3 / 69
3話:お母様からの手紙ときな臭い話
しおりを挟む
「お嬢様~ミシェル様からお手紙ですよ」
「もう、2人だけの時はミリアってよんでよ」
「そこは親しき中にも礼儀ありです。業務時間外はミリアって呼ばせてもらいます」
もう、ルーナは頑固ね…
渡された手紙にはタリム子爵家の家紋がある。
確かにお母様からだ。
なになに?
"ミリア、学校はどうかしら?
今度帰ってきたらあなたに渡したいものがあるの楽しみにしててね。
それはそうと、ディトクティス帝国の皇帝が亡くなったのは知っているかしら?
まぁ王都なら情報がこっちよりも入りやすいかもしれないわね。
で、うちは帝国に近いでしょ?
砂糖の関係でどうも帝国がこっちの地域を狙っていそうなのよ。
もしかしたら何かあるかもしれないわね…
気をつけて行動するのよ
ミシェルより"
「えぇ…?」
「なんて書かれていたんです?」
「帝国がきな臭いみたい…」
「そういえば王国軍が国境の兵員増強を始めたというのを聞きましたね」
「国境ってことはうちの領の奥ってこと?」
ルーナはメイドとしての情報網を持っているので結構正確な情報を掴んでいることがある。
国境ってことは王国領になっているタリムの北側の兵力を増強したってことだろう。
「はい、王国直轄領で現在兵力の増強が行われているようですよ。マスケット銃も大量に持ち込まれ始めているそうです」
「それでお母様は気をつけるようにって言ってるのね…」
「ミリアは狙撃以外はどんくさいですからね」
「ルーナ、令嬢としては普通でしてよ」
ちなみにルーナは私の護衛もになっていたりする。
彼女のナイフ捌きは異常で1対1なら軽装騎士に遅れを取らない。
流石に重装騎士相手ではナイフが通らないので無理だけれど、その辺のチンピラ相手なら余裕である。
私?
私は貴族令嬢ですもの、そんな暴力沙汰とは無縁ですわ。
まぁ銃が使えるだけ普通の令嬢とは違うと思いますけど。
「お母様が渡したいものってなんだろう?」
「流石にわかりかねます」
お母様はなんだか色々開発したり発明したりするから、何か渡したいものっていうとその関連だと思う。
今学校で美味しい鶏肉料理が毎日食べられるのはお母様たちのおかげだったりするし。
しかし皇帝が亡くなったからってつい先月のことじゃない。
それでそんなに急速にきな臭くなるなんて帝国ってほんと戦争がすきよね…こっちとしてはいい迷惑よ。
もし本当に戦争になったら、私たちも戦場に駆り出されるのかしら?
心配だわ…
「もう、2人だけの時はミリアってよんでよ」
「そこは親しき中にも礼儀ありです。業務時間外はミリアって呼ばせてもらいます」
もう、ルーナは頑固ね…
渡された手紙にはタリム子爵家の家紋がある。
確かにお母様からだ。
なになに?
"ミリア、学校はどうかしら?
今度帰ってきたらあなたに渡したいものがあるの楽しみにしててね。
それはそうと、ディトクティス帝国の皇帝が亡くなったのは知っているかしら?
まぁ王都なら情報がこっちよりも入りやすいかもしれないわね。
で、うちは帝国に近いでしょ?
砂糖の関係でどうも帝国がこっちの地域を狙っていそうなのよ。
もしかしたら何かあるかもしれないわね…
気をつけて行動するのよ
ミシェルより"
「えぇ…?」
「なんて書かれていたんです?」
「帝国がきな臭いみたい…」
「そういえば王国軍が国境の兵員増強を始めたというのを聞きましたね」
「国境ってことはうちの領の奥ってこと?」
ルーナはメイドとしての情報網を持っているので結構正確な情報を掴んでいることがある。
国境ってことは王国領になっているタリムの北側の兵力を増強したってことだろう。
「はい、王国直轄領で現在兵力の増強が行われているようですよ。マスケット銃も大量に持ち込まれ始めているそうです」
「それでお母様は気をつけるようにって言ってるのね…」
「ミリアは狙撃以外はどんくさいですからね」
「ルーナ、令嬢としては普通でしてよ」
ちなみにルーナは私の護衛もになっていたりする。
彼女のナイフ捌きは異常で1対1なら軽装騎士に遅れを取らない。
流石に重装騎士相手ではナイフが通らないので無理だけれど、その辺のチンピラ相手なら余裕である。
私?
私は貴族令嬢ですもの、そんな暴力沙汰とは無縁ですわ。
まぁ銃が使えるだけ普通の令嬢とは違うと思いますけど。
「お母様が渡したいものってなんだろう?」
「流石にわかりかねます」
お母様はなんだか色々開発したり発明したりするから、何か渡したいものっていうとその関連だと思う。
今学校で美味しい鶏肉料理が毎日食べられるのはお母様たちのおかげだったりするし。
しかし皇帝が亡くなったからってつい先月のことじゃない。
それでそんなに急速にきな臭くなるなんて帝国ってほんと戦争がすきよね…こっちとしてはいい迷惑よ。
もし本当に戦争になったら、私たちも戦場に駆り出されるのかしら?
心配だわ…
2
お気に入りに追加
438
あなたにおすすめの小説
30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。
ひさまま
ファンタジー
前世で搾取されまくりだった私。
魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。
とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。
これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。
取り敢えず、明日は退職届けを出そう。
目指せ、快適異世界生活。
ぽちぽち更新します。
作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。
脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。
この争いの絶えない世界で ~魔王になって平和の為に戦いますR
ばたっちゅ
ファンタジー
相和義輝(あいわよしき)は新たな魔王として現代から召喚される。
だがその世界は、世界の殆どを支配した人類が、僅かに残る魔族を滅ぼす戦いを始めていた。
無為に死に逝く人間達、荒廃する自然……こんな無駄な争いは止めなければいけない。だが人類にもまた、戦うべき理由と、戦いを止められない事情があった。
人類を会話のテーブルまで引っ張り出すには、結局戦争に勝利するしかない。
だが魔王として用意された力は、死を予感する力と全ての文字と言葉を理解する力のみ。
自分一人の力で戦う事は出来ないが、強力な魔人や個性豊かな魔族たちの力を借りて戦う事を決意する。
殺戮の果てに、互いが共存する未来があると信じて。
南洋王国冒険綺譚・ジャスミンの島の物語
猫村まぬる
ファンタジー
海外出張からの帰りに事故に遭い、気づいた時にはどことも知れない南の島で幽閉されていた南洋海(ミナミ ヒロミ)は、年上の少年たち相手にも決してひるまない、誇り高き少女剣士と出会う。現代文明の及ばないこの島は、いったい何なのか。たった一人の肉親である妹・茉莉のいる日本へ帰るため、道筋の見えない冒険の旅が始まる。
(全32章です)

異世界転生ファミリー
くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?!
辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。
アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。
アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。
長男のナイトはクールで賢い美少年。
ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。
何の不思議もない家族と思われたが……
彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。

リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?
あくの
ファンタジー
15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。
加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。
また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。
長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。
リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!
老女召喚〜聖女はまさかの80歳?!〜城を追い出されちゃったけど、何か若返ってるし、元気に異世界で生き抜きます!〜
二階堂吉乃
ファンタジー
瘴気に脅かされる王国があった。それを祓うことが出来るのは異世界人の乙女だけ。王国の幹部は伝説の『聖女召喚』の儀を行う。だが現れたのは1人の老婆だった。「召喚は失敗だ!」聖女を娶るつもりだった王子は激怒した。そこら辺の平民だと思われた老女は金貨1枚を与えられると、城から追い出されてしまう。実はこの老婆こそが召喚された女性だった。
白石きよ子・80歳。寝ていた布団の中から異世界に連れてこられてしまった。始めは「ドッキリじゃないかしら」と疑っていた。頼れる知り合いも家族もいない。持病の関節痛と高血圧の薬もない。しかし生来の逞しさで異世界で生き抜いていく。
後日、召喚が成功していたと分かる。王や重臣たちは慌てて老女の行方を探し始めるが、一向に見つからない。それもそのはず、きよ子はどんどん若返っていた。行方不明の老聖女を探す副団長は、黒髪黒目の不思議な美女と出会うが…。
人の名前が何故か映画スターの名になっちゃう天然系若返り聖女の冒険。全14話+間話7話。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる