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17.公民館
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「ここまでで何か質問ありますか?」
シーーーンとしていたが、サーフ君が立って
「あの、俺、この前奴隷にするんだろうとか失礼な事言って、ごめんなさい。」
するとダイルさんも立ち上がり
「この前は、怒鳴ったりして悪かった。」
他の人達も「ごめんなさい」と謝ってくれる。
「いえ、私が奴隷になってもらうって言い出したんです。気にしないでください。本当に働いてもらってますし。」
「でも、俺たちの為にしてくれてる事だし、鞭で叩かれたり鎖で繋がれたりしてない。なのに嫌な態度とってしまって……ずっと気になってたんだ。」
「気にしないでください。私が勝手に皆さんにもっと良い暮らしをしてほしくてした事ですし、皆さんの気持ちはちゃんと届いてます。……最初はちょっと悲しかったですけど、今は皆さんと働けるのが楽しいです。皆さんの事、大好きですよ!」
「私もお姉ちゃん好き~!」
ファーファちゃんが言ってくれた。他の人も俺も、私もと口々に言ってくれる。
ちょっと、泣きそうになってしまう。余計なお世話だったかな?と思ってたし、人から嫌がられて悲しくないわけがない。だから、ここの世界に受け入れられたような気持ちになり、頑張って良かったと嬉しく思う。
「皆さん、ありがとうございます。これからも元気で楽しく暮らせるように一緒に頑張りましょうね!」
皆んなニコニコしながら頷いてくれる。
「それで、これからの事なのですが、動物のお世話も収穫もこの人数だとかなり大変だと思うんです。ここに住んでくれそうな人に心当たりありませんか?」
皆んな困った顔になった。ダイルさんが代表して答えてくれる。
「ここにいる人は、生きるので精一杯で何処に人が住んでいるか知ってる奴はいないんだ。………昔、俺の父親がこの先をずっと何日もかけて行くと何人か暮らしているような所があったと言っていたが、昔の話しだから分からない。」
うーん、地図にも村らしき所はあったけど、そこかな?遠いけど、車で行くと3時間ほどで着くような気がする。
「ありがとうございます。明日、車で行こうと思います。じゃあ、今から手分けして、ここで料理したり、さっきの写真をフェンスに取り付けたり、料理に使う野菜を収穫したりしましょう。」
朝ご飯が遅かったので、晩ご飯を早めに皆んなでここで作って、食べよう。畑も近いし、料理教室にもなるし、作業もしてもらえるしで、一石三鳥だ!
先に、畑に行き野菜の種類毎に看板を針金で固定してもらう。一つを付けて見せると皆んなそれぞれ動いてくれる。
女性の皆さんには、今から使う野菜を収穫してもらう。果物もお願いした。西瓜も冷やして切ろう!
公民館に戻り、学校の調理室のようなキッチンで、カレーを作る事にする。ルーは市販の物を出す。初めて食べるだろうから、甘口にしよう。子ども達も食べれるし。
米も神様が大きな田んぼを用意してくれ、もぅそろそろ収穫出来るのだが、収穫するのが大変だし時間がない。米を刈り取ってもすぐに食べられるわけではないしね。米も出して、炊飯器の使い方を教える。一升炊きの炊飯器が5つあったので4つ使い4升の米を炊く。
西瓜も半分に切って冷蔵庫に入れ、野菜も子ども達がいるので小さめに切ってもらう。
ポテトサラダも作る。皆んな興味深々で作り方を見ている。デザートの果物も食べ方を教えながら皮を剥いたり、切ったりしていく。
カレーも大きな鍋3つに作る。足りるかなぁ?
煮込んでいる間に、少しだけ野菜炒め、カボチャの煮物、大根の煮物、カレーと材料ほぼ一緒の肉じゃがなんかの味付けを実際作って覚えてもらう。スナップエンドウを茹でてマヨネーズで食べるのも簡単だし美味しい。おひたしや味噌汁なんかも作り方を説明する。ホームベーカリーも出して、材料も出し、明日の朝用にパンも焼いた。
ここの人達は、読み書きは全くできない。言葉は神様が通じるようにしてくれたようだが、文字が存在するのかも不明だ。レシピ集を配って作れるようになってくれたらいいんだけど、読めないと作れない。不便だなぁ~。
試作品の料理を一口づつ味見をしたりしてたら、いい感じにカレーの具が煮えた。カレールーを入れてかき混ぜるといい匂いが広がる。
匂いにつられるように公民館に帰ってきたので、カレーとポテトサラダ、お茶、果物をテーブルに並べて、皆んなで食べた。
「……うっ、うまーーーー!」
「これ、好き!」
カレーは大好評。ポテトサラダも大喜びしてくれた。デザートの西瓜の甘さにビックリしたり、食べ過ぎて動けなくなる人もいた。
男の人達も、洗い物をしたり、テーブルを拭いたり、食器を片付けたり、掃除機をかけたりと公民館を綺麗にして、鍵をかけて住宅へ帰る。
明日の朝の食材も忘れずに持って帰ってもらう。
住宅の前で軽トラの荷台に明日の朝に必要な物を沢山出して、必要な分だけ持って帰ってもらう。調味料や米、ドレッシングなど、かなり沢山ある。レジカゴを出して入れて持ち帰ってもらう。また、使えるしね!
シーーーンとしていたが、サーフ君が立って
「あの、俺、この前奴隷にするんだろうとか失礼な事言って、ごめんなさい。」
するとダイルさんも立ち上がり
「この前は、怒鳴ったりして悪かった。」
他の人達も「ごめんなさい」と謝ってくれる。
「いえ、私が奴隷になってもらうって言い出したんです。気にしないでください。本当に働いてもらってますし。」
「でも、俺たちの為にしてくれてる事だし、鞭で叩かれたり鎖で繋がれたりしてない。なのに嫌な態度とってしまって……ずっと気になってたんだ。」
「気にしないでください。私が勝手に皆さんにもっと良い暮らしをしてほしくてした事ですし、皆さんの気持ちはちゃんと届いてます。……最初はちょっと悲しかったですけど、今は皆さんと働けるのが楽しいです。皆さんの事、大好きですよ!」
「私もお姉ちゃん好き~!」
ファーファちゃんが言ってくれた。他の人も俺も、私もと口々に言ってくれる。
ちょっと、泣きそうになってしまう。余計なお世話だったかな?と思ってたし、人から嫌がられて悲しくないわけがない。だから、ここの世界に受け入れられたような気持ちになり、頑張って良かったと嬉しく思う。
「皆さん、ありがとうございます。これからも元気で楽しく暮らせるように一緒に頑張りましょうね!」
皆んなニコニコしながら頷いてくれる。
「それで、これからの事なのですが、動物のお世話も収穫もこの人数だとかなり大変だと思うんです。ここに住んでくれそうな人に心当たりありませんか?」
皆んな困った顔になった。ダイルさんが代表して答えてくれる。
「ここにいる人は、生きるので精一杯で何処に人が住んでいるか知ってる奴はいないんだ。………昔、俺の父親がこの先をずっと何日もかけて行くと何人か暮らしているような所があったと言っていたが、昔の話しだから分からない。」
うーん、地図にも村らしき所はあったけど、そこかな?遠いけど、車で行くと3時間ほどで着くような気がする。
「ありがとうございます。明日、車で行こうと思います。じゃあ、今から手分けして、ここで料理したり、さっきの写真をフェンスに取り付けたり、料理に使う野菜を収穫したりしましょう。」
朝ご飯が遅かったので、晩ご飯を早めに皆んなでここで作って、食べよう。畑も近いし、料理教室にもなるし、作業もしてもらえるしで、一石三鳥だ!
先に、畑に行き野菜の種類毎に看板を針金で固定してもらう。一つを付けて見せると皆んなそれぞれ動いてくれる。
女性の皆さんには、今から使う野菜を収穫してもらう。果物もお願いした。西瓜も冷やして切ろう!
公民館に戻り、学校の調理室のようなキッチンで、カレーを作る事にする。ルーは市販の物を出す。初めて食べるだろうから、甘口にしよう。子ども達も食べれるし。
米も神様が大きな田んぼを用意してくれ、もぅそろそろ収穫出来るのだが、収穫するのが大変だし時間がない。米を刈り取ってもすぐに食べられるわけではないしね。米も出して、炊飯器の使い方を教える。一升炊きの炊飯器が5つあったので4つ使い4升の米を炊く。
西瓜も半分に切って冷蔵庫に入れ、野菜も子ども達がいるので小さめに切ってもらう。
ポテトサラダも作る。皆んな興味深々で作り方を見ている。デザートの果物も食べ方を教えながら皮を剥いたり、切ったりしていく。
カレーも大きな鍋3つに作る。足りるかなぁ?
煮込んでいる間に、少しだけ野菜炒め、カボチャの煮物、大根の煮物、カレーと材料ほぼ一緒の肉じゃがなんかの味付けを実際作って覚えてもらう。スナップエンドウを茹でてマヨネーズで食べるのも簡単だし美味しい。おひたしや味噌汁なんかも作り方を説明する。ホームベーカリーも出して、材料も出し、明日の朝用にパンも焼いた。
ここの人達は、読み書きは全くできない。言葉は神様が通じるようにしてくれたようだが、文字が存在するのかも不明だ。レシピ集を配って作れるようになってくれたらいいんだけど、読めないと作れない。不便だなぁ~。
試作品の料理を一口づつ味見をしたりしてたら、いい感じにカレーの具が煮えた。カレールーを入れてかき混ぜるといい匂いが広がる。
匂いにつられるように公民館に帰ってきたので、カレーとポテトサラダ、お茶、果物をテーブルに並べて、皆んなで食べた。
「……うっ、うまーーーー!」
「これ、好き!」
カレーは大好評。ポテトサラダも大喜びしてくれた。デザートの西瓜の甘さにビックリしたり、食べ過ぎて動けなくなる人もいた。
男の人達も、洗い物をしたり、テーブルを拭いたり、食器を片付けたり、掃除機をかけたりと公民館を綺麗にして、鍵をかけて住宅へ帰る。
明日の朝の食材も忘れずに持って帰ってもらう。
住宅の前で軽トラの荷台に明日の朝に必要な物を沢山出して、必要な分だけ持って帰ってもらう。調味料や米、ドレッシングなど、かなり沢山ある。レジカゴを出して入れて持ち帰ってもらう。また、使えるしね!
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