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73.初夜初心者なので優しくしてください ※
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「色々疲れたけど、一件落着かな?」
「そうだな。可愛いルーク」
叔父様のおかげで王城から一瞬で、懐かしい我が家と言う名の人間としての尊厳を大量に失った屋敷に帰ってきた。
思えばここからすべてが始まったなと、なんだか少し大人になったような、むしろ大切な何かをたっぷり失ったような複雑な気持ちがでいっぱいになる。
できれば少し大人になったという部分を強調して他を薄めたい。
「おかえりなさい、公爵様、ルーク様」
「クリス……」
屋敷の入り口でクリスが待っていた。なんだかクリスにハグしたい気持ちがあふれて、僕は思いきりクリスにハグしようとした。……が、
「駄目です、ルーク様。ルーク様に接触する許可を得ておりません」
と涼しい顔をしてひらりと躱された。おかげで僕はそのまま壁にぶつかりかけて、それを叔父様の逞しい腕に引き寄せられることで回避した。持つべきものは超人である叔父様です。壁にぶつかったら痛いからね、最悪泣いてしまうからね。
「元弟とハグなんて柄じゃないからね」
小さくクリスが呟いた気がしたが、ニコニコと微笑んでいる彼にそれを問いただすことはなんとなくできなかった。背後に圧という名の叔父様の視線を感じたからね。
「クリス、湯あみの準備をしてくれるかい?」
「分かりました、公爵様」
恭しくお辞儀をしてクリスはそのまま去っていった。
とりあえず、色々あったふたりの寝室に着いた。瞬間、僕は間髪入れずに走り出してベッドに滑り込んだ。例えるならば旅行先で疲れ果ててベッドに飛び込む感じに似ている。
(疲れた……)
「ルーク、疲れたのはわかるけれど……約束は守ってくれないのかい?」
そんな僕に寂しそうに叔父様言った。
「約束??……あっ」
一瞬、疲れから全てを忘れかけたけど、僕は叔父様と約束していた。『この戦いが終わったら、僕、マクスおじたんとひとつになりたいです』と……。
「あ、あの……今日は精神的に色々疲れて……」
そう言い訳をしようとした矢先に、ベッドの上に大の字になっていた僕に叔父様が覆いかぶさる。
「すまない、今日はルークの言うことを聞けなそうだ。とても我慢していたから……」
そういって首筋にキスを落とした。チュチュと優しくリップ音を立てながら、首筋に胸に落とされるキスにじわじわ頭が麻痺しはじめる。
「んっ……」
思わず甘い声を漏らした僕と蕩けた蒼い瞳の視線が合う。
(これはまずい、このまま流されたら……)
そう思った時だった。
「湯あみの準備ができました」
クリスが部屋に併設された浴室から出てきた。そう、もう一度言う。部屋に併設された浴室からクリスが出てきたのだ。つまり今までのやりとり全部筒抜けである。
「ああああああああああああああああああああ」
恥ずかしいところを第三者に見られて叫ぶ僕。しかし叔父様は何故か満足そうな顔をしている。無理なのはわかってるけど、どつきたいその笑顔。
「では、邪魔になりそうですのでこれで」
何事もなかったように立ち去るクリス。しかし僕はしっかり見ていた。その口元がにんまり歪んでいたのを。完全にこの状況を楽しんでいた。穴があったら入りたい。でもこれから僕の穴には入ってくる。
「ルーク。一緒にお風呂に……」
「嫌です。僕ひとりで入ります」
間髪入れずに告げる。だってお風呂にふたりで入ったら確実にそこで致してしまう。それはつまりはじめての貫通を行ったのが風呂場という、それはどうしてもいやだった。
「どうしてだい。ルーク。僕はルークと……」
「……マクスおじたん。僕はじめて挿れるところがお風呂場なのは嫌です、ベッドの上がいい……」
甘えるように上目遣いで告げる。普段ならその壁を突破してくることもある叔父様だが、今回はおとなしく引いてくれた。
「分かった。ではこちらも準備してくるよ。ルークの初めて記念はちゃんとふたりとも綺麗な状態で、ベッドの上でしよう」
蕩けるような笑顔を残して叔父様は一旦部屋を出て行った。別の部屋に湯あみに行ったのだろう。
残された僕は、部屋の併設されている着衣キレイキレイに処された因縁のバスルームへ向かった。クリスが準備してくれたおかげで浴室からは湯気が立っていてとてもあたたかいことが分かる。
体を洗いながら、色々想像してしまう。
(ああ、いよいよ叔父様のビックマグナムを僕、受けちゃうのか……大丈夫かな?受け入れられるかな……叔父様とちゃんとひとつになれるかな?)
しかし、以前感じていた恐怖心より期待が大きいことに気付いて真っ赤になる。
湯舟に半分沈みながら、想像してみた。叔父様の逞しい胸に身を預けて、その節くれだった指で愛撫された上で、あの太くて堅いものが僕の胎内に挿ってきて、あまつさえピストンするのだ。そうして最後には……。
(熱い飛沫が僕を満たしていく……ってはずかしい!!叔父様が、僕に……うう、考えるとすごい恥ずかしい。どうしよう、いつもと違う意味で愧死る)
「処女喪失ってこんなに恥ずかしいのか」などとグルグル考えていた。
(どうしよう、考えれば考えるほど、恥ずかしい。だって叔父様のが全部僕の胎内に挿っちゃうんでしょう?そしたら僕はきっと快楽で正気を失ってあることないこと言ってしまいそうで……)
風呂場で叫びこそしないが、湯舟の水を恥ずかしすぎて激しく叩く奇行に走っていた。だってなんか改まって初夜みたいではずかしいんだよ。叔父様のこと大好きだけど初夜初体験だから……いや初夜初心者だから……。
「ルーク、そんなに長湯をしているとのぼせてしまう」
「そうだな。可愛いルーク」
叔父様のおかげで王城から一瞬で、懐かしい我が家と言う名の人間としての尊厳を大量に失った屋敷に帰ってきた。
思えばここからすべてが始まったなと、なんだか少し大人になったような、むしろ大切な何かをたっぷり失ったような複雑な気持ちがでいっぱいになる。
できれば少し大人になったという部分を強調して他を薄めたい。
「おかえりなさい、公爵様、ルーク様」
「クリス……」
屋敷の入り口でクリスが待っていた。なんだかクリスにハグしたい気持ちがあふれて、僕は思いきりクリスにハグしようとした。……が、
「駄目です、ルーク様。ルーク様に接触する許可を得ておりません」
と涼しい顔をしてひらりと躱された。おかげで僕はそのまま壁にぶつかりかけて、それを叔父様の逞しい腕に引き寄せられることで回避した。持つべきものは超人である叔父様です。壁にぶつかったら痛いからね、最悪泣いてしまうからね。
「元弟とハグなんて柄じゃないからね」
小さくクリスが呟いた気がしたが、ニコニコと微笑んでいる彼にそれを問いただすことはなんとなくできなかった。背後に圧という名の叔父様の視線を感じたからね。
「クリス、湯あみの準備をしてくれるかい?」
「分かりました、公爵様」
恭しくお辞儀をしてクリスはそのまま去っていった。
とりあえず、色々あったふたりの寝室に着いた。瞬間、僕は間髪入れずに走り出してベッドに滑り込んだ。例えるならば旅行先で疲れ果ててベッドに飛び込む感じに似ている。
(疲れた……)
「ルーク、疲れたのはわかるけれど……約束は守ってくれないのかい?」
そんな僕に寂しそうに叔父様言った。
「約束??……あっ」
一瞬、疲れから全てを忘れかけたけど、僕は叔父様と約束していた。『この戦いが終わったら、僕、マクスおじたんとひとつになりたいです』と……。
「あ、あの……今日は精神的に色々疲れて……」
そう言い訳をしようとした矢先に、ベッドの上に大の字になっていた僕に叔父様が覆いかぶさる。
「すまない、今日はルークの言うことを聞けなそうだ。とても我慢していたから……」
そういって首筋にキスを落とした。チュチュと優しくリップ音を立てながら、首筋に胸に落とされるキスにじわじわ頭が麻痺しはじめる。
「んっ……」
思わず甘い声を漏らした僕と蕩けた蒼い瞳の視線が合う。
(これはまずい、このまま流されたら……)
そう思った時だった。
「湯あみの準備ができました」
クリスが部屋に併設された浴室から出てきた。そう、もう一度言う。部屋に併設された浴室からクリスが出てきたのだ。つまり今までのやりとり全部筒抜けである。
「ああああああああああああああああああああ」
恥ずかしいところを第三者に見られて叫ぶ僕。しかし叔父様は何故か満足そうな顔をしている。無理なのはわかってるけど、どつきたいその笑顔。
「では、邪魔になりそうですのでこれで」
何事もなかったように立ち去るクリス。しかし僕はしっかり見ていた。その口元がにんまり歪んでいたのを。完全にこの状況を楽しんでいた。穴があったら入りたい。でもこれから僕の穴には入ってくる。
「ルーク。一緒にお風呂に……」
「嫌です。僕ひとりで入ります」
間髪入れずに告げる。だってお風呂にふたりで入ったら確実にそこで致してしまう。それはつまりはじめての貫通を行ったのが風呂場という、それはどうしてもいやだった。
「どうしてだい。ルーク。僕はルークと……」
「……マクスおじたん。僕はじめて挿れるところがお風呂場なのは嫌です、ベッドの上がいい……」
甘えるように上目遣いで告げる。普段ならその壁を突破してくることもある叔父様だが、今回はおとなしく引いてくれた。
「分かった。ではこちらも準備してくるよ。ルークの初めて記念はちゃんとふたりとも綺麗な状態で、ベッドの上でしよう」
蕩けるような笑顔を残して叔父様は一旦部屋を出て行った。別の部屋に湯あみに行ったのだろう。
残された僕は、部屋の併設されている着衣キレイキレイに処された因縁のバスルームへ向かった。クリスが準備してくれたおかげで浴室からは湯気が立っていてとてもあたたかいことが分かる。
体を洗いながら、色々想像してしまう。
(ああ、いよいよ叔父様のビックマグナムを僕、受けちゃうのか……大丈夫かな?受け入れられるかな……叔父様とちゃんとひとつになれるかな?)
しかし、以前感じていた恐怖心より期待が大きいことに気付いて真っ赤になる。
湯舟に半分沈みながら、想像してみた。叔父様の逞しい胸に身を預けて、その節くれだった指で愛撫された上で、あの太くて堅いものが僕の胎内に挿ってきて、あまつさえピストンするのだ。そうして最後には……。
(熱い飛沫が僕を満たしていく……ってはずかしい!!叔父様が、僕に……うう、考えるとすごい恥ずかしい。どうしよう、いつもと違う意味で愧死る)
「処女喪失ってこんなに恥ずかしいのか」などとグルグル考えていた。
(どうしよう、考えれば考えるほど、恥ずかしい。だって叔父様のが全部僕の胎内に挿っちゃうんでしょう?そしたら僕はきっと快楽で正気を失ってあることないこと言ってしまいそうで……)
風呂場で叫びこそしないが、湯舟の水を恥ずかしすぎて激しく叩く奇行に走っていた。だってなんか改まって初夜みたいではずかしいんだよ。叔父様のこと大好きだけど初夜初体験だから……いや初夜初心者だから……。
「ルーク、そんなに長湯をしているとのぼせてしまう」
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