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時には残酷に⑵

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「そこまでです。それ以上シガン様に近づくのはお止めください。」

「なっ!なんですの!私とシガン様が折角いい雰囲気でしたのに!」

「ベル、見てたから分かると思うけど全然そんな雰囲気じゃなかったからね?これだけはいつもの鈍感発動しないでね?」

ノリノリな令嬢とは違って切実に訴えかけてくるシガンたん。

「鈍感?…シガン様大丈夫でございます。このご令嬢にはシガン様に近づけないようさせて頂きます。」

鈍感とは…まさか、今の現場を見て令嬢とシガンたんがイチャイチャしてたと俺が勘違いすると思ったのか?さすがに俺もそこまでバカじゃない!それに本当にそうだとしたが俺は許さないからな!

すぐに公爵家の騎士を集め、令嬢とその両親を会場から追い出す。












モブ令嬢には悪いけど、一つの見せしめとして対応した。本当はパーティーでそんなことをしたぐらいでは追い出すことなんてしないんだけど…

シガンたんが婚約者は取りません宣言をしたから、近づいて危ない手を使う令嬢が出てきても可笑しくなからさ。初めのうちにきつーく対処しておくべきだと思って。あれを見たら誰も手を出そうなんて思わないもんね。普通の人なら。

「まぁ、モブ―リア伯爵家はなんて恥知らずなのでしょうか。あれでは学園に来られなかったのも頷けますわ。」

さすが貴族社会。さっきのモブ令嬢を踏み台にしようとする令嬢がちらほら出て来る。















そんなことをしても心のキレイなシガンたんが靡くわけないのに。なんて考えてたら…









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