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『クラス到着、新しい自分の環境』
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『クラス到着、新しい自分の環境』
神様の言う事は本当だった。
かつて通い慣れた道を歩き、記憶の中と変わらない校舎に入り、当時の自分のクラスだった二年一組の教室に入った。
席は左端の最後方。今でも覚えている。
だが、それに反して記憶にあるはずの友人たちの姿はそこに無かった。
女生徒ばかり。
二年の頃と言えば唯一仲のいいオタク友達の山田君が右の席に座っていたのだが、今は別の生徒が座っている。
そもそも男が一人しかいないクラスなので、山田君の影も形もない。
最後はケンカ別れだったが、いなくなってみると寂しいものだ。
高校三年間で唯一の友人だった。
ケンカの理由はくだらいないものだ。
だがオレが零より明日香派なのは今も変わらない。
山田君はツンデレという文化を理解できない野蛮人だった。
で。
そんな山田君の席に座っていたのは、腰まで届くほど長い金髪の不良少女。
今も机に脚を投げ出して、腕を組んで寝ている。
短いスカートなら見えているはずだが、残念ロンスカだ。
昭和の女ヤンキーばりにクッソ長いスカートで、床をすりそうなほどの長さ。
もしかして山田君がTSして女になったのかと思いながら、オレは隣の自分の席につく。
そして、そのまま見ていたらその不良娘が急に起きてオレを見た。
寝てなかったのか。
「なんだよ、アタシになんか用か?」
「う、ううん、別に」
「さっきからずっと見てただろ? なんか……困りごとか?」
……おや?
どうにも威圧されているというわけではなく……心配しているような物言いだ。
隣の席から立ち上がり、オレの机の横に立つと上から見下ろす。
前言撤回。
彼女は威圧する気はないようだが、すさまじい威圧感を感じた。
物理的な意味で。
というのもこの不良娘。
背が高いが――胸もデカい。
圧倒的なまでの質量と重量を感じさせるシルエットをしている。
ついつい目がそちらに向いてしまう。
あまり露骨に見るのはマズいと思いながらも、目をそらせない。
「なんだよ、人と話してる時は相手の目を見ろよ。メンチきってるわけじゃねーって。男相手になんもしねーよ」
「う、うん」
別にメンチきられて目をそらしていたわけじゃない。
君がお持ちの双子惑星の重力にオレの視線がひっぱられていただけだ。
「宮城、だったよな? ロクに挨拶もしてなかったがアタシは夏木青葉だ。好きに呼べ」
オレは鋼のような精神力をもって、夏木さんと目を合わせる。
横から見ている時は長い髪の金髪ヤンキーネーチャンくらいにしか思わなかったが、正面からまともに見るとえらく可愛いな。
「せっかく隣の席になったしな。しかも男のダチだ。なんでもしてやるぞ?」
「な、なんでも?」
今、なんでもって言った?
神様の言う事は本当だった。
かつて通い慣れた道を歩き、記憶の中と変わらない校舎に入り、当時の自分のクラスだった二年一組の教室に入った。
席は左端の最後方。今でも覚えている。
だが、それに反して記憶にあるはずの友人たちの姿はそこに無かった。
女生徒ばかり。
二年の頃と言えば唯一仲のいいオタク友達の山田君が右の席に座っていたのだが、今は別の生徒が座っている。
そもそも男が一人しかいないクラスなので、山田君の影も形もない。
最後はケンカ別れだったが、いなくなってみると寂しいものだ。
高校三年間で唯一の友人だった。
ケンカの理由はくだらいないものだ。
だがオレが零より明日香派なのは今も変わらない。
山田君はツンデレという文化を理解できない野蛮人だった。
で。
そんな山田君の席に座っていたのは、腰まで届くほど長い金髪の不良少女。
今も机に脚を投げ出して、腕を組んで寝ている。
短いスカートなら見えているはずだが、残念ロンスカだ。
昭和の女ヤンキーばりにクッソ長いスカートで、床をすりそうなほどの長さ。
もしかして山田君がTSして女になったのかと思いながら、オレは隣の自分の席につく。
そして、そのまま見ていたらその不良娘が急に起きてオレを見た。
寝てなかったのか。
「なんだよ、アタシになんか用か?」
「う、ううん、別に」
「さっきからずっと見てただろ? なんか……困りごとか?」
……おや?
どうにも威圧されているというわけではなく……心配しているような物言いだ。
隣の席から立ち上がり、オレの机の横に立つと上から見下ろす。
前言撤回。
彼女は威圧する気はないようだが、すさまじい威圧感を感じた。
物理的な意味で。
というのもこの不良娘。
背が高いが――胸もデカい。
圧倒的なまでの質量と重量を感じさせるシルエットをしている。
ついつい目がそちらに向いてしまう。
あまり露骨に見るのはマズいと思いながらも、目をそらせない。
「なんだよ、人と話してる時は相手の目を見ろよ。メンチきってるわけじゃねーって。男相手になんもしねーよ」
「う、うん」
別にメンチきられて目をそらしていたわけじゃない。
君がお持ちの双子惑星の重力にオレの視線がひっぱられていただけだ。
「宮城、だったよな? ロクに挨拶もしてなかったがアタシは夏木青葉だ。好きに呼べ」
オレは鋼のような精神力をもって、夏木さんと目を合わせる。
横から見ている時は長い髪の金髪ヤンキーネーチャンくらいにしか思わなかったが、正面からまともに見るとえらく可愛いな。
「せっかく隣の席になったしな。しかも男のダチだ。なんでもしてやるぞ?」
「な、なんでも?」
今、なんでもって言った?
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