異世界に転生したら竜騎士たちに愛されました

あいえだ

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竜騎士になったよ

モンスター襲来

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何?国王陛下が俺をベンと重ねるって?

俺はエリアスを見上げた。エリアスは俺の頬を撫でて額にキスをする。そのままエリアスの唇が鼻筋をなぞって俺の唇にたどり着いた。

「誰にも渡したくない…」

唇の上で囁くようにエリアスが呟く。

その時、幕の外で誰かの気配がして、呼び掛ける声がした。

「エリアス、大変だ。モンスターがこちらに向かっているらしいと」

来たのはフィリックスだった。

「なんだと?今までこんなところまで来たことはなかったのに…アンディのところへ行くぞ、シン来い!」

フィリックスとエリアスに本部の幕へと連れていかれる。アンディと数人のいかつい騎士団員が難しい表情をしていた。

「目撃情報によると、モンスターの出現地が王都に近いらしい。数は10匹ほどがこちらに向かっているようだ、こちらは陛下と観衆を守るのを優先する、竜騎士団は迎撃してほしい。演習は続ける、というか無理に移動するより騎士団全員がいるこの演習場のほうが安全だ」

アンディがエリアスにそう告げた。

「10匹…、すぐに出る…」
「騎士団のドラゴン隊をつけるか?モンスターの座標は…」
「どっちもいらん、邪魔だ。座標もカイザー号が探知する。アンディお前竜騎士だったろ?そんなことも忘れたか」
「ああ…そうだったな…悪い。頼む」

アンディが目を伏せた。

俺は二人に離れないように促されラース達のいる場所へと向かう。10匹ものモンスターを竜騎士5人で戦うということだよね…。
それってかなりの数じゃない?こないだ2人で3匹のモンスター相手に、ギリギリどころかフィリックスの応援で凌いだっていうのに!

歩きながらフィリックスが俺の右手を、エリアスが俺の左手をきゅっと握ってきた。二人に不安な顔をしていたのがバレたのかな。

「しっかり…頼んだぞ」

エリアスがそう言い、フィリックスも頷く。
今日は大丈夫だからとか、守るとかは言わないんだな。
前は守りたいと言ってくれてたのに、俺はもう、竜騎士として頼れる存在だと証明してくれてるのかな。

それって、めちゃくちゃ嬉しい!俺は不安が薄らいでいくのを感じた。あたたかくて大きな2人の手のひらを俺は握り返した。

すでにハムザとトゥルキは待機していて、いつでも出られる状態だった。俺たちもドラゴンに乗る。ラースは少しだけ緊張してるように見えるけど思ったより落ち着いていた。

「先に行くぞ、どうせお前らに追い抜かれるし」

ハムザとトゥルキはそう言って飛び去っていく。カイザー号が黒い翼を広げると、オリオン号、ヘラクレス号が離陸体勢に入る。ラースはヘラクレス号にまた乗ってきた。隣の空き地に待機していた俺達はそのまま静かに浮き上がり、3匹は演習場に降りる。これから出るついでにあのジェット離陸を陛下に見せるつもりなのか。

そしてやっぱり、ヘラクレス号に乗るラースは観衆に笑われた。ドラゴンに乗るドラゴンなんて見たこともないからだろうな。

すると、ヘラクレス号が振り返って首を伸ばし、ラースに顔をすりつけて頬にキスをしたように見えた。
観衆がそれを見て、キャー!と声が上がる。ほのぼのした光景。
えっと、ヘラクレス号さん?今は緊張感あるときなんだけど!観客サービス?

ラースはけろっとした表情でされるがままだ。
お前らほんと大物だな!チキンは俺だけですか?

「カイザー?」
「オリオン号…?」

エリアスとフィリックスが乗っている2匹の様子に気づいて声をかけている。

張りつめた雰囲気と陽炎のような空気の揺らぎがドラゴンエース2匹の周りを覆い、ゴゴゴ、と音が轟いた。それは前世に映画で見た、戦闘機がエンジンをかけて離陸するようなのに似ている。

「カイザー号…敵の多さに滾るか…?武者震いしてるぞ、抑えられない闘争心に火がついたか…」

エリアスが口角を上げてカイザー号の首を軽く叩く。カイザー号の体から蒸気が出ていた。

「オリオン号…お前も燃えてるな…これから来る敵の多さにやる気が出たか?」

フィリックスも不敵な笑みを浮かべている。


俺は知ってる。それ、絶対違うから。

くわあっ!と2匹がヘラクレス号睨んでるもん!その視線に何故竜騎士2人は気づいてないの?!怖い怖い怖い!

俺のドラゴンになった以上、ラースとヘラクレス号の距離が縮まるというのは仕方ないとして許してよ~!

試しに俺はラースとシンクロしてみた。すると。

「調子に乗るな!ヘラクレス号…お前はシンのドラゴンになったに過ぎない。ラースはお前には渡さん!」

カイザー号がヘラクレス号にそう言ったのが聞こえてきた。エリアース、今すぐシンクロしてくださーい!あなたのドラゴン嫉妬に激おこ!

「ヘラクレス号、ラースにそれ以上手を出すな!カイザー号、今夜はモンスターを一番多く倒した者がラースと2匹で眠るというのはどうだ?」

オリオン号が声をかけた。

「ほお、そいつはいい…モンスターを倒したくてウズウズしてきた。滾るぜ…ヘラクレス号、それでいいな?」

カイザー号がヘラクレス号にそう言う。

「俺は構わない。まあ、せいぜい頑張るといい。俺に敵うならばな。」

ヘラクレス号が2匹を挑発する。
怖すぎる3匹のチートドラゴン。

俺は振り返ってラースを見ると…全くこやつは!
大きな蒼い瞳を何度か瞬きをしながら無言のままだ。

ラースお前…。もう、存在が罪だな…。

「いくぜドラゴンども!」

エリアスの掛け声でカイザー号がジェット噴射MAXになり、オリオン号、ヘラクレス号も離陸体勢に入る。

ドドドン!

轟音を響かせ、助走なしで3匹が砂煙を上げて一斉に高速で飛び立つ。

演習場は大歓声に包まれた。




































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