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転生令嬢は大切なあなたと式を挙げたい
11.目覚めのキス
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私は瞠目した。
だって、まさか、オスカーに限って、朝っぱらから熱烈な口づけで迫ってくるとは思わないじゃない?
息苦しくなって私は手足をバタバタさせ、ようやくオスカーと顔を見合わせた。
「はぁ……え、あの、オスカーさん? そ、その、怖い夢でも見たのでしょうか?」
軽い呼吸困難を起こして息が上がっている。突然のことに心臓だって大忙しだ。
一体何が起きた?
オスカーは不敵に微笑む。ちょっとだけ色気が増しているのは、キスの後だからか、それとも彼がまだ服を着ていないのに気づいてしまったからだろうか。
「怖い夢を見なければ、あなたに触れることは叶わないのでしょうか?」
問いに問いで返されて、私は慌てて首を横に振った。
「あ、いや、そういう意味では……。ただ、すごくびっくりして……」
距離を取ろうと身をよじるが、すぐに行き場を塞がれた。
なんだ、やる気なのか?
部屋に外の光がうっすらと差し込んでいる。そんな時間にオスカーが部屋にいるのは珍しい。空が白む頃には着替えを済ませ、祈祷を行なっているのだから。
私の困惑をよそに、オスカーは満面の笑みを浮かべた。
「それならよかった。口づけでお目覚めというシチュエーションに興味があったので、目を覚ましていただけて嬉しく思います」
「あ、ハイ……」
オスカーは随分と上機嫌だ。この様子だとよく眠れたに違いない。
しかし、私は彼と戯れ合っているこの状況をよしとしなかった。オスカーの気持ちは嬉しいが、公私はきちんと守りたいし、覚え始めた仕事で迷惑をかけたくはない。
それに昨夜は神殿で働く人たちに私の個人的な事情で迷惑をかけてしまった。名誉挽回、汚名返上。ここはどうにか頑張っている姿を見せておきたいのである。
再びキスを、と迫るオスカーを片手で押し返した。
「オスカー、もう外が明るいわ。仕事を始める時間でしょう? いいの?」
真面目な彼のことだ。私がそう言えば、おそらく名残惜しそうに軽いキスを交わして部屋を出るはず。私の仕事が始まるまでには時間があるので、きちんと身支度を整えた後に合流できるだろう。
そう算段をつけていると、オスカーはふっと妖しげに笑った。
「今日は休暇を取ります」
「……はい?」
休み……だと? え、病気でもないのに、前もって連絡せず、休んじゃっていいの?
聞き間違いかと疑う私に、オスカーは言葉を続けた。
「シスターたちに――特にニーナさんに、休むようにと勧められていましてね。レネレットさんがやってきたこともあるので、時々は二人きりで過ごすべきだと。この神殿の後継者問題もありますから、子どもを作る気があるなら機会をマメに設けよ、ということなのでしょう」
休むように勧められたと聞いて、オスカーに疲れが見えているのかと心配したが、本題はそこではないようだ。
そうか、後継者問題……
オスカーが私との子どもを欲しがっている理由の一つは、この縁結びの神殿の経営に関わるからということだろう。体面上の理由というか。私がオスカーの伴侶になるのであれば、そして私が若い娘であるのだから、子を産むのは必然だと周囲が期待するのは自然である。
「うーん。そういうことなら、私は頷くけど。――オスカーが最近眠れていないことが周囲にバレて、半ば強制的に、休むことを推奨されているってことじゃないのよね?」
念のために尋ねたら、オスカーに苦笑された。
この表情はどういう意味だ?
オスカーは軽く頬をかいて、私の問いに答えた。
「寝不足気味だとは思われていますよ。ただ、眠れていない理由を誤解されているようですが」
「ん?」
何をどう誤解されているんだろうかと首を傾げたら、胸をむぎゅっと掴まれた。
「ひゃっ、え、ん?」
「つまりは僕がこういう行為を夜通ししているからだと」
掴まれた胸は、そのままやわやわと揉まれた。私の扱いに慣れてきたようで、くすぐったさの中に心地よさが混じる。
いかん、話に集中せねば。
「ああ、なるほど、そういう……」
オスカーは手を止めると、とても不思議そうな顔をした。
私が惜しいと思ってしまったことは顔に出ていないといいけど。
「みなさん、何故か僕が女性に興味を持っていないと思い込んでいたようで、ずっと心配していたそうなんですよね。なので、あなたが押し掛けて同棲していることに最初は戸惑っていたそうなのですが、僕がレネレットさんについて説明すると歓迎ムード一色となりまして、今に至るわけです」
「はあ、そうなの……」
オスカーはシスターたちに私を、シスターになるためにやって来た人だと紹介したらしい。
だが、そこがまた厄介な部分なのだ。どうも神父の伴侶になるには、その神殿のシスターという肩書きも必要なのである。同じ宗派の人間であることを明らかにしておく意図もあるようだ。
そんなわけで、伯爵令嬢という身分を捨てて転がり込んでくる女性は家庭に事情があるか、そういう事情がなければ神父の伴侶になる人に違いないという話になる。そして私の出自は明らかだし、実家のゴットフリード伯爵家は縁結びの神殿の重要なスポンサーでもあるわけで、つまりはそういうことなのだろうと納得したらしかった。
それに、オスカーには潔癖な部分があるので、伴侶として紹介するのを躊躇い、婉曲的な紹介をしたのだろうと思われているらしかった。私がシスターの仕事を手伝えるようになって周りが私に興味を示し、話し掛けられた内容から察するに……であるが。
「神父にやってきた遅い春を邪魔してはいけないと、気を遣ってくださったということですよ」
「スタッフに恵まれてよかったわね」
「これでも縁結びの神さまですので」
「そうでした」
あまり神さまっていう実感はないけど。
私が力の抜けた笑みを浮かべると、オスカーは幸せそうに微笑んで私の唇に自分の唇を押し当てた。
「――実のところ、初めて寝坊をしてしまいまして。言い訳にあなたを使おうなどと考えただけなんです」
「よく眠れたのなら、なによりじゃない。そのままゆっくり休めばいいと思うわ」
つい身構えてしまったが、そういう事情ならオスカーの休暇に付き合ってあげよう。このまま横になるのであれば、添い寝くらいしても構わない。
自分の淡い期待を必死に打ち消していると、彼の手のひらが私の脚に触れた。
「それに、あなたの足の怪我が気になりまして。僕が休まなかったら、無理をしてでも働こうとなさるでしょう?」
「大げさね。このくらいの傷、すぐ治るわよ。仕事に支障はきたさないって」
私が軽く笑うと、オスカーは眉間にしわを寄せた。
「治るのが遅くなったり、傷が残ったら嫌です」
「心配してくれてありがとう」
ものすごく不満げな顔をされた。オスカーにとって、不本意なことで私を傷つけてしまったことに負い目を感じているらしかった。
「とてもとても綺麗なあなたに、傷をつけてしまったのが悔やまれます。怪我を見て、あなたがこれほどまでに美しかったのだと気づかせられたことも、どうして初めてあなたに触れた時に感じられなかったのか、褒めて差し上げることができなかったのかと、僕は後悔したのです」
なんか、雲行きが怪しくなってきたぞ……?
このまま仲良く二度寝の流れではなくなった気がして、逃げる準備をすべきだろうかと思考を巡らせる。
だが、私が答えを導き出す前に、オスカーが言葉を発した。
「――なので、明るい部屋で改めて確認させていただきますね。たっぷりと味わうつもりです。昼間でないとできないことをしましょう」
彼らしからぬ無邪気な笑みに不気味さを感じつつ、しかしこれを拒否したらいよいよ危険な気がして、私はオスカーにお任せすることにした。
「が……頑張って応えるから、や……やしゃしくしてね……?」
緊張で舌を噛んだっ! 痛い。
「ええ、もちろんですよ、レネレット」
スッと細められた目に、私の心は持っていかれる。心臓が忙しく動く。
昨夜も睦まじく過ごしたのに私の身体はもつのだろうか……そんな不安が一瞬脳裏をよぎったが、オスカーに与えられる快感で思考が全て染まると、もう何も気にならなかった。
だって、まさか、オスカーに限って、朝っぱらから熱烈な口づけで迫ってくるとは思わないじゃない?
息苦しくなって私は手足をバタバタさせ、ようやくオスカーと顔を見合わせた。
「はぁ……え、あの、オスカーさん? そ、その、怖い夢でも見たのでしょうか?」
軽い呼吸困難を起こして息が上がっている。突然のことに心臓だって大忙しだ。
一体何が起きた?
オスカーは不敵に微笑む。ちょっとだけ色気が増しているのは、キスの後だからか、それとも彼がまだ服を着ていないのに気づいてしまったからだろうか。
「怖い夢を見なければ、あなたに触れることは叶わないのでしょうか?」
問いに問いで返されて、私は慌てて首を横に振った。
「あ、いや、そういう意味では……。ただ、すごくびっくりして……」
距離を取ろうと身をよじるが、すぐに行き場を塞がれた。
なんだ、やる気なのか?
部屋に外の光がうっすらと差し込んでいる。そんな時間にオスカーが部屋にいるのは珍しい。空が白む頃には着替えを済ませ、祈祷を行なっているのだから。
私の困惑をよそに、オスカーは満面の笑みを浮かべた。
「それならよかった。口づけでお目覚めというシチュエーションに興味があったので、目を覚ましていただけて嬉しく思います」
「あ、ハイ……」
オスカーは随分と上機嫌だ。この様子だとよく眠れたに違いない。
しかし、私は彼と戯れ合っているこの状況をよしとしなかった。オスカーの気持ちは嬉しいが、公私はきちんと守りたいし、覚え始めた仕事で迷惑をかけたくはない。
それに昨夜は神殿で働く人たちに私の個人的な事情で迷惑をかけてしまった。名誉挽回、汚名返上。ここはどうにか頑張っている姿を見せておきたいのである。
再びキスを、と迫るオスカーを片手で押し返した。
「オスカー、もう外が明るいわ。仕事を始める時間でしょう? いいの?」
真面目な彼のことだ。私がそう言えば、おそらく名残惜しそうに軽いキスを交わして部屋を出るはず。私の仕事が始まるまでには時間があるので、きちんと身支度を整えた後に合流できるだろう。
そう算段をつけていると、オスカーはふっと妖しげに笑った。
「今日は休暇を取ります」
「……はい?」
休み……だと? え、病気でもないのに、前もって連絡せず、休んじゃっていいの?
聞き間違いかと疑う私に、オスカーは言葉を続けた。
「シスターたちに――特にニーナさんに、休むようにと勧められていましてね。レネレットさんがやってきたこともあるので、時々は二人きりで過ごすべきだと。この神殿の後継者問題もありますから、子どもを作る気があるなら機会をマメに設けよ、ということなのでしょう」
休むように勧められたと聞いて、オスカーに疲れが見えているのかと心配したが、本題はそこではないようだ。
そうか、後継者問題……
オスカーが私との子どもを欲しがっている理由の一つは、この縁結びの神殿の経営に関わるからということだろう。体面上の理由というか。私がオスカーの伴侶になるのであれば、そして私が若い娘であるのだから、子を産むのは必然だと周囲が期待するのは自然である。
「うーん。そういうことなら、私は頷くけど。――オスカーが最近眠れていないことが周囲にバレて、半ば強制的に、休むことを推奨されているってことじゃないのよね?」
念のために尋ねたら、オスカーに苦笑された。
この表情はどういう意味だ?
オスカーは軽く頬をかいて、私の問いに答えた。
「寝不足気味だとは思われていますよ。ただ、眠れていない理由を誤解されているようですが」
「ん?」
何をどう誤解されているんだろうかと首を傾げたら、胸をむぎゅっと掴まれた。
「ひゃっ、え、ん?」
「つまりは僕がこういう行為を夜通ししているからだと」
掴まれた胸は、そのままやわやわと揉まれた。私の扱いに慣れてきたようで、くすぐったさの中に心地よさが混じる。
いかん、話に集中せねば。
「ああ、なるほど、そういう……」
オスカーは手を止めると、とても不思議そうな顔をした。
私が惜しいと思ってしまったことは顔に出ていないといいけど。
「みなさん、何故か僕が女性に興味を持っていないと思い込んでいたようで、ずっと心配していたそうなんですよね。なので、あなたが押し掛けて同棲していることに最初は戸惑っていたそうなのですが、僕がレネレットさんについて説明すると歓迎ムード一色となりまして、今に至るわけです」
「はあ、そうなの……」
オスカーはシスターたちに私を、シスターになるためにやって来た人だと紹介したらしい。
だが、そこがまた厄介な部分なのだ。どうも神父の伴侶になるには、その神殿のシスターという肩書きも必要なのである。同じ宗派の人間であることを明らかにしておく意図もあるようだ。
そんなわけで、伯爵令嬢という身分を捨てて転がり込んでくる女性は家庭に事情があるか、そういう事情がなければ神父の伴侶になる人に違いないという話になる。そして私の出自は明らかだし、実家のゴットフリード伯爵家は縁結びの神殿の重要なスポンサーでもあるわけで、つまりはそういうことなのだろうと納得したらしかった。
それに、オスカーには潔癖な部分があるので、伴侶として紹介するのを躊躇い、婉曲的な紹介をしたのだろうと思われているらしかった。私がシスターの仕事を手伝えるようになって周りが私に興味を示し、話し掛けられた内容から察するに……であるが。
「神父にやってきた遅い春を邪魔してはいけないと、気を遣ってくださったということですよ」
「スタッフに恵まれてよかったわね」
「これでも縁結びの神さまですので」
「そうでした」
あまり神さまっていう実感はないけど。
私が力の抜けた笑みを浮かべると、オスカーは幸せそうに微笑んで私の唇に自分の唇を押し当てた。
「――実のところ、初めて寝坊をしてしまいまして。言い訳にあなたを使おうなどと考えただけなんです」
「よく眠れたのなら、なによりじゃない。そのままゆっくり休めばいいと思うわ」
つい身構えてしまったが、そういう事情ならオスカーの休暇に付き合ってあげよう。このまま横になるのであれば、添い寝くらいしても構わない。
自分の淡い期待を必死に打ち消していると、彼の手のひらが私の脚に触れた。
「それに、あなたの足の怪我が気になりまして。僕が休まなかったら、無理をしてでも働こうとなさるでしょう?」
「大げさね。このくらいの傷、すぐ治るわよ。仕事に支障はきたさないって」
私が軽く笑うと、オスカーは眉間にしわを寄せた。
「治るのが遅くなったり、傷が残ったら嫌です」
「心配してくれてありがとう」
ものすごく不満げな顔をされた。オスカーにとって、不本意なことで私を傷つけてしまったことに負い目を感じているらしかった。
「とてもとても綺麗なあなたに、傷をつけてしまったのが悔やまれます。怪我を見て、あなたがこれほどまでに美しかったのだと気づかせられたことも、どうして初めてあなたに触れた時に感じられなかったのか、褒めて差し上げることができなかったのかと、僕は後悔したのです」
なんか、雲行きが怪しくなってきたぞ……?
このまま仲良く二度寝の流れではなくなった気がして、逃げる準備をすべきだろうかと思考を巡らせる。
だが、私が答えを導き出す前に、オスカーが言葉を発した。
「――なので、明るい部屋で改めて確認させていただきますね。たっぷりと味わうつもりです。昼間でないとできないことをしましょう」
彼らしからぬ無邪気な笑みに不気味さを感じつつ、しかしこれを拒否したらいよいよ危険な気がして、私はオスカーにお任せすることにした。
「が……頑張って応えるから、や……やしゃしくしてね……?」
緊張で舌を噛んだっ! 痛い。
「ええ、もちろんですよ、レネレット」
スッと細められた目に、私の心は持っていかれる。心臓が忙しく動く。
昨夜も睦まじく過ごしたのに私の身体はもつのだろうか……そんな不安が一瞬脳裏をよぎったが、オスカーに与えられる快感で思考が全て染まると、もう何も気にならなかった。
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