いきなり異世界って理不尽だ!

みーか

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家族で引っ越し

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 3人のオーガ達に畑仕事を教えたりしながらその日は過ごして、皆んなで晩ご飯を食べた。
 オーガ達は大喜びで、美味しい美味しいと作ってくれた人に握手をしに行ったり、ステージで3人揃って楽しいダンスを披露してくれたりした。3人のダンスがゆきちゃんのツボだったらしく、キャラキャラと楽しそうに笑っていた。
 
 次の日も、畑の柵に電気を流してマンションの入り口をロック。
 やはり朝早くに、次のオーガ達が5人で見回りに来た。
「あいつらは大丈夫ですよ!俺達の友達です。」
「話しをしてきます!」
 3人が出ていき何か話してる。しばらくしてこっちを見て笑顔で手で丸を作った。
 マンションに入れると、5人ともキョロキョロしながらも、すげー!とか、綺麗だな~とか言ってる。
「おい、この人が陽菜さんと言って俺達にこんな良いところで生活をさせてくれている、優しくて強くて素晴らしい人間だ。」
「はじめまして。俺達もここに住んでもいいんですか?」
「もちろんです。ただここの人達と仲良くしてくださいね!」
「はい。それも聞きました。俺達も頑張って仕事します!」
「俺も頑張ります!」
「今日は俺達だけしか来ないと思います。」
「帰って来ないから洞穴が崩れたのかもしれないから見てこいって言われて来ました。」
「わかった。教えてくれてありがとう。」
「陽菜さん、風呂入って着替えて仕事でいいですか?」
「うん、よろしくね!」
「任せてください!」
「こっちだ、早く行こうぜ!」
「あの、その背中の可愛い子は?」
「あ、紹介忘れてたね。これは私の娘のゆきです。」
「か、可愛い~!!抱っこしてもいいですか?」
「もちろん。」
「やった~!!」
「お前、小さい子大好きだもんな。」
 ゆきちゃんを抱っこして、とても嬉しそうにしている。ゆきちゃんも、子ども好きが伝わったのかニコニコと嬉しそうだ。
「お、俺も!!」
 次々に抱っこしてくれる。男前のお兄さん達に囲まれてゆきちゃんはご満悦だ。
 また抱っこさせてください!と言って仕事に行った。

 その日も畑仕事をしたりしながら過ごして、夜には食堂でオーガ達8人によるダンスが披露された。
 カッコイイからジャニーズのグループのようだけど、ダンスはどじょうすくいにしか見えない。
 皆んな大爆笑だ!

 次の日は、少し年上のオーガが2人やってきた。最初は怒鳴ったりしていたが、しばらくしてここに住みたいと言い出し、受け入れた。
 この2人のオーガは家族がいるらしく、目立たないように夜にこっそりと迎えに行ってもらった。
 ついでに、これ以上他のオーガが帰って来なかったらリーダーが怒るだろうし、家族を人質にされる可能性もある。8人のオーガにも一緒に行ってもらい、それぞれの家を回ってマンションに来たいオーガ達を連れて来てもらう事にした。
 リーダーの考えに賛成の人達には声をかけないように言っておいたから、多分大丈夫だろう。

 朝になり、リーダーが起きると隣の副リーダーの家以外誰も居なくなっていた。

 さて、そろそろ船の人達も陸に上がりたいだろう。
 ゆきちゃんのお世話は、張り切って8人がしてくれるから任せて、今日は、外に出ないように言い、ルイ君とナナガに残ってもらい、何かあったらすぐに電話をするようにして、私とアルとワーガで船まで戻る事にした。

 車を走らせてオーガ達の家があった所を横切り、道路に出て船まで走る。
 船には連絡を入れてあったから、交代で降りる事にしてあり、荷物などをまとめて準備OKの状態だった。

 車が何台も続いてビュンビュン走る。オーガ達の家がある場所の近くにドーーーンとマンションを出した。土地は沢山あるし、5階建てにしてある。さらに沢山の家を出した。高級住宅街のイメージでどんどん出していく。道路も出してあるし、次々に車が到着。
 音にビックリして出てきたリーダー達が、口をあんぐり開けたまま放心している。
 次々に現れる建物、次々に来る謎の乗り物、さらにオーガが私達の荷物を運んだりと手伝っている。

「おい!!お前はこの前来た奴だな!勝手な事をするな!!」
「私は、私の力で家を出したりしてるだけです。あなたに色々と口を出される筋合いはありません!」
「くっ……!!ここは、俺達の土地だ!出て行け!!」
「嫌です!使ってないなら誰が使ってもいいですよね?」
「このやろーー!!」
 殴りかかってきたけど、ワーガが相手の腕を掴んで止める。
 さらにアルが、火を投げつけていた。
 
「あっつ!!……あぁ、髪が燃えたーー!!」
「先に殴りかかってきたのはそっちですよね?私は自分の身を守っただけです!」
「くそーー!1人じゃ何もできないくせに!!」

「では、リクエストにお応えいたしましょう。」
 せっかくなので私の力も見せてあげよう!
 クラッカーを出して紐を引いた。
 パンッと乾いた音がして紙テープやキラキラした紙が飛び出る。
 それだけで腰を抜かすオーガ。さらに、手持ち花火に火をつけてシューーーッと火が噴き出るのにも怯えていた。爆竹も投げようと思ってたけど、あまりにも怯えているからやめておいた。

 腰の抜けたオーガは放っておいて、家やマンションに荷物を運び入れる。
 昼過ぎから、引っ越し祝いと言う事にして、バーベキュー大会をすることにした。もちろんオーガ達に美味しい匂いを届ける為だ!!

 何人か、陽菜さんやべーな!絶対怒らせないようにしよう。と囁きあってるのが聞こえてきた……。

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