経営者を目指し、経営者になってからの男の道のり

ムーワ

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第7章

問題のある子どもたちの対処法

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大山が問題児に激怒した。

すると中一にしては体格のよかった子どもは大山にむかって「うるせえ」と叫んだ。

さらにその子どもは大山に「相撲やろうぜ」と突然いいだしたのだ。

大山は「よし、かかってこい」といったので「えっ」と正直ビックリしてしまった。

私は心の中でこんなところで相撲なんてやっていいのかよと思ったが、「時すでに遅し」

中一の子が大山に飛びかかっていったのだ。中一の子と大山はがっぷりよつになって中一の子が押していったが、大山が上手投げをして中一の子を投げ飛ばしたのだ。

私は「大山先生投げたらダメだよ」と叫んだ。

中一の子は涙目になりながら「バカヤロー」と叫んで帰ってしまった。

その光景をみていた中学生たちもいつもの大山とは違う一面を見せたので驚いて少したったら授業を再開して、私が帰ってしまった中一の子の家にフォローの電話を入れた。

その子の家の母親は話のわかる人だったので「うちの子がご迷惑おかけしてすみません」ですんでよかったが、仮に大山が投げ飛ばして怪我でもさせていたら大変なことになっていたと思う。

その子はその後も来たのでよかったが、その子は集団授業からは外して、私が個別で英語を教えることになってしまった。

私は全く英語を教えたこともなかったし、大変だなぁと思ったが大山からは問題をやらせるだけでいいからと言われた。

だからその子には英語を教えるというよりは、英語をやらせる指導スタイルだった。

具体的には教科書の単語をノートに書かせたり、問題を解かせて答え合わせをするような感じだったが、それなりに真面目にやっていたので成績が上がり、保護者からは誉められ以前に比べればその子も真面目に授業を受けるようになった。

こんな感じで大山のグループ授業の中でまわりに迷惑をかけたりする子どもは私が個別で英語の指導をするようになっていった。

大山が担当する子どもは小中学生だけではなく、高校生もいた。

グループ授業をやるのは小中学生だけで高校生は個別の授業が中心だった。

留学経験もあり、外国語専門の大学を卒業している大山の代わりを私がすることは不可能だったが、何度かイレギュラー的なことがあり、私が高校生に英語を教えることもあった。

といっても英語を教えるというよりは大山の指示にしたがって問題をやらせて本人に答え合わせをさせてできなかった問題を確認させるような感じだった。
 
こんな感じで月日が半年ほど過ぎていき、子どもたちは30人ぐらいになりそこそこ私も給料をもらえるようになり、大山も家庭教師や予備校講師の仕事も減らしていくようになった(続)
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