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竜騎士になったよ
3人でしか、できないこと
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『モンスター接触まであと30秒ってところか』
頭の中でガラが俺に教えてくれた。そんなに早いの?心の準備が!
チートドラゴン3匹は空を爆走している。毛皮の襟巻きでなんとか凌いでるけど、これ寒い!するとラースがぐっと俺を胸と腹を近づけて背中から温めてくれた。
「シン、体温が下がってる。ぼくの足の間にもっと入って。シンのことは僕が守るからね」
ラースは優しいなあ。なんかここに来て逞しくなったよね。
「うん、ラース…」
「ん?」
「大好きだよ…」
「ふふっ、僕も」
ラースが小悪魔でも、俺にはかけがえのない天使だ。好き。好きすぎ。
「来るぞっ!」
エリアスの声がして前を向くと、この間倒したあのモンスターと、知らないもっと大きなモンスターがいた。
「げっ!あいつ嫌いーーー!」
エリアスが叫ぶ。
「コラ!やるしか無いでしょうが!俺が先に速攻行きますよ!」
フィリックスの檄が飛ぶ。フィリックスは炎を手から出し、火焔放射のような攻撃を繰り出した。一匹が燃え上がり、皮膚の焦げる臭いがした。そのモンスターを黒い煙の塊が覆うと、モンスターが急に苦しみ出す。
「トゥルキ!毒の量が足りん!もうちょっと!」
「わかってます!」
フィリックスが怒鳴り、トゥルキが右手を上げて左手を手首に添える。トゥルキのドラゴンからも黒い煙が出てモンスターを覆うものがどんどん濃くなりもっと苦しみ、力なく墜落していく。
トゥルキは毒攻撃が得意なのか…。
突然モンスター1匹の両翼が粉々に破れるように破裂した。ハムザの力だ。そのまま分解しながらモンスターはまた地上に落下していく。
竜騎士二人もすごいんだな、俺もがんばろう。ヘラクレス号が口から閃光を吐いてモンスターを焼いていく。でも一匹倒すのに結構な熱量を使ってしまった。やっぱりめちゃくちゃタフなモンスターだった。
でっかい一匹のモンスターの全身が雷撃に包まれた。カイザー号とエリアスの体から迸るスパークがデカモンスターを襲っていく。
「っ…普通の雷撃じゃやっぱ無理か…しゃあねえ」
エリアスの眉間が険しくなっていく。銃のようなボウガンを取り出してモンスターに魔法処理してある杭のようなものをドカドカ打ち込んでいく。カイザーが飛翔して自分の数倍はある大きさのモンスター全身をくまなく周回する。 するとモンスターが口を開けた。
「エリアス!」
フィリックスが叫び、モンスターとエリアスの間に炎の盾を作った。モンスターの口から吐かれた白い煙が炎に焼かれて無効になる。エリアスが一番強いものを相手にしているから、そのフォローに廻るフィリックスにはバトルの全てが見えている。それぞれが役割を果たしていてとてもカッコいいなと思った。
俺もがんばらなくちゃ。
ラースとヘラクレス号とでできる技を。俺たちにしかできないことを考えていた。
俺には前世の記憶で、少しかじっただけの知ってることがある。ここでもそれが通用するならば、それに魔法を加えてもっと何かできると思った。
俺は魔剣ルーカス号を出した。ガラにも魔力供給の指示を出すと、氷のカップを作る。
「ラース、お願い」
俺はそれをラースに渡すと、そこに、ラースが水を並々と入れてくれる。それに蓋をしてキューブ状にした。ラースはそれを咥えると翼を広げて、バトルの群れから離れているモンスター1匹のもとへと飛び出した。そのモンスターの上を飛んでカップを落とすと、それはモンスターの背中にくっついた。あの氷にはモンスターの皮膚に密着するよう魔法がほどこしてあるんだ。俺ができる魔法って小さいからそれくらいだもーん。
ラースは急発進してモンスターから離れていく。ちょうど頃合いか。
「ヘラクレス号、よろしく」
俺がそう言うと、ヘラクレス号の口が少し開き、中が光り、シュン!という音と共にビームのようなものがモンスターめがけて発射され、モンスターに当たった瞬間。
ドン!!
とモンスターが爆発して炎の中にいなくなった。散り散りになるほどの大爆発。
やった。
竜騎士達が一瞬、驚愕の目で燃えたモンスターを見てまたバトルに戻った。
「シン…?どうやって…」
フィリックスが目を見開き、俺を見る。
すごい高温に水を放り込んだら爆発するってやつをやってみたんだよね。大成功だ。ラースが戻ってきた。
他のモンスターが一匹、いきなり小さなコウモリ集団のように散り散りに分解した。えっ気持ち悪っ!
そこにオリオン号が突っ込んでいく、
「それは1匹計算だからなオリオン!」
「ちっ、細かいぜカイザー…!」
カイザー号の言葉にオリオン号が舌打ちする。確かに細かい…。ラースと寝るの楽しみにしすぎじゃない?
「何言ってんだカイザー号、さっきから…」
エリアスがカイザー号に尋ねるのが聞こえてきた。怒られちゃうよカイザー号…。
コウモリ集団が一気に燃え上がり、苦しみながら落ちていく。フィリックスが片付けているのだ。
「小さくなると弱くなるだけなのに、バカだな」
フィリックスが嘲るように落ちていくモンスターを一瞥した。
「フィリックス、俺たちもやろうぜ」
「何を?」
エリアスが雷撃を放ちながらフィリックスに声をかけた。
「モンスターを多くやっつけたほうが今夜シンと寝るって賭け。ドラゴンがラースを懸けてやってるらしいわ。いつもだいたいお前がシンを一人占めだからな、オレにも譲れよ」
ふぉああ?カイザー号喋ったな!
「そりゃいい。やれるものならやってください…でもエリアスのそれ、一匹ですよ?」
フィリックスがそう言った瞬間、隣を飛んでいた他のモンスターが雷の柱に撃たれて一撃で墜落した。
「一匹追加…さっきのお前の細かいやつは一匹勘定だからな」
エリアスがニヤリと笑う。
「では、シンを懸けていきますか」
「ああ。俄然やる気が出てきたわ」
2人の魔法のオーラが燃え上がった。もちろん、2人のドラゴンは燃えっぱなしだ。
何なんあなた方…?
頭の中でガラが俺に教えてくれた。そんなに早いの?心の準備が!
チートドラゴン3匹は空を爆走している。毛皮の襟巻きでなんとか凌いでるけど、これ寒い!するとラースがぐっと俺を胸と腹を近づけて背中から温めてくれた。
「シン、体温が下がってる。ぼくの足の間にもっと入って。シンのことは僕が守るからね」
ラースは優しいなあ。なんかここに来て逞しくなったよね。
「うん、ラース…」
「ん?」
「大好きだよ…」
「ふふっ、僕も」
ラースが小悪魔でも、俺にはかけがえのない天使だ。好き。好きすぎ。
「来るぞっ!」
エリアスの声がして前を向くと、この間倒したあのモンスターと、知らないもっと大きなモンスターがいた。
「げっ!あいつ嫌いーーー!」
エリアスが叫ぶ。
「コラ!やるしか無いでしょうが!俺が先に速攻行きますよ!」
フィリックスの檄が飛ぶ。フィリックスは炎を手から出し、火焔放射のような攻撃を繰り出した。一匹が燃え上がり、皮膚の焦げる臭いがした。そのモンスターを黒い煙の塊が覆うと、モンスターが急に苦しみ出す。
「トゥルキ!毒の量が足りん!もうちょっと!」
「わかってます!」
フィリックスが怒鳴り、トゥルキが右手を上げて左手を手首に添える。トゥルキのドラゴンからも黒い煙が出てモンスターを覆うものがどんどん濃くなりもっと苦しみ、力なく墜落していく。
トゥルキは毒攻撃が得意なのか…。
突然モンスター1匹の両翼が粉々に破れるように破裂した。ハムザの力だ。そのまま分解しながらモンスターはまた地上に落下していく。
竜騎士二人もすごいんだな、俺もがんばろう。ヘラクレス号が口から閃光を吐いてモンスターを焼いていく。でも一匹倒すのに結構な熱量を使ってしまった。やっぱりめちゃくちゃタフなモンスターだった。
でっかい一匹のモンスターの全身が雷撃に包まれた。カイザー号とエリアスの体から迸るスパークがデカモンスターを襲っていく。
「っ…普通の雷撃じゃやっぱ無理か…しゃあねえ」
エリアスの眉間が険しくなっていく。銃のようなボウガンを取り出してモンスターに魔法処理してある杭のようなものをドカドカ打ち込んでいく。カイザーが飛翔して自分の数倍はある大きさのモンスター全身をくまなく周回する。 するとモンスターが口を開けた。
「エリアス!」
フィリックスが叫び、モンスターとエリアスの間に炎の盾を作った。モンスターの口から吐かれた白い煙が炎に焼かれて無効になる。エリアスが一番強いものを相手にしているから、そのフォローに廻るフィリックスにはバトルの全てが見えている。それぞれが役割を果たしていてとてもカッコいいなと思った。
俺もがんばらなくちゃ。
ラースとヘラクレス号とでできる技を。俺たちにしかできないことを考えていた。
俺には前世の記憶で、少しかじっただけの知ってることがある。ここでもそれが通用するならば、それに魔法を加えてもっと何かできると思った。
俺は魔剣ルーカス号を出した。ガラにも魔力供給の指示を出すと、氷のカップを作る。
「ラース、お願い」
俺はそれをラースに渡すと、そこに、ラースが水を並々と入れてくれる。それに蓋をしてキューブ状にした。ラースはそれを咥えると翼を広げて、バトルの群れから離れているモンスター1匹のもとへと飛び出した。そのモンスターの上を飛んでカップを落とすと、それはモンスターの背中にくっついた。あの氷にはモンスターの皮膚に密着するよう魔法がほどこしてあるんだ。俺ができる魔法って小さいからそれくらいだもーん。
ラースは急発進してモンスターから離れていく。ちょうど頃合いか。
「ヘラクレス号、よろしく」
俺がそう言うと、ヘラクレス号の口が少し開き、中が光り、シュン!という音と共にビームのようなものがモンスターめがけて発射され、モンスターに当たった瞬間。
ドン!!
とモンスターが爆発して炎の中にいなくなった。散り散りになるほどの大爆発。
やった。
竜騎士達が一瞬、驚愕の目で燃えたモンスターを見てまたバトルに戻った。
「シン…?どうやって…」
フィリックスが目を見開き、俺を見る。
すごい高温に水を放り込んだら爆発するってやつをやってみたんだよね。大成功だ。ラースが戻ってきた。
他のモンスターが一匹、いきなり小さなコウモリ集団のように散り散りに分解した。えっ気持ち悪っ!
そこにオリオン号が突っ込んでいく、
「それは1匹計算だからなオリオン!」
「ちっ、細かいぜカイザー…!」
カイザー号の言葉にオリオン号が舌打ちする。確かに細かい…。ラースと寝るの楽しみにしすぎじゃない?
「何言ってんだカイザー号、さっきから…」
エリアスがカイザー号に尋ねるのが聞こえてきた。怒られちゃうよカイザー号…。
コウモリ集団が一気に燃え上がり、苦しみながら落ちていく。フィリックスが片付けているのだ。
「小さくなると弱くなるだけなのに、バカだな」
フィリックスが嘲るように落ちていくモンスターを一瞥した。
「フィリックス、俺たちもやろうぜ」
「何を?」
エリアスが雷撃を放ちながらフィリックスに声をかけた。
「モンスターを多くやっつけたほうが今夜シンと寝るって賭け。ドラゴンがラースを懸けてやってるらしいわ。いつもだいたいお前がシンを一人占めだからな、オレにも譲れよ」
ふぉああ?カイザー号喋ったな!
「そりゃいい。やれるものならやってください…でもエリアスのそれ、一匹ですよ?」
フィリックスがそう言った瞬間、隣を飛んでいた他のモンスターが雷の柱に撃たれて一撃で墜落した。
「一匹追加…さっきのお前の細かいやつは一匹勘定だからな」
エリアスがニヤリと笑う。
「では、シンを懸けていきますか」
「ああ。俄然やる気が出てきたわ」
2人の魔法のオーラが燃え上がった。もちろん、2人のドラゴンは燃えっぱなしだ。
何なんあなた方…?
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https://picrew.me/ja/image_maker/2308695
ありがとうございます!
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