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29 学園祭
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ヤマが完璧に乾かしてくれた服を来て、頬にも忘れずにシールを貼って貰う。
保健室の鏡で確認してみたが、教室と同じように着れている・・・筈だよな?
この格好の正解が、よくわからない。
「ヤマ、これで大丈夫だと思うか?」
「うんっ
カナ、とっても可愛い」
ヤマに聞いたら、満面の笑みで返された。
隣にいても発情の気配は無いが、ヤマの愛情たっぷりフェロモンがこれでもかと追加される。
耳元でずーっとヤマから好きだと囁かれているみたいで、気持ちがフワフワ浮いてしまう。
机に座った田栗養護教諭は、俺達のやり取りを眺めてニヤニヤ。
「いやー、お前ら青春の真っ只中だよなぁ」
「・・・何を他人事みたいに仰ってるんですか?
ただの番じゃなく、結婚までしている誉がこちら側なんですから、当然田栗養護教諭もこちら側でしょう?」
誉は副生徒会長になってから、どんな仕事も笑顔で引受け、αのように独力で進めず周りに確認を取りながらこなしている。
この学園祭準備期間では、交渉が苦手な俺に変わって、部活動の部屋割調整も引き受けてくれたりと気遣いまでしてくれる。
クラスの演劇では、主役に抜擢。
かなりのセリフを暗記するらしい。
空き時間に空と読み合わせもしていて、役員の仕事との両立で本番までに倒れないか心配したんだが。
田栗養護教諭に頑張っているところを見せたいのと、自由時間に一緒に回って貰えるのが自分には御褒美なんだと微笑まれた。
田栗養護教諭はどうかはわからないが、誉は本当にこの人のことを好きだと思っているのは間違いない。
体育祭では、いつも優雅で余裕のある微笑みの貴公子とは思えない必死さでダーリンと叫んでいたが。
きっとあれが、誉が田栗養護教諭にしか見せない素顔の田栗 誉なんだろう。
「え、いや、そりゃ無理だろぉ」
「いえ、無理でも頑張ってください。
誉は、田栗養護教諭と一緒に参加出来る学園祭をとてもとても楽しみにしてましたから」
俺が後押しをしても、勘弁してくれとヒラヒラ手を振る田栗養護教諭。
同じΩが幸せな姿を見るのは、嬉しい。
萩野から習った、過去のΩの扱いを知っているだけに。
そこは、青春するぞと言って欲しいところだ。
俺がしかめ面になったとき、ヤマはポケットに入れたままだったスマホを取り出し、画面をスライドさせていた。
我に返って壁時計を見上げたら、既に8時を回っていた。
俺も、洗うときにベットに避けられていたスマホを確認。
着信履歴がズラリと並んでいて、スライドしながら顔が引き攣ってしまった。
学園祭当日は騒がしくなるので、音では反応出来ないだろうと朝からマナーモードにしていたんだった。
うわぁ、これまで登録しかしてなかった松野や竹居までこちらに掛けてきてる。
ヤマに繋がらず、俺にも掛けても繋がらず。
イライラ怒っている顔が思い浮かぶ。
ヤマが試しに松野に電話したんだが、既に解決済みだと冷たく切られた。
「とりあえず、玄関に戻るか」
「そ、そうだな」
俺は、迷惑を掛けたことに動揺したんだが、ヤマからは全く気に掛けてない様子で手を差し出された。
保健室の鏡で確認してみたが、教室と同じように着れている・・・筈だよな?
この格好の正解が、よくわからない。
「ヤマ、これで大丈夫だと思うか?」
「うんっ
カナ、とっても可愛い」
ヤマに聞いたら、満面の笑みで返された。
隣にいても発情の気配は無いが、ヤマの愛情たっぷりフェロモンがこれでもかと追加される。
耳元でずーっとヤマから好きだと囁かれているみたいで、気持ちがフワフワ浮いてしまう。
机に座った田栗養護教諭は、俺達のやり取りを眺めてニヤニヤ。
「いやー、お前ら青春の真っ只中だよなぁ」
「・・・何を他人事みたいに仰ってるんですか?
ただの番じゃなく、結婚までしている誉がこちら側なんですから、当然田栗養護教諭もこちら側でしょう?」
誉は副生徒会長になってから、どんな仕事も笑顔で引受け、αのように独力で進めず周りに確認を取りながらこなしている。
この学園祭準備期間では、交渉が苦手な俺に変わって、部活動の部屋割調整も引き受けてくれたりと気遣いまでしてくれる。
クラスの演劇では、主役に抜擢。
かなりのセリフを暗記するらしい。
空き時間に空と読み合わせもしていて、役員の仕事との両立で本番までに倒れないか心配したんだが。
田栗養護教諭に頑張っているところを見せたいのと、自由時間に一緒に回って貰えるのが自分には御褒美なんだと微笑まれた。
田栗養護教諭はどうかはわからないが、誉は本当にこの人のことを好きだと思っているのは間違いない。
体育祭では、いつも優雅で余裕のある微笑みの貴公子とは思えない必死さでダーリンと叫んでいたが。
きっとあれが、誉が田栗養護教諭にしか見せない素顔の田栗 誉なんだろう。
「え、いや、そりゃ無理だろぉ」
「いえ、無理でも頑張ってください。
誉は、田栗養護教諭と一緒に参加出来る学園祭をとてもとても楽しみにしてましたから」
俺が後押しをしても、勘弁してくれとヒラヒラ手を振る田栗養護教諭。
同じΩが幸せな姿を見るのは、嬉しい。
萩野から習った、過去のΩの扱いを知っているだけに。
そこは、青春するぞと言って欲しいところだ。
俺がしかめ面になったとき、ヤマはポケットに入れたままだったスマホを取り出し、画面をスライドさせていた。
我に返って壁時計を見上げたら、既に8時を回っていた。
俺も、洗うときにベットに避けられていたスマホを確認。
着信履歴がズラリと並んでいて、スライドしながら顔が引き攣ってしまった。
学園祭当日は騒がしくなるので、音では反応出来ないだろうと朝からマナーモードにしていたんだった。
うわぁ、これまで登録しかしてなかった松野や竹居までこちらに掛けてきてる。
ヤマに繋がらず、俺にも掛けても繋がらず。
イライラ怒っている顔が思い浮かぶ。
ヤマが試しに松野に電話したんだが、既に解決済みだと冷たく切られた。
「とりあえず、玄関に戻るか」
「そ、そうだな」
俺は、迷惑を掛けたことに動揺したんだが、ヤマからは全く気に掛けてない様子で手を差し出された。
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