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13.プロポーズ
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国王陛下夫妻に挨拶すると、ゴルゾン殿下と婚約者が近づいて来た。
殿下の婚約者さん、何だか親しみがもてる!!
地味顔仲間ね。
殿下は私に婚約者を紹介してくれた。
「ミュウ殿、我が最愛の婚約者、ミモーレットだ。これから仲良くしてくれ。女性同士だし、そなたの助けにもなるだろう。」
「は、はいっ。よろしくお願いいたします。」
「ふふふ。何てお美しいのかしら。サンダルース卿が夢中になるのも分かるわ。」
親しみ易いなんて思ったけれど、やはり未来の王妃様。
扇を広げて微笑む姿は人を呑み込んでしまいそうな凄みがある。
レオンハルト様とのダンスが終わるとバルコニーに誘われた。
庭園の木々がランタンで彩られ、ロマンチックな雰囲気を醸し出している。
「我が国での伝統的なプロポーズは、バルコニーで身振り手振りで愛を表現し、自作の恋の歌を月に向かって高らかに歌い上げるんですよ。」
ナニソレ?
嫌!!
ゴルゾン殿下は似合いそうだけど……。
レオンハルト様が恥ずかしそうしている…。
え?
今からするの?
いつも意地悪な感じなのに、可愛いっ!!
でも、彼にはちょっと似合わない。
私は少し考えると、助け舟を出した。
「私の故郷のプロポーズで夢だったのがあるんです。」
「どんな風にするんですか?」
「こうやって……。」
私はレオンハルト様に跪いて手を差し出した。
「私と結婚してくださいって言うだけです。それが、私のいた世界のプロポーズ。これが女性の憧れなんです。指輪を持ってたら尚良いですね。」
「指輪は持っていますよ……。」
「え?」
レオンハルト様はポケットから指輪の入ったケースを取り出して開いて見せてくれた。
「……わぁーー。綺麗!もう探してくれたんですか?」
「ええ、貴女が私の瞳と同じ色の石を、なんて可愛いおねだりをしてくれたので、嬉しくて……。」
三日ほど前に、婚約の証として何か欲しい物はないか聞かれて『レオンハルト様の瞳の色の石がついた指輪が欲しいです。』と伝えていたのだ。
瞳と同じ色の石って異世界といえば定番よね。
それにしても、準備が早いっ!!
レオンハルト様が完璧な恋人過ぎて泣きそう。
「ありがとうございます。」
レオンハルト様は私がしたように跪いて、私に指輪を差し出してくれた。
「ミュウ様、私と結婚してください。」
少し不安そうに揺れる瞳は指輪と同じ澄んだ空色。
美しく整った美貌が私を真っ直ぐに見上げる。
彼氏なんてずっといなかった私が恋をして、夜明けの大地に朝日が当たるように、世界が輝いて見えた。
彼の隣なら、私はずっと笑っていられる。
こんな嬉しいことってないっ。
「はい。よろこんで!!」
私はそのままの体勢でレオンハルト様の胸に飛び込んだ。
「わっ!!」
勢いで尻餅をついたレオンハルト様は、それでも私を受け止めて、背中に手を回してくれた。
「ミュウ様、………すこし勢いが……。」
「……ごめんなさい。」
彼に抱き込まれた体勢のまま、謝りながら見上げると、それでも嬉しそうにはにかむ彼の顔が。
私の視線に気が付いて見下ろすとふっと息を吐くように微笑んだ。
なんて素敵な王子様っ!
幸せ過ぎて視界が滲むっ。
「私の目を怖がらず、真っ直ぐ見つめてくれる貴女が好きです。ずっと、その瞳に私を映してくれますか?」
流石にもうキャパオーバーで、コクコク頷く事しか出来ない。
彼の匂いと体温に包まれて、こんなにも幸せで、鼻の奥がツンとした。
「因みに、ミュウ様の世界では返事をするときにこうやって飛び付くのが慣わしですか?」
ちょっと意地悪な笑顔で、それでも指は優しく、涙を拭ってくれた。
ちょっと困る私を愛おしげにみつめる。
質問は意地悪なのに、愛情いっぱいの視線と態度を私に向けてきてズルい。
私の心臓は煩いぐらいに早鐘を打つし、顔は熱くて湯気が出そうっ!!
そんな私たちの甘い時間に無情の音が響いた。
ぐぅーーーー
「何か摘まむものを持ってきます。」
くっくっと忍び笑いを漏らしながら、レオンハルト様は食べ物を取りに行ってくれた。
ー・ー・ー・ー・ー
会場に戻って二人で果実酒を飲んでいると、バルコニーからゴルゾン王太子殿下の歌声が聞こえてきた。
『まーんげつーのようーにー美しいー君ーをあーいしてーるー。』
どこかで聞いたことのあるフレーズ!
ゴルゾン殿下は大きく夜空に向かって両手を広げ愛の歌を高らかに歌い上げている。
ミュージカル俳優のような見事なビブラートは会場の空気を震わせる。
うっとりと聞いているミモーレット様は心が広い。
絵になる二人だ。
ゴルゾン殿下は求婚の時だけで無く、夜会や舞踏会の度にミモーレット様への愛の歌を捧げているらしい。
殿下の婚約者さん、何だか親しみがもてる!!
地味顔仲間ね。
殿下は私に婚約者を紹介してくれた。
「ミュウ殿、我が最愛の婚約者、ミモーレットだ。これから仲良くしてくれ。女性同士だし、そなたの助けにもなるだろう。」
「は、はいっ。よろしくお願いいたします。」
「ふふふ。何てお美しいのかしら。サンダルース卿が夢中になるのも分かるわ。」
親しみ易いなんて思ったけれど、やはり未来の王妃様。
扇を広げて微笑む姿は人を呑み込んでしまいそうな凄みがある。
レオンハルト様とのダンスが終わるとバルコニーに誘われた。
庭園の木々がランタンで彩られ、ロマンチックな雰囲気を醸し出している。
「我が国での伝統的なプロポーズは、バルコニーで身振り手振りで愛を表現し、自作の恋の歌を月に向かって高らかに歌い上げるんですよ。」
ナニソレ?
嫌!!
ゴルゾン殿下は似合いそうだけど……。
レオンハルト様が恥ずかしそうしている…。
え?
今からするの?
いつも意地悪な感じなのに、可愛いっ!!
でも、彼にはちょっと似合わない。
私は少し考えると、助け舟を出した。
「私の故郷のプロポーズで夢だったのがあるんです。」
「どんな風にするんですか?」
「こうやって……。」
私はレオンハルト様に跪いて手を差し出した。
「私と結婚してくださいって言うだけです。それが、私のいた世界のプロポーズ。これが女性の憧れなんです。指輪を持ってたら尚良いですね。」
「指輪は持っていますよ……。」
「え?」
レオンハルト様はポケットから指輪の入ったケースを取り出して開いて見せてくれた。
「……わぁーー。綺麗!もう探してくれたんですか?」
「ええ、貴女が私の瞳と同じ色の石を、なんて可愛いおねだりをしてくれたので、嬉しくて……。」
三日ほど前に、婚約の証として何か欲しい物はないか聞かれて『レオンハルト様の瞳の色の石がついた指輪が欲しいです。』と伝えていたのだ。
瞳と同じ色の石って異世界といえば定番よね。
それにしても、準備が早いっ!!
レオンハルト様が完璧な恋人過ぎて泣きそう。
「ありがとうございます。」
レオンハルト様は私がしたように跪いて、私に指輪を差し出してくれた。
「ミュウ様、私と結婚してください。」
少し不安そうに揺れる瞳は指輪と同じ澄んだ空色。
美しく整った美貌が私を真っ直ぐに見上げる。
彼氏なんてずっといなかった私が恋をして、夜明けの大地に朝日が当たるように、世界が輝いて見えた。
彼の隣なら、私はずっと笑っていられる。
こんな嬉しいことってないっ。
「はい。よろこんで!!」
私はそのままの体勢でレオンハルト様の胸に飛び込んだ。
「わっ!!」
勢いで尻餅をついたレオンハルト様は、それでも私を受け止めて、背中に手を回してくれた。
「ミュウ様、………すこし勢いが……。」
「……ごめんなさい。」
彼に抱き込まれた体勢のまま、謝りながら見上げると、それでも嬉しそうにはにかむ彼の顔が。
私の視線に気が付いて見下ろすとふっと息を吐くように微笑んだ。
なんて素敵な王子様っ!
幸せ過ぎて視界が滲むっ。
「私の目を怖がらず、真っ直ぐ見つめてくれる貴女が好きです。ずっと、その瞳に私を映してくれますか?」
流石にもうキャパオーバーで、コクコク頷く事しか出来ない。
彼の匂いと体温に包まれて、こんなにも幸せで、鼻の奥がツンとした。
「因みに、ミュウ様の世界では返事をするときにこうやって飛び付くのが慣わしですか?」
ちょっと意地悪な笑顔で、それでも指は優しく、涙を拭ってくれた。
ちょっと困る私を愛おしげにみつめる。
質問は意地悪なのに、愛情いっぱいの視線と態度を私に向けてきてズルい。
私の心臓は煩いぐらいに早鐘を打つし、顔は熱くて湯気が出そうっ!!
そんな私たちの甘い時間に無情の音が響いた。
ぐぅーーーー
「何か摘まむものを持ってきます。」
くっくっと忍び笑いを漏らしながら、レオンハルト様は食べ物を取りに行ってくれた。
ー・ー・ー・ー・ー
会場に戻って二人で果実酒を飲んでいると、バルコニーからゴルゾン王太子殿下の歌声が聞こえてきた。
『まーんげつーのようーにー美しいー君ーをあーいしてーるー。』
どこかで聞いたことのあるフレーズ!
ゴルゾン殿下は大きく夜空に向かって両手を広げ愛の歌を高らかに歌い上げている。
ミュージカル俳優のような見事なビブラートは会場の空気を震わせる。
うっとりと聞いているミモーレット様は心が広い。
絵になる二人だ。
ゴルゾン殿下は求婚の時だけで無く、夜会や舞踏会の度にミモーレット様への愛の歌を捧げているらしい。
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