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第四章
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村内を歩くラディッシュ達――
初めて目にしたアルブル国の村の家々は国の端にありながらも、定規を多用して建てたが如くに整然と立ち並び、地面には塵一つ無く、清掃が行き渡った清潔感があり、「国外れの田舎村」と言った印象は無く、潔癖な印象を受ける程に整備されていた。
王都に至ってはどれほど美しく、どれほど秩序正しく整えられているのか、想像もつかせない「神経質」と思えるほど整った村の中を、ぞろぞろと、そぞろ歩く。
しばし歩いて後、
「失敗したなぁ……」
ラディッシュが嘆くようにこぼすと、
「ですわねぇ……」
「そうっスねぇ……」
「でぇすでぇすねぇ……」
「そう、さねぇ……」
「そうだな、ですわよねぇ……」
ドロプウォート達も続けて嘆くようにこぼし、
((((((門兵に、警備隊駐在施設の場所を聞けば良かったぁ……))))))
今更ながらに後悔していた。
しかし、
((((((でも、戻って聞くのは恥ずかしい……))))))
シャイな似た者同士の集まりであった。
(おやぁおやぁ)
小さく苦笑する、ハクサン。
見兼ねた様に、
「この国はね、重要な施設ほど町の中央に置いてるから、たぶん「村の真ん中」を目指せば何かあると思うよぉ」
至極まっとうな答えに、
「…………」
物言いたげな眼を向けるドロプウォート。
「ん?」
気付いた彼が振り向くと、
「何故だか……とても腹立たしいですわぁ」
ターナップも、
「奇遇っスね、姉さん。俺もっス」
腑に落ちない様子で、
「極々たまぁ~に「まともな事」を言われると、なんか無性に腹が、」
「ちょっ!」
憤慨するハクサン。
毎度のやり取りが勃発するかと言う刹那、
『居やがったぜぇ!』
「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」
お世辞にも「品が良い」とは言い難い、男の声が。
振り返ると、そこにはテンプレートで描いたような、ガラの悪い男達が半笑いでラディッシュ達を見ていた。
「何ですの「このモブ」はぁ?」
ドロプウォートのため息に、
「モブって、言うんじゃねぇ!」
この世界に無かった言葉に一人が即応し、同人誌愛読者仲間の匂いを漂わせつつも、
『大人しく、そこの「二匹のガキ」を渡しやがれぇ!』
出会い頭の悪態に、
(狙いはキーメとスプライツ?!)
ギョッとする父親(ラディッシュ)。
その一方で「可愛い我が子を差し出せ」と言われて、黙っていられる母親が居る筈も無く、
『もぅ一度、言ってみなさいなのですわァアァ!』
父親が手加減を要求するより先、母親(ドロプウォート)は悪漢たちを既にボコボコに殴り倒し、
((((((可哀想に……))))))
憐れむラディッシュ達の前で、悪態吐いた男の胸倉を鬼の様な形相で掴み上げ、
「「「「「ひぃ~いぃぃぃぃっぃいぃ! ごめんなさぁあぁぁい!」」」」」
泣いて平謝りする仲間の男達に、
『二度とワタクシたちの前に現れるなァですわァアァ!!!』
怒り心頭の御様子で軽々投げつけ、
「「「「「ぐへぇ」」」」」
呻き声を上げる、男達。
しかし人質(仲間)が解放された事で、今の今まで土下座しそうな勢いで謝罪していたにもかかわらず、即座に立ち上がり、
『俺たちに「こんな事」して、タダで済むと思うなよ!』
強気を前面に押し出し、
「俺たちは正式な「冒険者」だぞぉ!」
「これは「正式な依頼」なんだぞぉ!」
「「そうだぁそうだぁ!」」
負け惜しみとしか取れない苦言を喚いたが、怒れる母親は動じる様子も見せず、むしろ更に怒りを増し、
ダァアアァン!
憤怒の表情で激しく地面を踏み鳴らし、正規の冒険者だと名乗った男達は、
「「「「「ひきぃ!」」」」」
恐怖のあまり、飛ぶように震えあがると、
『『『『『おっ、覚えてろよぉおぉぉおぉぉおっ!』』』』』
負け犬の遠吠え、よろしく逃げて行き、
『一昨日来やがれぇなのですわァ!!!』
母は塩でも撒く様に吐き捨てた。
その一方で、父には気になる事が。
「ねぇ、ハクさん。あの人達が言ってた「冒険者」、」
尋ねようと振り返ると、
(?!)
ハクサンは問い掛けに気付かないほど、
「…………」
あまり見た事の無い真顔で、何ごとか思い耽っていた。
「……ハクさぁん?」
更なる問い掛けに、
「ん? あ、何か言ったのかい、ラディ?」
彼の表情は瞬時に、いつも通りに戻り、その異変も気掛かりの一つではあったが一先ず、
「う、うん。その……冒険者って?」
「あぁ、冒険者ね。何処の国にもある組織の一員で、国からの雑務を請け負って報酬を得る、要は「何でも屋」の事だよ」
「そうなの?」
ニプルやカドウィードにも問うと、この世界では常識の事らしく、二人は補足の一の句も無く頷いた。
しかしそれは逆に言えば、
(この国が二人(キーメとスプライツ)を誘拐しようとしたって事ぉ?!)
話は急に大ごとになり、背筋が冷たくザワついたラディッシュは、
「ハクさん!」
解説を求めようとしたが、ハクサンは彼が二の句を告げるより先、
「理由なら、ぼくぃも分からないよ」
いつになく真剣な表情で、
「ただ、この国が絡んでいる可能性があるとなれば、二人を警備隊に渡すのは危険な気がするね」
怯えた表情で父ラディッシュと母ドロプウォートにしがみつくキーメとスプライツを見つめた。
平穏に思われた時間は瞬く間に崩れ去り、ラディッシュは、
『一刻も早く村からも出よう!』
追いつ、追われつの、世間一般的非日常的の、彼ら彼女たちにとっての日常に戻って行った。
初めて目にしたアルブル国の村の家々は国の端にありながらも、定規を多用して建てたが如くに整然と立ち並び、地面には塵一つ無く、清掃が行き渡った清潔感があり、「国外れの田舎村」と言った印象は無く、潔癖な印象を受ける程に整備されていた。
王都に至ってはどれほど美しく、どれほど秩序正しく整えられているのか、想像もつかせない「神経質」と思えるほど整った村の中を、ぞろぞろと、そぞろ歩く。
しばし歩いて後、
「失敗したなぁ……」
ラディッシュが嘆くようにこぼすと、
「ですわねぇ……」
「そうっスねぇ……」
「でぇすでぇすねぇ……」
「そう、さねぇ……」
「そうだな、ですわよねぇ……」
ドロプウォート達も続けて嘆くようにこぼし、
((((((門兵に、警備隊駐在施設の場所を聞けば良かったぁ……))))))
今更ながらに後悔していた。
しかし、
((((((でも、戻って聞くのは恥ずかしい……))))))
シャイな似た者同士の集まりであった。
(おやぁおやぁ)
小さく苦笑する、ハクサン。
見兼ねた様に、
「この国はね、重要な施設ほど町の中央に置いてるから、たぶん「村の真ん中」を目指せば何かあると思うよぉ」
至極まっとうな答えに、
「…………」
物言いたげな眼を向けるドロプウォート。
「ん?」
気付いた彼が振り向くと、
「何故だか……とても腹立たしいですわぁ」
ターナップも、
「奇遇っスね、姉さん。俺もっス」
腑に落ちない様子で、
「極々たまぁ~に「まともな事」を言われると、なんか無性に腹が、」
「ちょっ!」
憤慨するハクサン。
毎度のやり取りが勃発するかと言う刹那、
『居やがったぜぇ!』
「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」
お世辞にも「品が良い」とは言い難い、男の声が。
振り返ると、そこにはテンプレートで描いたような、ガラの悪い男達が半笑いでラディッシュ達を見ていた。
「何ですの「このモブ」はぁ?」
ドロプウォートのため息に、
「モブって、言うんじゃねぇ!」
この世界に無かった言葉に一人が即応し、同人誌愛読者仲間の匂いを漂わせつつも、
『大人しく、そこの「二匹のガキ」を渡しやがれぇ!』
出会い頭の悪態に、
(狙いはキーメとスプライツ?!)
ギョッとする父親(ラディッシュ)。
その一方で「可愛い我が子を差し出せ」と言われて、黙っていられる母親が居る筈も無く、
『もぅ一度、言ってみなさいなのですわァアァ!』
父親が手加減を要求するより先、母親(ドロプウォート)は悪漢たちを既にボコボコに殴り倒し、
((((((可哀想に……))))))
憐れむラディッシュ達の前で、悪態吐いた男の胸倉を鬼の様な形相で掴み上げ、
「「「「「ひぃ~いぃぃぃぃっぃいぃ! ごめんなさぁあぁぁい!」」」」」
泣いて平謝りする仲間の男達に、
『二度とワタクシたちの前に現れるなァですわァアァ!!!』
怒り心頭の御様子で軽々投げつけ、
「「「「「ぐへぇ」」」」」
呻き声を上げる、男達。
しかし人質(仲間)が解放された事で、今の今まで土下座しそうな勢いで謝罪していたにもかかわらず、即座に立ち上がり、
『俺たちに「こんな事」して、タダで済むと思うなよ!』
強気を前面に押し出し、
「俺たちは正式な「冒険者」だぞぉ!」
「これは「正式な依頼」なんだぞぉ!」
「「そうだぁそうだぁ!」」
負け惜しみとしか取れない苦言を喚いたが、怒れる母親は動じる様子も見せず、むしろ更に怒りを増し、
ダァアアァン!
憤怒の表情で激しく地面を踏み鳴らし、正規の冒険者だと名乗った男達は、
「「「「「ひきぃ!」」」」」
恐怖のあまり、飛ぶように震えあがると、
『『『『『おっ、覚えてろよぉおぉぉおぉぉおっ!』』』』』
負け犬の遠吠え、よろしく逃げて行き、
『一昨日来やがれぇなのですわァ!!!』
母は塩でも撒く様に吐き捨てた。
その一方で、父には気になる事が。
「ねぇ、ハクさん。あの人達が言ってた「冒険者」、」
尋ねようと振り返ると、
(?!)
ハクサンは問い掛けに気付かないほど、
「…………」
あまり見た事の無い真顔で、何ごとか思い耽っていた。
「……ハクさぁん?」
更なる問い掛けに、
「ん? あ、何か言ったのかい、ラディ?」
彼の表情は瞬時に、いつも通りに戻り、その異変も気掛かりの一つではあったが一先ず、
「う、うん。その……冒険者って?」
「あぁ、冒険者ね。何処の国にもある組織の一員で、国からの雑務を請け負って報酬を得る、要は「何でも屋」の事だよ」
「そうなの?」
ニプルやカドウィードにも問うと、この世界では常識の事らしく、二人は補足の一の句も無く頷いた。
しかしそれは逆に言えば、
(この国が二人(キーメとスプライツ)を誘拐しようとしたって事ぉ?!)
話は急に大ごとになり、背筋が冷たくザワついたラディッシュは、
「ハクさん!」
解説を求めようとしたが、ハクサンは彼が二の句を告げるより先、
「理由なら、ぼくぃも分からないよ」
いつになく真剣な表情で、
「ただ、この国が絡んでいる可能性があるとなれば、二人を警備隊に渡すのは危険な気がするね」
怯えた表情で父ラディッシュと母ドロプウォートにしがみつくキーメとスプライツを見つめた。
平穏に思われた時間は瞬く間に崩れ去り、ラディッシュは、
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