鬼畜な悪党の下っ端に転生したのだが、頑張って生き抜きたい

第3章 復讐編

疑い

俺を光と呼ぶのは、ただ一人。
白いタキシードを着たイケメンが、
驚いたように目を見開いていた。



「ぜ、ゼノ、くん‥どうしてここに、」

「、ライトこそ‥」


ああ、まって。なんだその格好って目をやめてくれ。
これは断じて俺の意思ではないッ

つか‥この前のアレ‥謝りたいわ。
色々と‥大丈夫だったかな‥？‥その、色々と‥
ゼノくんの下半身を気にする俺に、何故か顔を赤らめるゼノくんと、
俺の隣でゼノくんを威嚇する勇気くんに頭が痛くなる。



帝がいるって事は‥
かなりの権力者のパーティー‥。


「さ、サルくんッ、この人、サルくんのなんなの！？」


勇者くんは、どういうつもりで俺をここに連れてきた










まさか、王国のスパイ‥なんちって



「ちょっと！サルくん聞いてるの？！」


必死な形相の勇気くんを、
俺は冷めた目で見つめる。


「ッ、サル、くん‥？」




いや‥


「なわけないか‥」


「へ？」


「なんでもナッシング～よ。それより、今日は俺をお姫様にでもしてくれるのか？」


わざとらしく、ドレスの裾を上げて、
嫌味を言ってやる。

まあ、今は‥後輩に免じて信じてやる

だけど、もし‥ラシルを裏切ったらーー




「、そう、だよね‥
いきなり連れてこられて、怒ってるよね？
実は、王女様の誕生日パーティーに招待されてて‥その、断ったんだけど、
どうしてもって‥軽く脅されちゃってさ？
はは、俺みたいな裏切り者でも勇者だからって‥。
ごめんね、サルくん。騙すような事、しちゃったね‥。でも、サルくんを連れ出したかったのは本当だから。‥うん、

改めて言わせて、





サルくん、よかったら‥今夜は、俺のお姫様になってくれませんか？」