞いてましたけど、実際見ると…」
妃馬さんが物珍しそうに匠の耳を見る。
「それでいうとフィンちゃんもだよね」
音成が入ってくる。
「え。森本さんもピアスこんなしてるんですか?」
「いや、こんなに多くはないですよ。小野田さん何個開いてるんですか?」
「15個ですね」
「15!?」
個数までは聞いてなかったのか妃馬さんが驚く。
「15!?すごっ。かわい~」
「可愛いんだ?」
また心に思ったことがフィルター通さず口から出る。
「可愛いですよ~」
「ほら見たか。ピアスは可愛いんだよ」
匠がこれ見よがしにドヤ顔をかます。
「へいへい」
「森本さんは何個開いてるんすか?」
「私ですか?私は小野田さんに比べると少ないですけど…」
綺麗な金髪を耳にかける。赤いインナーカラーがより目立つようになる。
「8個です。8月生まれなので8個にしました」
「充分多いでしょ」
「多いですよね」
「多い多い」
「多いねぇ~」
「お前だけは言うなよ?」
5人で笑う。
「ほんとは僕も11月11日生まれで、自分の中でラッキーナンバーが11だから
11個でやめようとしたんですけど気づいたら増えてました」
「わかりますぅ~」
「わかるんだ」
「もういっそのこと右11の左11にしようかなって思ったことある。てか今でもたまに思う」
「片耳11はさすがに多すぎな。ガチャガチャになるぞ。今くらいがカッコいい限度じゃね?」
「それもわかるんだけどねぇ~…」
匠が腕を組み悩むポーズをする。
「怜夢はピアス増やしたいって思ったことないの?」
「オレ?あぁ~いや、まあ思ったことはあるよ」
「ほらな?ちなみに森本さんは左に…4、てことは右も4ですか?」
「あ、いえ、左4つで右3つでおへそに1つです」
「おぉ~お揃いだ」
「え!?小野田さんもへそピ開けてるんですか!?」
「開けてます」
「なぜドヤる」
「小野田さんおへそも開けてるんですね?」
妃馬さんが僕に聞く。そこからは森本さんと匠。
音成、妃馬さん、僕で会話グループが分かれた。
「あ、そうですね。へそピ自体は高校のときに開けてましたね」
「高校で」
「音成は知ってんじゃないの?」
「うん。体育のときにへそが光ってた」
「あぁ、覚えてんだ。てかへそピ見えてたんだ?」
「球技大会のときのバスケでジャンプしたときとか」
「着地するときにバァサーってなるときでしょ」
「そうそう」
「見えてたんだ」
「見えてたし、見てた女子が小野田くんエロくない?って話してた」
「エロ」
つい笑ってしまう。
「まあ、たしかにな」
「たしかにセクシーですよね」
「あの顔だから言えるんですよ」
そんな話をしているうちに駅につく。ホームに入り、電車を待つ。
「怜夢さんはピアスいつからしてるんですか?」
「僕も高校のときからですね」
「開けていい高校だったんですね」
「あぁ、開けても良かったんですけど、高校に着けてっちゃだめだったんですよ」
「なーるほど。…ん?でも小野田さんへそピ…」
「あぁ、それはたぶんチェックしてないからだと思います」
「あぁ~なるほどなるほど?」
「うちはそんなに校則厳しくなかったから」
「バッっと見てって感じだったよな」
「そうそう。服装の乱れ、アクセサリーをしてないかどうかとか。
パーカーとかダメだったしね。でも昼休みみんなピアスしてたよね」
「オレもね」
「いや、暑ノ井くんは知らないけどさ」
「あぁ、同じクラスになったことないんだもんな」
「そうそう。小野田くんは着けてたよ」
「そうなんだ。妃馬さんの学校はどうだったんですか?」
「そうですねぇ~」
アナウンスが流れる。
「うちはピアスオッケーでしたよ」
「え、あ、そうなんですね」
「ギャルの子とか黒髪の大人しそうな子でもいたな。
黒髪のずっと1人でイヤホンで音楽聞いてる子と話すときがあって
その子はめっちゃピアスしてましたよ。もうぶわーって」
「匠よりも?」
「はい。もう耳の隙間あんの?くらいに」
「ううぇ~スゲェ」
「なんかバンドやってるらしかったです」
「あぁ~、なるほどね。へぇ~。森本さんは?いつから?」
「フィンちゃんも高校のときから開けてますよ」
電車が入ってきて、5人で乗り込む。
「高校の頃から8個?」
「いや、高校では左右の耳たぶに1つずつでしたね」
「へぇ~」
匠がピアス増えたのも鬱を経験した後だったし
森本さんもそうなのかもしれないと思い、それ以上は聞かなかった。
「ピアスオッケーなのに妃馬さんはしなかったんですね?」
「なんか痛そうで怖かったので」
「あぁ~。最初は怖かったか~な?」
「か~な?」
「もう覚えてないですね」
「まあ、そうですよね」
「でも今もう1個開けるって考えると…ちょっと怖いかも…」
「そうなんですね?」
「やっぱ痛いしね」
「やっぱり痛いんだ」
「まあ、そりゃね?あ、でも穴開けたときより開けた後ほうが痛かったですね」
「へぇ~そうなんだ」
「匠から聞いた話だと軟骨のほうがめっちゃ痛いらしいです」
「うわぁ~」
そんな話をしていると大吉祥寺駅につき、5人で電車を乗り換える。
ホームで電車を待ち、電車に乗り込む。
「え、小野田さんモテてなかったって嘘ですよね?」
急に森本さんが入ってくる。
「え?モテ?あぁ、それは嘘ですね」
「いや、モテてなはいだろ、モテては」
匠も入ってくる。
「いやモテてたろ。ねぇ?音成」
「え。私?モテて…。どうだろ」
「いや、人気だったじゃん匠」
「うん。人気ではあったけど、告白するって話はまあ聞いたことはあるけど
そんなしょっちゅうではなかったから」
「そうそう。告白はあんまされなかったよ」
「あんまでしょ?オレなんて…」
と言いかけて妃馬さんがいることに気づき
「なかったよ」
と言う。音成も匠も「え?」という顔をするが
「とにかくオレはモテてはないよ」
と言及はしてこなかった。
「ほんとですかー?」
「いや、それこそ森本さんはモテまくりだったでしょ」
「私たちは女子校なのでそーゆーのはありませんでした。ねー」
と森本さんは妃馬さんに寄る。
「でも他クラスの女の子に告白されてなかったっけ?」
「そーゆーのもモテに入るの?」
「入るでしょー。何回かあったし」
「たしかに何回もあったね。でも異性からはないから」
「そうだね。私たちはそーゆーのに縁はなかったね」
「あ、女子校出身なんですね」
「ですよー」
「でも友達が友達の文化祭に誘ってきて
そこで「え、可愛くね?」とかにはならなかったんですか?」
「なんですかそれ。どこのマンガのお話ですか」
「ないんだー」
「あれでも合コンの話は出てたよね」
「あぁ、あったね。ギャルの子たちはふつーに彼氏いたしね」
「フラれて学校来てないって噂もあったし」
「あぁ、浮気でフラれて、ギャル仲間が「ブッ飛ばす」って
めっちゃ怒ってたって話も聞いた」
「あぁ、あったあった」
妃馬さんと森本さんが懐かし女子校トークで盛り上がっている。
「匠と音成はなにキッカケで会ったの?」
「なにキッカケって」
「ふつーに同じクラスだったよ」
「最初は?」
「「中2」」
音成と匠がハモる。
「ほぉ~」
なぜかこっちが小っ恥ずかしくなり、ニヤけそうになる。
「音成、小野田。まぁ席近いのか」
「あぁ出席番号な。まあ女川がいたから1個離れてたけど」
「よく覚えてたね」
「女川休み時間になる度に振り返って、オレのほう見てたから。一緒に話してたし」
「小野田くんのこと好きって噂流れてたくらいだもんね」
「怜夢覚えてる?」
「女川…女川…。あぁ~!はいはい。あのギャル予備軍でしょ?」
「ギャル予備軍て」
匠が笑う。音成も笑って
「でもわかる」
と言う。
「あ、オレ2、3年一緒だったかも」
「かも?」
「いや、3年は覚えてんだけど、2年がうろ覚え」
「仲良かったよね。女川と」
「匠は避けられてたよね」
「なんかね」
「振り向いてくれなかったからじゃね?」
「あるかもね」
音成が言う。
「あ、そういえば女川、コーミヤ(黄葉ノ宮高校の略称)行くって言ってたぞ」
「え、京弥と同じじゃん」
「え、鹿島さんコーミヤなの?」
「そうだよ」
「私の友達もコーミヤ行ってるわ」
「うちの高校から五ノ高校行くやつ割と多かったよな」
そんな妃馬さんと森本さん、音成、匠、僕で自分の出身高校の話題で盛り上がっていると
いつの間に次が「猫井戸駅」だった。
「森本さんは~」
「降りますよ」
「あ、ですよね」
「暑ノ井さんはいつも通り?」
森本さんにすら「いつも通り」と言われるのがなぜか少し嬉しかった。
「ですね」
電車の速度が落ち、窓にホームが入ってくる。
「んじゃーねー」
「またねぇ~」
「またねぇ~」
「またー」
「またー」
扉が開き、森本さんがホームに降り立つ。
ホームに降りた他の人と一緒にエスカレーターに乗る。
扉が閉まり、電車がゆっくりと動き出す。
「なんかこのメンバー新鮮が過ぎるんですけど」
「たしかに」
妃馬さんが共感してくれる。
「たしかになぁ~」
「小野田くんがいることが珍しいもんね」
「それ言ったらさっきまでの面子なんてSSSURだったろ」
「たしかにね」
音成と匠が笑う。
「音成のこと送るらしいですよ」
妃馬さんに話しかける。
「あ、そうなんですね」
音成と匠は別で会話を始めた。
「なんかめっちゃ変な感じです」
「小野田さんがいるのが?」
「うん~。匠がいつもの妃馬さんと音成を送るとこにいるのが?」
「あぁ~なるほど」
「あのいつもの道をこの4人で歩くって想像するとめっちゃ変な感じ」
「あぁ~。…ちょっと想像してみたけど、たしかに変な感じですね」
「なにが変な感じだって?」
匠が入ってきた。
「いや、匠がいるのが」
「悪口がすぎない?」
「まぁはしょりすぎたわ」
「いつもの帰り道に小野田さんがいるのが~…。慣れない感じ?」
「そうそれ」
「妃馬さんに代弁してもらってるやん」
「ありがとうございます」
「いえいえ」
「でもたしかにこの4人は違和感あるかもね」
音成が入ってくる。
「そお?」
「うん。いつもは小野田くんと2人…」
と言いかけて、少し照れた様子でフェードアウトする音成。
「え?いつもは小野田くんと2人で?なに?」
ドスッ。脛に衝撃が走る。
「いっ!」
あまりに突然の鈍くも鋭い痛みに一瞬声が出たが電車内なので極力我慢する。
「なにしてん」
「うるさいなぁ~」
「音成が脛蹴るからだろ」
妃馬さんがクスクス笑っている。匠も笑顔でこちらを見ている。
するとアナウンスが聞こえ、降りる駅が次に迫っていた。電車の速度が落ち
窓にホームが入ってきて、止まる。扉が開き、いつものホームに慣れない4人で降り立つ。
髪色だけでも派手で目立つのに、さらに2人とも顔がすこぶる整っている。
森本さんはマスクをしてはいるものの美人オーラはダダ漏れだ。
それに匠はピアスが多く、それも目立つ要因の1つとなっている。
「目立つなぁ~」
心に思っていたことをそのまま言葉にする。
「ん?」
「わかります」
妃馬さんが共感してくれる。音成も頷いている。
「私?」
森本さんが自分を指指す。
「森本さん「も」です」
「あぁオレもってこと?」
「そーゆーこと」
「2人とも髪色目立ちますもんねぇ~」
「あと顔もね」
「顔?」
「顔?」
「そうそう!2人とも顔整ってますしね」
「そうなんですよ~」
音成はただただ頷いている。
「あとピアスもってか?」
匠が耳が見えるように髪を耳にかける。
「わ!すごい!話は聞いてましたけど、実際見ると…」
妃馬さんが物珍しそうに匠の耳を見る。
「それでいうとフィンちゃんもだよね」
音成が入ってくる。
「え。森本さんもピアスこんなしてるんですか?」
「いや、こんなに多くはないですよ。小野田さん何個開いてるんですか?」
「15個ですね」
「15!?」
個数までは聞いてなかったのか妃馬さんが驚く。
「15!?すごっ。かわい~」
「可愛いんだ?」
また心に思ったことがフィルター通さず口から出る。
「可愛いですよ~」
「ほら見たか。ピアスは可愛いんだよ」
匠がこれ見よがしにドヤ顔をかます。
「へいへい」
「森本さんは何個開いてるんすか?」
「私ですか?私は小野田さんに比べると少ないですけど…」
綺麗な金髪を耳にかける。赤いインナーカラーがより目立つようになる。
「8個です。8月生まれなので8個にしました」
「充分多いでしょ」
「多いですよね」
「多い多い」
「多いねぇ~」
「お前だけは言うなよ?」
5人で笑う。
「ほんとは僕も11月11日生まれで、自分の中でラッキーナンバーが11だから
11個でやめようとしたんですけど気づいたら増えてました」
「わかりますぅ~」
「わかるんだ」
「もういっそのこと右11の左11にしようかなって思ったことある。てか今でもたまに思う」
「片耳11はさすがに多すぎな。ガチャガチャになるぞ。今くらいがカッコいい限度じゃね?」
「それもわかるんだけどねぇ~…」
匠が腕を組み悩むポーズをする。
「怜夢はピアス増やしたいって思ったことないの?」
「オレ?あぁ~いや、まあ思ったことはあるよ」
「ほらな?ちなみに森本さんは左に…4、てことは右も4ですか?」
「あ、いえ、左4つで右3つでおへそに1つです」
「おぉ~お揃いだ」
「え!?小野田さんもへそピ開けてるんですか!?」
「開けてます」
「なぜドヤる」
「小野田さんおへそも開けてるんですね?」
妃馬さんが僕に聞く。そこからは森本さんと匠。
音成、妃馬さん、僕で会話グループが分かれた。
「あ、そうですね。へそピ自体は高校のときに開けてましたね」
「高校で」
「音成は知ってんじゃないの?」
「うん。体育のときにへそが光ってた」
「あぁ、覚えてんだ。てかへそピ見えてたんだ?」
「球技大会のときのバスケでジャンプしたときとか」
「着地するときにバァサーってなるときでしょ」
「そうそう」
「見えてたんだ」
「見えてたし、見てた女子が小野田くんエロくない?って話してた」
「エロ」
つい笑ってしまう。
「まあ、たしかにな」
「たしかにセクシーですよね」
「あの顔だから言えるんですよ」
そんな話をしているうちに駅につく。ホームに入り、電車を待つ。
「怜夢さんはピアスいつからしてるんですか?」
「僕も高校のときからですね」
「開けていい高校だったんですね」
「あぁ、開けても良かったんですけど、高校に着けてっちゃだめだったんですよ」
「なーるほど。…ん?でも小野田さんへそピ…」
「あぁ、それはたぶんチェックしてないからだと思います」
「あぁ~なるほどなるほど?」
「うちはそんなに校則厳しくなかったから」
「バッっと見てって感じだったよな」
「そうそう。服装の乱れ、アクセサリーをしてないかどうかとか。
パーカーとかダメだったしね。でも昼休みみんなピアスしてたよね」
「オレもね」
「いや、暑ノ井くんは知らないけどさ」
「あぁ、同じクラスになったことないんだもんな」
「そうそう。小野田くんは着けてたよ」
「そうなんだ。妃馬さんの学校はどうだったんですか?」
「そうですねぇ~」
アナウンスが流れる。
「うちはピアスオッケーでしたよ」
「え、あ、そうなんですね」
「ギャルの子とか黒髪の大人しそうな子でもいたな。
黒髪のずっと1人でイヤホンで音楽聞いてる子と話すときがあって
その子はめっちゃピアスしてましたよ。もうぶわーって」
「匠よりも?」
「はい。もう耳の隙間あんの?くらいに」
「ううぇ~スゲェ」
「なんかバンドやってるらしかったです」
「あぁ~、なるほどね。へぇ~。森本さんは?いつから?」
「フィンちゃんも高校のときから開けてますよ」
電車が入ってきて、5人で乗り込む。
「高校の頃から8個?」
「いや、高校では左右の耳たぶに1つずつでしたね」
「へぇ~」
匠がピアス増えたのも鬱を経験した後だったし
森本さんもそうなのかもしれないと思い、それ以上は聞かなかった。
「ピアスオッケーなのに妃馬さんはしなかったんですね?」
「なんか痛そうで怖かったので」
「あぁ~。最初は怖かったか~な?」
「か~な?」
「もう覚えてないですね」
「まあ、そうですよね」
「でも今もう1個開けるって考えると…ちょっと怖いかも…」
「そうなんですね?」
「やっぱ痛いしね」
「やっぱり痛いんだ」
「まあ、そりゃね?あ、でも穴開けたときより開けた後ほうが痛かったですね」
「へぇ~そうなんだ」
「匠から聞いた話だと軟骨のほうがめっちゃ痛いらしいです」
「うわぁ~」
そんな話をしていると大吉祥寺駅につき、5人で電車を乗り換える。
ホームで電車を待ち、電車に乗り込む。
「え、小野田さんモテてなかったって嘘ですよね?」
急に森本さんが入ってくる。
「え?モテ?あぁ、それは嘘ですね」
「いや、モテてなはいだろ、モテては」
匠も入ってくる。
「いやモテてたろ。ねぇ?音成」
「え。私?モテて…。どうだろ」
「いや、人気だったじゃん匠」
「うん。人気ではあったけど、告白するって話はまあ聞いたことはあるけど
そんなしょっちゅうではなかったから」
「そうそう。告白はあんまされなかったよ」
「あんまでしょ?オレなんて…」
と言いかけて妃馬さんがいることに気づき
「なかったよ」
と言う。音成も匠も「え?」という顔をするが
「とにかくオレはモテてはないよ」
と言及はしてこなかった。
「ほんとですかー?」
「いや、それこそ森本さんはモテまくりだったでしょ」
「私たちは女子校なのでそーゆーのはありませんでした。ねー」
と森本さんは妃馬さんに寄る。
「でも他クラスの女の子に告白されてなかったっけ?」
「そーゆーのもモテに入るの?」
「入るでしょー。何回かあったし」
「たしかに何回もあったね。でも異性からはないから」
「そうだね。私たちはそーゆーのに縁はなかったね」
「あ、女子校出身なんですね」
「ですよー」
「でも友達が友達の文化祭に誘ってきて
そこで「え、可愛くね?」とかにはならなかったんですか?」
「なんですかそれ。どこのマンガのお話ですか」
「ないんだー」
「あれでも合コンの話は出てたよね」
「あぁ、あったね。ギャルの子たちはふつーに彼氏いたしね」
「フラれて学校来てないって噂もあったし」
「あぁ、浮気でフラれて、ギャル仲間が「ブッ飛ばす」って
めっちゃ怒ってたって話も聞いた」
「あぁ、あったあった」
妃馬さんと森本さんが懐かし女子校トークで盛り上がっている。
「匠と音成はなにキッカケで会ったの?」
「なにキッカケって」
「ふつーに同じクラスだったよ」
「最初は?」
「「中2」」
音成と匠がハモる。
「ほぉ~」
なぜかこっちが小っ恥ずかしくなり、ニヤけそうになる。
「音成、小野田。まぁ席近いのか」
「あぁ出席番号な。まあ女川がいたから1個離れてたけど」
「よく覚えてたね」
「女川休み時間になる度に振り返って、オレのほう見てたから。一緒に話してたし」
「小野田くんのこと好きって噂流れてたくらいだもんね」
「怜夢覚えてる?」
「女川…女川…。あぁ~!はいはい。あのギャル予備軍でしょ?」
「ギャル予備軍て」
匠が笑う。音成も笑って
「でもわかる」
と言う。
「あ、オレ2、3年一緒だったかも」
「かも?」
「いや、3年は覚えてんだけど、2年がうろ覚え」
「仲良かったよね。女川と」
「匠は避けられてたよね」
「なんかね」
「振り向いてくれなかったからじゃね?」
「あるかもね」
音成が言う。
「あ、そういえば女川、コーミヤ(黄葉ノ宮高校の略称)行くって言ってたぞ」
「え、京弥と同じじゃん」
「え、鹿島さんコーミヤなの?」
「そうだよ」
「私の友達もコーミヤ行ってるわ」
「うちの高校から五ノ高校行くやつ割と多かったよな」
そんな妃馬さんと森本さん、音成、匠、僕で自分の出身高校の話題で盛り上がっていると
いつの間に次が「猫井戸駅」だった。
「森本さんは~」
「降りますよ」
「あ、ですよね」
「暑ノ井さんはいつも通り?」
森本さんにすら「いつも通り」と言われるのがなぜか少し嬉しかった。
「ですね」
電車の速度が落ち、窓にホームが入ってくる。
「んじゃーねー」
「またねぇ~」
「またねぇ~」
「またー」
「またー」
扉が開き、森本さんがホームに降り立つ。
ホームに降りた他の人と一緒にエスカレーターに乗る。
扉が閉まり、電車がゆっくりと動き出す。
「なんかこのメンバー新鮮が過ぎるんですけど」
「たしかに」
妃馬さんが共感してくれる。
「たしかになぁ~」
「小野田くんがいることが珍しいもんね」
「それ言ったらさっきまでの面子なんてSSSURだったろ」
「たしかにね」
音成と匠が笑う。
「音成のこと送るらしいですよ」
妃馬さんに話しかける。
「あ、そうなんですね」
音成と匠は別で会話を始めた。
「なんかめっちゃ変な感じです」
「小野田さんがいるのが?」
「うん~。匠がいつもの妃馬さんと音成を送るとこにいるのが?」
「あぁ~なるほど」
「あのいつもの道をこの4人で歩くって想像するとめっちゃ変な感じ」
「あぁ~。…ちょっと想像してみたけど、たしかに変な感じですね」
「なにが変な感じだって?」
匠が入ってきた。
「いや、匠がいるのが」
「悪口がすぎない?」
「まぁはしょりすぎたわ」
「いつもの帰り道に小野田さんがいるのが~…。慣れない感じ?」
「そうそれ」
「妃馬さんに代弁してもらってるやん」
「ありがとうございます」
「いえいえ」
「でもたしかにこの4人は違和感あるかもね」
音成が入ってくる。
「そお?」
「うん。いつもは小野田くんと2人…」
と言いかけて、少し照れた様子でフェードアウトする音成。
「え?いつもは小野田くんと2人で?なに?」
ドスッ。脛に衝撃が走る。
「いっ!」
あまりに突然の鈍くも鋭い痛みに一瞬声が出たが電車内なので極力我慢する。
「なにしてん」
「うるさいなぁ~」
「音成が脛蹴るからだろ」
妃馬さんがクスクス笑っている。匠も笑顔でこちらを見ている。
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