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悪役
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このままではダメだ!でも、食料が無くなったのは本当の事だろう。
結構本気で死んでもいいんじゃないかと思えてくる……。
奴隷のようにこき使うのはどうだ?とルイ君が提案する。それも考えたけど、誰かと接すると必ず良からぬ事を吹き込んだりしそうだ。
本物の牢屋とかに入れても、ご飯が運ばれてきて、ダラダラできてラッキーくらいにしか思わない気がするし、何か良い方法がないか………と悩んでいると、元チールの奥さんが来て、赤ちゃんがお腹にいる事を教えてくれた。たしかに、お腹が少し目立ってきている。
あのまま一緒にいたら、お腹の子と娘までチールと一緒に残されると思って離れたようだ。それに、今までから他のエルフ達の事も気にしていて、時々こっそりと食料を返したりしていようだ。奥さんもチールに水を止められたくなければ結婚しろ!と言われ夫婦になったそうだ。
自分もチールに気に入られて楽な生活をしてきたから、罰を受けたいと言う。結婚してから、奥さんは大切にしてくれたそうだ。娘が産まれた時も喜んでくれ、可愛がってくれたし、自分が一緒にいる事で、お腹の子を守ろうと頑張ってくれるかもしれないと言ってくれる。
試しに一度会わせてみよう。
「あなた!ごめんなさい、私………。」
「…………今更どうした?」
「私もあなたと一緒に罰を受けに来ました。」
「なっ!!!本性を現したな!!卑怯な女だ!!」
チールが私を睨みつける。
「チールが卑怯な事ばかりするから、仕方ないじゃない!」
「こいつは関係ない!」
「でも、チールと同じように良い暮らししてたんでしょ?なら、同じ罪だよ。」
「最低な奴だな!!」
「どっちが!!あっ、そうそう、奥さん2人目がお腹にいるんだって。チールおめでとう~。仲良く暮らしてね~。あっ、娘さんはチールが騙したボスの所で働いてもらう事にしたから!」
「……くっ!!!絶対に許さん!!」
「もし、何か悪い事をしたら娘さんがボスに殴られるかもしれないね~。」
「さっ、中に入りなさい!」
入り口を開けて中に奥さんを入れる。すぐに閉じて出られなくした。
もちろん娘さんはピアノ村で、勉強したり仕事したりしている。ボスの所には行ってないし、奥さんも知っている。悪役になりきる為の設定だ!
「さすがに、妊娠中の人が食べる物が無いとお腹の赤ちゃんだってどうなるかわからないから、特別にサービスしてあげる。」
畑の道具と数種類の苗、調味料、調理道具を檻の中に出した。
流石に妊婦さんに野ざらしで寝かせる事はできないから、三方だけ壁がある小屋を出した。奥の方なら雨がかかる事はないだろう。一つだけベットと布団も出しておく。
実がついた苗もあるが、しっかりと収穫できるのは、数日かかるだろう。なので、ギリギリの量のお米や野菜を渡しておいた。
「お腹の赤ちゃん、元気に産まれてくればいいけど…………。こんな所じゃ……無理かもね。じゃあね~!」
「おいっ!!待て!!!俺だけにしろ!!こいつを連れて行け!!おいっ!!!!」
知らん顔で帰る。小屋にも監視カメラをつけておいたから、帰って速攻で映像を見る。
『くそっ!あの女!!絶対に殺してやる!!!』
『あなた……。そんな事言ってる場合じゃないわ、苗を植えなきゃ枯れちゃう……。』
奥さんが鍬を握り畑を作ろうとするのを止めて、チールが畑仕事をし始めた。
煉瓦を数個と網や薪も出してある。伝えた通りに奥さんが竈門を作って、ご飯を炊いたり、おかずを作ったりしていた。奥さんは少しだけ火を出せる。ライターとか渡さずに済んで助かった……。
苗を植えて、水をやりチールが真面目に働いている。
夜になって2人でご飯を食べて、当たり前のように奥さんをベットに寝かせ、チールは地面で寝ていた。
チールは仕事の疲れでぐっすりと寝ている。その間にこっそり檻まで行き、ちょうど見えない場所にお風呂を作って奥さんに入ってもらう。不潔なのは妊婦さんには良くない。
それから小さなお弁当も用意して食べてもらう。
1週間ほど、そんな生活を送ってもらい、あれから始めて様子を見に来ました…の演技をしながらチールの檻に行く。
本当は毎晩来てるんだけどね。
「あら、奥さん意外と元気そうね。残念………あははははは。」
「くっ!!!」
「沢山食べられそうな野菜があるから、半分私に渡しなさい!ここは私の出した檻の中なんだから、ここで出来た野菜は私の物!」
「ふざけるな!!俺が育てた野菜だ!」
「あれ?確か村の人に俺の出している水で作った物だから半分は俺の物だって言ってたって聞いたけど?」
「………………ぅ………っ!!!!」
顔を真っ赤にして怒っている。
「さぁ、早く渡して!」
しぶしぶ半分渡しに来た。
「あっ、この野菜も食べたいから苗を置いておくね~!よろしく!あっ、そうそうお米が無くなるんじゃない??田んぼの作り方も教えてあげる。使い方は奥さんに聞いてね。もちろん半分は私の物。」
「……ちくしょーーーー!!!!!」
ニヤリと笑いながら公民館に帰った。
なんだか悪役を演じるのが楽しくなってきてる。
まだもう少し悪役は必要そうだ。
アルやルイ君から、ハマり役すぎて演技じゃないように見えると言われてしまった……。
ワーガは、私の演技にときめいているようだ………。はぁーー。
結構本気で死んでもいいんじゃないかと思えてくる……。
奴隷のようにこき使うのはどうだ?とルイ君が提案する。それも考えたけど、誰かと接すると必ず良からぬ事を吹き込んだりしそうだ。
本物の牢屋とかに入れても、ご飯が運ばれてきて、ダラダラできてラッキーくらいにしか思わない気がするし、何か良い方法がないか………と悩んでいると、元チールの奥さんが来て、赤ちゃんがお腹にいる事を教えてくれた。たしかに、お腹が少し目立ってきている。
あのまま一緒にいたら、お腹の子と娘までチールと一緒に残されると思って離れたようだ。それに、今までから他のエルフ達の事も気にしていて、時々こっそりと食料を返したりしていようだ。奥さんもチールに水を止められたくなければ結婚しろ!と言われ夫婦になったそうだ。
自分もチールに気に入られて楽な生活をしてきたから、罰を受けたいと言う。結婚してから、奥さんは大切にしてくれたそうだ。娘が産まれた時も喜んでくれ、可愛がってくれたし、自分が一緒にいる事で、お腹の子を守ろうと頑張ってくれるかもしれないと言ってくれる。
試しに一度会わせてみよう。
「あなた!ごめんなさい、私………。」
「…………今更どうした?」
「私もあなたと一緒に罰を受けに来ました。」
「なっ!!!本性を現したな!!卑怯な女だ!!」
チールが私を睨みつける。
「チールが卑怯な事ばかりするから、仕方ないじゃない!」
「こいつは関係ない!」
「でも、チールと同じように良い暮らししてたんでしょ?なら、同じ罪だよ。」
「最低な奴だな!!」
「どっちが!!あっ、そうそう、奥さん2人目がお腹にいるんだって。チールおめでとう~。仲良く暮らしてね~。あっ、娘さんはチールが騙したボスの所で働いてもらう事にしたから!」
「……くっ!!!絶対に許さん!!」
「もし、何か悪い事をしたら娘さんがボスに殴られるかもしれないね~。」
「さっ、中に入りなさい!」
入り口を開けて中に奥さんを入れる。すぐに閉じて出られなくした。
もちろん娘さんはピアノ村で、勉強したり仕事したりしている。ボスの所には行ってないし、奥さんも知っている。悪役になりきる為の設定だ!
「さすがに、妊娠中の人が食べる物が無いとお腹の赤ちゃんだってどうなるかわからないから、特別にサービスしてあげる。」
畑の道具と数種類の苗、調味料、調理道具を檻の中に出した。
流石に妊婦さんに野ざらしで寝かせる事はできないから、三方だけ壁がある小屋を出した。奥の方なら雨がかかる事はないだろう。一つだけベットと布団も出しておく。
実がついた苗もあるが、しっかりと収穫できるのは、数日かかるだろう。なので、ギリギリの量のお米や野菜を渡しておいた。
「お腹の赤ちゃん、元気に産まれてくればいいけど…………。こんな所じゃ……無理かもね。じゃあね~!」
「おいっ!!待て!!!俺だけにしろ!!こいつを連れて行け!!おいっ!!!!」
知らん顔で帰る。小屋にも監視カメラをつけておいたから、帰って速攻で映像を見る。
『くそっ!あの女!!絶対に殺してやる!!!』
『あなた……。そんな事言ってる場合じゃないわ、苗を植えなきゃ枯れちゃう……。』
奥さんが鍬を握り畑を作ろうとするのを止めて、チールが畑仕事をし始めた。
煉瓦を数個と網や薪も出してある。伝えた通りに奥さんが竈門を作って、ご飯を炊いたり、おかずを作ったりしていた。奥さんは少しだけ火を出せる。ライターとか渡さずに済んで助かった……。
苗を植えて、水をやりチールが真面目に働いている。
夜になって2人でご飯を食べて、当たり前のように奥さんをベットに寝かせ、チールは地面で寝ていた。
チールは仕事の疲れでぐっすりと寝ている。その間にこっそり檻まで行き、ちょうど見えない場所にお風呂を作って奥さんに入ってもらう。不潔なのは妊婦さんには良くない。
それから小さなお弁当も用意して食べてもらう。
1週間ほど、そんな生活を送ってもらい、あれから始めて様子を見に来ました…の演技をしながらチールの檻に行く。
本当は毎晩来てるんだけどね。
「あら、奥さん意外と元気そうね。残念………あははははは。」
「くっ!!!」
「沢山食べられそうな野菜があるから、半分私に渡しなさい!ここは私の出した檻の中なんだから、ここで出来た野菜は私の物!」
「ふざけるな!!俺が育てた野菜だ!」
「あれ?確か村の人に俺の出している水で作った物だから半分は俺の物だって言ってたって聞いたけど?」
「………………ぅ………っ!!!!」
顔を真っ赤にして怒っている。
「さぁ、早く渡して!」
しぶしぶ半分渡しに来た。
「あっ、この野菜も食べたいから苗を置いておくね~!よろしく!あっ、そうそうお米が無くなるんじゃない??田んぼの作り方も教えてあげる。使い方は奥さんに聞いてね。もちろん半分は私の物。」
「……ちくしょーーーー!!!!!」
ニヤリと笑いながら公民館に帰った。
なんだか悪役を演じるのが楽しくなってきてる。
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