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74.ひとつになる前にちゃんと確認したいこと ※
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「ひぃあああ!!お。おじたん、なっ、なんで……」
そこにはバスローブを羽織っただけの叔父様がいた。胸元がチラリとはだけているため、ダビデ像とか彫像のような完璧な筋肉が見えていて思わずその美しさに見惚れてしまう。
(あの胸に僕は抱きしめられて……)
「ルークがあまりに遅いからのぼせて倒れてしまったのかと心配になったんだ。前にも倒れたことがあっただろう?」
心配そうに見つめられる。そう言えばそんな黒歴史もあった。
僕が王太子時代にマーティンと王城の大浴場で我慢比べして、「勝った方が可愛い女の子を紹介する」という賭けをした結果、ふたりして本気出しすぎてのぼせて倒れたのだ。
あの時、全裸で倒れた僕らはそれぞれ、叔父様とエドワードに救出されたんだけど、よく考えたら叔父様はともかく、エドワードはなんであそこにいたのかな?あの当時は王城への勤めに出ているような年齢じゃなかったのに……。あまり深く考えるとホラー展開がはじまるので忘れてしまおう。ヤンデレ弟怖い。
「そんなこともありましたね。あ、でものぼせていないので……」
「ルーク、顔が真っ赤だよ。のぼせかけているな。もう出た方が良い」
叔父様の手が火照った頬にふれた。いつもあたたかい叔父様の手が冷たく感じる。いや、僕がのぼせて茹で当たっているだけだなこれ。
そのまま、叔父様に抱き上げられる。
「あ、あのおじたんが濡れちゃいます」
僕の体から水滴が垂れまくっているので心配になるが、意に介していない様子の叔父様。
「大丈夫だ。この後どうせすぐ脱ぐことになる」
「ぬ、脱ぐ……」
甘いベルベットボイスで囁くものだからより真っ赤になる。最早、本当のゆでだこのようかもしれない。
全裸はお互い見慣れているのになんだか急に恥ずかしくなる。まるで乙女みたいな気持ちの僕。実際乙女みたいなもんだよね。初夜初心者です。優しくしてください。
そんなことを考えているうちに、脱衣所に連れてこられて、叔父様に触りの良いバスタオルで丁寧に水滴一粒、残らないように拭かれていく。
他意のない行為なのに、乳首をすべる感覚や腰のあたりを擦る感覚に体がビクリと反応してしまう。
「っあ……おじたん、もういいよ」
とにかく恥ずかしいのでそろそろ止めて欲しい。けれど……
「ルークが風邪を引いてしまったら困るからね。ちゃんとキレイキレイしよう」
慈愛に満ちた微笑み。これは本当に他意がないモードだ。けれどその手が触れるだけで体がビクリと反応を示してしまい、全裸だから分かっちゃうのだけれど、僕自身がゆるく勃ちはじめてしまっている。
(はずかしい……)
手でそれを隠す。その様子を叔父様は特に何か言うこともなく眺めている。
「マクスおじたん……」
「そんな目で見ないでおくれ。ルーク、髪の毛も乾かさないといけないのだから……」
意識しなくっても上目遣いで訴えてしまった。そんな僕を一度ギュっと抱きしめて額にキスを落とす。僕の髪から水滴がぽたりと落ちて、首筋を滑っていく。
その水滴を叔父様が愛おしむように舐めとる。その表情にはギラついた男っぽさがあり、思わずドキっとしてしまう。
「んっ……」
「ルークは本当にどこもかしこも甘いね……美味しすぎて食べてしまいたくなる」
髪を魔導式髪乾燥機というドライヤーで乾かしながら叔父様がいう。いつの間にか、そのお膝の上にのせられているのでそわそわしてしまう。だって……叔父様のもなんとなく反応してきているのが分かるからね、尻に当たるから。
「美味しくないです。食べちゃダメです」
「そうだね。勿体なくって食べてしまうのは無理そうだよ」
僕の後ろ髪に指を優しく通しながら叔父様の熱い吐息が首筋にかかる。
(そんなに近くでお話しされるとこそばゆい……)
正気を保つため必死に脳内で何かの数を数えることにする。人間の尊厳がマイナス100、人間の尊厳がマイナス99……だめだ、正気度が逆に減りそう。
「ルークは良い匂いがするね。僕の大好きなお日様のような香りがする」
叔父様が髪を乾かしながら僕のうなじに鼻をくっつける。すごくこそばゆい。
「そんなこと……ないです……僕は叔父様の匂いのが好きで……」
「ルーク、知っているかい?匂いは本能的に自分と合う人間のものを良い香りと感じるそうだよ。僕にとってルークはやはり運命の相手だ」
砂糖を口からマーライオンくらい吐きそうな甘いセリフを言われた。いつもなら否定するところだけれど、「運命の相手」って言葉を言われると弱い。
「マクスおじたんは、僕のこと……」
「ああ、君が生まれた時から愛しているよ」
その言葉にずっと言えなかったことを叔父様に伝えてみたくなった。もうすぐ僕らが結ばれるなら、きっとちゃんと聞いておく必要があると思ったからだ。
「……おじたん、でもそれは呪いが原因で……」
叔父様が僕へ向けるものは、王家の呪いが原因のはずだ。こんなに優しく大好きな人だけどその感情を僕だけが本当に抱いていると思うと、その呪いがとけるのが怖くなってしまう。それは、兄上が僕にしようとしたかゆきもと同じで本当に叔父様を好きになった今だからそれではダメだって思ってしまう。
すると叔父様はとても綺麗に笑う。が、その表情には見覚えがある。マックスたん、レイたんの種明かしをするときのような悪戯が成功したようなそんな表情だ。
「ルーク。僕が掛かっていた王家の呪いはとうの昔に解けているよ」
そこにはバスローブを羽織っただけの叔父様がいた。胸元がチラリとはだけているため、ダビデ像とか彫像のような完璧な筋肉が見えていて思わずその美しさに見惚れてしまう。
(あの胸に僕は抱きしめられて……)
「ルークがあまりに遅いからのぼせて倒れてしまったのかと心配になったんだ。前にも倒れたことがあっただろう?」
心配そうに見つめられる。そう言えばそんな黒歴史もあった。
僕が王太子時代にマーティンと王城の大浴場で我慢比べして、「勝った方が可愛い女の子を紹介する」という賭けをした結果、ふたりして本気出しすぎてのぼせて倒れたのだ。
あの時、全裸で倒れた僕らはそれぞれ、叔父様とエドワードに救出されたんだけど、よく考えたら叔父様はともかく、エドワードはなんであそこにいたのかな?あの当時は王城への勤めに出ているような年齢じゃなかったのに……。あまり深く考えるとホラー展開がはじまるので忘れてしまおう。ヤンデレ弟怖い。
「そんなこともありましたね。あ、でものぼせていないので……」
「ルーク、顔が真っ赤だよ。のぼせかけているな。もう出た方が良い」
叔父様の手が火照った頬にふれた。いつもあたたかい叔父様の手が冷たく感じる。いや、僕がのぼせて茹で当たっているだけだなこれ。
そのまま、叔父様に抱き上げられる。
「あ、あのおじたんが濡れちゃいます」
僕の体から水滴が垂れまくっているので心配になるが、意に介していない様子の叔父様。
「大丈夫だ。この後どうせすぐ脱ぐことになる」
「ぬ、脱ぐ……」
甘いベルベットボイスで囁くものだからより真っ赤になる。最早、本当のゆでだこのようかもしれない。
全裸はお互い見慣れているのになんだか急に恥ずかしくなる。まるで乙女みたいな気持ちの僕。実際乙女みたいなもんだよね。初夜初心者です。優しくしてください。
そんなことを考えているうちに、脱衣所に連れてこられて、叔父様に触りの良いバスタオルで丁寧に水滴一粒、残らないように拭かれていく。
他意のない行為なのに、乳首をすべる感覚や腰のあたりを擦る感覚に体がビクリと反応してしまう。
「っあ……おじたん、もういいよ」
とにかく恥ずかしいのでそろそろ止めて欲しい。けれど……
「ルークが風邪を引いてしまったら困るからね。ちゃんとキレイキレイしよう」
慈愛に満ちた微笑み。これは本当に他意がないモードだ。けれどその手が触れるだけで体がビクリと反応を示してしまい、全裸だから分かっちゃうのだけれど、僕自身がゆるく勃ちはじめてしまっている。
(はずかしい……)
手でそれを隠す。その様子を叔父様は特に何か言うこともなく眺めている。
「マクスおじたん……」
「そんな目で見ないでおくれ。ルーク、髪の毛も乾かさないといけないのだから……」
意識しなくっても上目遣いで訴えてしまった。そんな僕を一度ギュっと抱きしめて額にキスを落とす。僕の髪から水滴がぽたりと落ちて、首筋を滑っていく。
その水滴を叔父様が愛おしむように舐めとる。その表情にはギラついた男っぽさがあり、思わずドキっとしてしまう。
「んっ……」
「ルークは本当にどこもかしこも甘いね……美味しすぎて食べてしまいたくなる」
髪を魔導式髪乾燥機というドライヤーで乾かしながら叔父様がいう。いつの間にか、そのお膝の上にのせられているのでそわそわしてしまう。だって……叔父様のもなんとなく反応してきているのが分かるからね、尻に当たるから。
「美味しくないです。食べちゃダメです」
「そうだね。勿体なくって食べてしまうのは無理そうだよ」
僕の後ろ髪に指を優しく通しながら叔父様の熱い吐息が首筋にかかる。
(そんなに近くでお話しされるとこそばゆい……)
正気を保つため必死に脳内で何かの数を数えることにする。人間の尊厳がマイナス100、人間の尊厳がマイナス99……だめだ、正気度が逆に減りそう。
「ルークは良い匂いがするね。僕の大好きなお日様のような香りがする」
叔父様が髪を乾かしながら僕のうなじに鼻をくっつける。すごくこそばゆい。
「そんなこと……ないです……僕は叔父様の匂いのが好きで……」
「ルーク、知っているかい?匂いは本能的に自分と合う人間のものを良い香りと感じるそうだよ。僕にとってルークはやはり運命の相手だ」
砂糖を口からマーライオンくらい吐きそうな甘いセリフを言われた。いつもなら否定するところだけれど、「運命の相手」って言葉を言われると弱い。
「マクスおじたんは、僕のこと……」
「ああ、君が生まれた時から愛しているよ」
その言葉にずっと言えなかったことを叔父様に伝えてみたくなった。もうすぐ僕らが結ばれるなら、きっとちゃんと聞いておく必要があると思ったからだ。
「……おじたん、でもそれは呪いが原因で……」
叔父様が僕へ向けるものは、王家の呪いが原因のはずだ。こんなに優しく大好きな人だけどその感情を僕だけが本当に抱いていると思うと、その呪いがとけるのが怖くなってしまう。それは、兄上が僕にしようとしたかゆきもと同じで本当に叔父様を好きになった今だからそれではダメだって思ってしまう。
すると叔父様はとても綺麗に笑う。が、その表情には見覚えがある。マックスたん、レイたんの種明かしをするときのような悪戯が成功したようなそんな表情だ。
「ルーク。僕が掛かっていた王家の呪いはとうの昔に解けているよ」
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