いきなり異世界って理不尽だ!

みーか

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16.自給自足

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 さて、西瓜の収穫して、冷蔵庫に冷やす。少し食べてみたけど、甘くて美味しかったぁ~!
 さぁ、そろそろ皆んなが待ってるだろうから、行かなきゃ。

 住宅に着くとエンジン音を聞いてゾロゾロと出てきた。そして、あまりに今までと違う光景に口を開けたまま動けなくなる人が続出!牛を見て腰をぬかす人までいる。
「皆さん、聞いて下さい。私をここに連れて来た神様が、私達の為に色々と用意してくれました。」
「……へぇー。すごいな!」
 えっ?この説明で納得するんだ~。ここの人達の方がすごい。

「あそこにいるのが鶏と言う動物で、卵を産んでくれます。卵を集めて来てください。あっ、必ず入り口の戸は閉めて下さいね!逃げたら困るので!」
「はーい、私行ってくる!」
とファーファちゃんが手を挙げてくれたので、籠をだしファーナさんと卵集めに行ってもらった。人に慣れてるようで、突かれたりはしていないようだ。

 その間に、朝ご飯はまだか?と不満の声が出るが、今日からは自分達で用意してもらう事にする。軽トラを5台ほど出して、昨日耕運機を運転してくれたルイ君とサーフさんに運転してもらう。荷台に、3人と助手席に1人。私の軽トラにも乗ってもらい畑に出発!
 手分けして、もぅ収穫出来る野菜や果物を教えて収穫。軽トラに積んで住宅に戻り、カセットコンロを出して、キャンプ用の机の上で目玉焼きを作って見せた。トマトなどのそのまま食べられる野菜は洗って切る。レタスやキュウリをサラダにして、フルーツを切る。時間がないから食パンを出して朝食を用意する。
 それを見ていた女の人達が、真似をして目玉焼きを焼いたり、野菜を洗ったり、果物を切ったりしてくれる。ピーラーも沢山出した。マヨネーズやドレッシング、塩コショウも出し、自分達の家からお皿や、フォークを持って来て食べてもらう。男の人達も、食べ始めた。
「うめーーー!」
「たまごってヤツが気に入った!」
「こんな甘くて美味しいの初めて!」
「この赤いの、甘酸っぱくてお汁が沢山で美味しい!」
 ドレッシングやマヨネーズも、少しづつ試してもらい、子ども達も果物を汁だらけになりながら食べる。皆んな夢中で食べている。私も少し食べてみたけど、採れたての新鮮な野菜は本当に美味しかった。
 少しお腹が膨れて落ち着いてきたので、食べ終わって片付けたら、公民館(面倒なので公民館と勝手に決めた)に集合するように言う。野菜クズは、大きな生ゴミ処理機に入れて肥料を作る事にした。もちろん魔力で出す。
 先に公民館に行って、窓を開けて風を入れる。子ども達も連れて来るよう言ってある。
 床に赤ちゃんを寝かせるのは踏まれそうなので、ベビーベットを二つ出す。後は、椅子も少し用意しておこう。今日伝える事を忘れないよう紙に書いていると、ぽつぽつと集まり出した。

「皆さん、ここが公民館と言う場所です。ここでは、こうして皆んなに知ってほしい事を伝えたり、大きなキッチンもあるので皆んなで食事を作って食べたり、畑仕事の休憩にも使えます。誰でも使えますが、必ず使い終わったら綺麗に掃除をして、鍵をかけてください。鍵は、私とルイ君、ファーナさん、ダイルさんが持っていますので、使いたい時に借りに来てください。」
 大きな楕円形の木に家の絵が描いてあるキーホルダーに鍵を付けて見せる。
「これからの事ですが、今まで私が食事を用意してましたが、これからは皆さんで畑で採れた物や卵などを使って作るようにお願いします。料理の方法が分からない物もあると思いますから、私の手が空いてる時に色々な料理を教えます。そして調味料……味をつける物、さっきのドレッシングやマヨネーズをこの公民館に時々私が持ってきますので、必要な分を取りに来て下さい。その時は、この音を鳴らします。」
と、大きなベルを出してリンリンと鳴らしてみせた。これで気付くだろう。
「男の人も、自分で料理が出来ると便利ですよ!特に1人で暮らしている人は挑戦してみてください。」
 不安そうな人もいるが、余裕が出てきたから助け合う事も出来るようになってきたし、大丈夫だろう。
「皆さんには、これからも畑仕事や、動物のお世話など沢山働いてもらう事になります。よろしくお願いします!自分達が食べる物ですから頑張ってください。畑の物も果物も食べる分を好きなだけ持って行ってください。食べ頃が分かるように写真と言う物をフェンスの内側に貼っておきますので、見ながら収穫してください。困ってる人がいたら助け合えるようにしてくださいね。」
 写真というより看板を野菜や果物毎に括り付ける予定だ。大きいし、写真だからわかりやすいだろう。看板だから濡れても大丈夫!覚えてしまえるまでくらいは持つだろう。
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