その学園にご用心

第五章

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「雷先輩！？」

「白峰にもされたんだろ？俺を誰だと思ってるんだ。俺はお前の親衛隊長だ。常にお前の表情や仕草を見ている。俺が何もされてないか聞いた時のあの焦りようは告白だけじゃないはず。そうだろ？」

「そっ…そうですけど…」

顔が赤くなって行くのが分かる。

「やっぱりな。だから消毒だ。あいつの上書きをさせてもらった」

そう言って今度は唇の端にチュッとキスをされた。

「雷先輩…ちょっと…！」

恥ずかしくて離れようとしたが逆に抱きしめられてしまった。

「桜李…好きだ。他の誰にも取られたくない。俺の事も考えてはくれないか？」

耳元で雷先輩の低く艶のある声に体が震えた。
言葉が出せずにコクコクと頷く事しか出来なかった。

それからどうやって帰ったかは覚えてない。
ボーッとする頭で今日は一気に4人に告白をされてしまった。

仁にれい先輩にゆうちゃん先輩、雷先輩。

みんな美形で周りに人気のある人達ばかり。
そんな彼らが僕を…？

また考えだしたら2人にキスをされてしまった事まで思い出した。

キェー！と意味の分からない言葉を発し枕に顔を埋め、足をジタバタさせた。

ようやく気持ちが落ち着いて来たと思ったらまた考えてしまう。

ダメだ！今日はもう寝よう！
頭がパンクしそうだ。そう思って目を閉じたら結構疲れていたのかすぐに眠れた。