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第五章
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「雷先輩、今日はどうしたんですか?温室を見せてくれる為に呼んでくれたんですか?」
そう聞くと雷先輩は真剣な顔でこっちを見て来た。
あまりにも真剣な顔だったから僕も姿勢を正した。
「桜李、今から話す事は冗談や嘘なんかじゃない。だから俺の話を聞いてくれるか?」
「はい」
そう言うと雷先輩はポツリポツリと話し出した。
「俺が初めて桜李を見たのはオーストラリアの街に出掛けていた時だった。桜李は3人に囲まれて楽しそうに話をしながら歩いていた。俺は桜李と何とか関わりを持ちたくてあいつが交流会の時に言っていたように着いて行ってしまった。そしたらまさかの俺の両親の商談相手の息子だった。これはもう話をするチャンスなんじゃないかと思った。だが、オーストラリアにいる間はもう会う事が出来なかった」
そこでフゥと雷先輩はひと息付いた。
「後悔した。何であの時、休みを貰ったのか。両親の仕事の手伝いをしていたのにも関わらず今まで桜李の存在を知らなかったのか。でも、奇跡が起きた。桜李がこの学園に入学して来た。桜李をまた見た時、心が震えたんだ。次は絶対に関わりを持とうと。それで桜李の親衛隊長になった。ここまでの話で何が言いたいか分かるか?」
「え…っと…僕と仲良くなりたかった…?」
「少し合ってるが少し違う。桜李…俺はお前が好きなんだ。桜李をひと目見た時から惚れてたんだ」
「えぇ!?」
驚いて大きな声が温室に響いた。
「白峰に先を越されて焦ってしまった。だからもう今、言おうと決めてたんだ。驚かせてしまってすまない。だが、俺に嘘偽りはない」
そう言って雷先輩が近付いて来た。
戸惑っている僕の両手を掴み、顔を近付けて来てチュッとリップ音を鳴らしながらキスをされた。
そう聞くと雷先輩は真剣な顔でこっちを見て来た。
あまりにも真剣な顔だったから僕も姿勢を正した。
「桜李、今から話す事は冗談や嘘なんかじゃない。だから俺の話を聞いてくれるか?」
「はい」
そう言うと雷先輩はポツリポツリと話し出した。
「俺が初めて桜李を見たのはオーストラリアの街に出掛けていた時だった。桜李は3人に囲まれて楽しそうに話をしながら歩いていた。俺は桜李と何とか関わりを持ちたくてあいつが交流会の時に言っていたように着いて行ってしまった。そしたらまさかの俺の両親の商談相手の息子だった。これはもう話をするチャンスなんじゃないかと思った。だが、オーストラリアにいる間はもう会う事が出来なかった」
そこでフゥと雷先輩はひと息付いた。
「後悔した。何であの時、休みを貰ったのか。両親の仕事の手伝いをしていたのにも関わらず今まで桜李の存在を知らなかったのか。でも、奇跡が起きた。桜李がこの学園に入学して来た。桜李をまた見た時、心が震えたんだ。次は絶対に関わりを持とうと。それで桜李の親衛隊長になった。ここまでの話で何が言いたいか分かるか?」
「え…っと…僕と仲良くなりたかった…?」
「少し合ってるが少し違う。桜李…俺はお前が好きなんだ。桜李をひと目見た時から惚れてたんだ」
「えぇ!?」
驚いて大きな声が温室に響いた。
「白峰に先を越されて焦ってしまった。だからもう今、言おうと決めてたんだ。驚かせてしまってすまない。だが、俺に嘘偽りはない」
そう言って雷先輩が近付いて来た。
戸惑っている僕の両手を掴み、顔を近付けて来てチュッとリップ音を鳴らしながらキスをされた。
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