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本編

第1話 小太り高校生が異世界転移した件について②

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第1話 小太り高校生が異世界転移した件について②
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前回のあらすじ…

鍋の具材を買いに外を出ていた所、暴走した自動車に轢かれてしまう。

大空都子はここで人生終了かと思っていたが、なんとか生きていた様で…

次に目を覚ました時は景色が変わっていた。澄み渡る青空に真っ白な城があり、そして…何故かドレスを着た女の子を踏み潰していた。


…………………………………………

お尻が少し痛い…

おそるおそる下を見ると、ドレスを着た女の子が私の下敷きになっていた。


「……っ!!……っ?!」

……えっ!なんで女の子が下敷きになっているの?!これは一体どういう事??

すぐ様、女の子から離れて意識がないか確認する。

「ごっごめん!大丈夫?!体重59kgもあるからおっ重かったよね?!」

因みに身長は153センチ。BMI25.2。女の子にとって私は重石みたいな物だ。…どうしよう。目が覚めなかったら…

「ねぇっしっかりしてぇ!起きて!!」

ゆさ ゆさ(身体を揺さぶる)

必死に声かけて、揺さぶっても女の子の意識が戻らない。白目向いてるし…やばい…本当にどうしよう。

マダム「いやぁぁぁミッチェル!」


突然、甲高い悲鳴が聞こえて、声の方を振り向くと女性が2人いた。

1人は顔を青ざめガタガタ震えている…ドレスを着た中年女性。

もう1人は…魔法衣装に身を包み。うさぎ耳が頭に付いている可愛らしい女性。


……言っちゃ悪いけど…2人ともハロウィンのコスプレかな?倒れている女の子と言い、2人の女性の服装に違和感を感じた。


マダム「そこのデブっ!退きなさい!!」

「あっ…はいっ」

急いで倒れている女の子から距離を取る。中年女性の顔が怒りに満ちていて、近くにいたら殴られそうだから。

中年女性の方はズカズカと女の子の方に近づき彼女を抱え込んだ。

マダム「ミッチェルっ今すぐ病院へいくらねっああっかわいそうに…あなた達!!」

女の子を心配した後、中年女性はキッ!と私達に鋭い眼光を飛ばしてこう叫んだ!


マダム「よくも娘のミッチェルに使い魔を使って危害を加えたわねっ許せない!!覚悟してなさい!!庶民ども!!」

叫んだ後、中年女性は翻し走り去ってしまった。

……一体何だって言うんだ…

今の状況に脳が追いつかず、ポカーンとしていると魔法衣装を身に纏った女性が声をかけてくれた。


???「あのっ私を助けてくれてありがとう。貴方は私の命の恩人です!」

「あっいや…私は特に何も…誤って女の子を踏み潰しちゃったみたいですし…どうしよう」

???「ううん!そんな事ないっ!ほらっ地面を見て」

「地面?……ヒュエッ!」

彼女に促されて地面を見るとナイフが落ちていた。……えー…これはつまり…


???「貴方が居なかったら…私…殺される所だったの…だからっ」

彼女はおもむろに私の手をきゅっと握った。


???「本当にありがとう…私を助けてくれて」


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