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第二章 学園編

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 え。何か嫌な予感がするけど、ま、まさか……!

「ベル、君が役員に選ばれた。これから僕と一緒に頑張ろうね」

 えーーっ!! 私が役員!?
 これじゃアルフ義兄様と全然距離が取れないじゃない!
 はっ! い、いけない。ちょっと冷静にならなきゃ。

「ア、アルフ義兄様。なぜ、私が役員に選ばれたのでしょうか」
「君は今期の試験で学年首位だし、僕の推薦もあって決まったんだ。兄妹仲良く頑張ろうな」

 えええ、アルフ義兄様の推薦!?
 もう、余計なことをしないでー!

 内心アワアワしていると隣で聞いていたヘンリー殿下が、険しい表情でアルフ義兄様を問い詰めた。

「お前、生徒会長の特権を濫用したな」
「言い掛かりをつけるのは止めてくれよ。ベルは成績優秀で、学園での生活態度も高評価だ。優秀な生徒を役員へ取り入れるのは当然のことだろう?」
「くっ」

 アルフ義兄様はふっと鼻で笑うと、話を続けた。

「僕は他の生徒にも話があるから一旦失礼するよ。あ、ベルは授業が終わったら生徒会室に来るように」
「は、はい……」

 どうしよう、アルフ義兄様と一緒だなんて、断罪フラグが立ちまくりなんですが!? 
 勉強を頑張ったことが仇になるなんて、そんなのあんまりだーっ!!

「イザベル嬢、生徒会室は分かるのか?」
「へ!? 生徒会室ですか? 行ったことはありませんが」
「そうか。なら、放課後私と共に行こう」
「は、はぁ」

 場所を案内してくれるのは有難いけど、ヘンリー殿下は役員ではないのに一緒に行っても大丈夫なのかしら?
 そんな事を考えていたら、廊下に予鈴が響き渡った。

 あ、大変! 教室に入らなきゃ。

「さ、予鈴も鳴ったことだし中に入ろう」

 ヘンリー殿下は教室の扉を開けて私を中へ促した。
 心にもやもやを抱えつつも、私はヘンリー殿下と共に教室へ戻った。
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