アナザー・リバース ~未来への逆襲~

峪房四季

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Scene4 勤勉なる悪党見習い

scene4-9 支配者の忠臣 前編

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 圧倒的優越感で笑いながら踏み躙っていた虫が突然その足を払い除け、見上げるほどに巨大な化け物に変貌して牙を剥いて来たとしたら人はどう反応するだろうか?
 恐らくそうした自惚れ思考を持つ者なら、大半は今の彼の様な心境になるのだろう。

「ハァッ、ハァッ、ハァッ、なんでだよッ!? なんでこうなるんだよぉッ!?」

 雑木林の中を駆け抜ける和成。
 途中で木の枝で頬を切って痛い、折角のブランド物の服や靴も土に汚れて最悪だ。
 何で自分がこんな目に合わないといけない。
 なんであんな死んでも誰も困らないヤツから、誰もが羨む美少女に心から愛される自分が逃げないといけないんだ。

「クソッ! クソッ! ふざけんなよッ!!」

 道無き道をひた走る和成。
 だが、その足取りは彼が都会でのハーレム生活で鈍っていた以上に覚束ない動きになっていた。

「痛ッ!? か、和成! ちょっと待って! 待ってよッ!!」

 ただでさえ走るのには向いていない服装で、取り乱した上に少々錯乱気味である和成に無理やり腕を引かれる美紗都は、身体のあちこちを擦り剥き傷だらけになっていた。

「馬鹿ッ! 何言ってんだよ!? さっきのヤツを見ただろ!? あいつから逃げてるんだよ! とにかく人がいるところへ行こう! そうすればあいつも派手な事は――」

「え? な、何言ってるのよ? 町は反対方向じゃない。私、和成がドンドン町から離れていくから、他の人を巻き込まないためにワザとだと……」

「は? ……はぁッ!? な、なんでもっと早く言わな――うわぁッ!?」

「きゃあッ!?」

 美紗都の言葉に驚愕して急停止した和成は斜面の土に足を取られて転がり倒れ、美紗都もそれに巻き込まれる形で転倒してしまう。

「うぅ……――あぐッ!?」

 顔に土を被って倒れ込んだ美紗都の表情が苦悶に歪み激しい痛みを感じる足へ目を向けると、倒れ方が悪かったのか留め具が千切れてサンダルが脱げた足首が真っ赤に腫れてしまっていた。

「い、いたぁ…………あッ、和成ッ!? 大丈夫!?」

 痛みに冷や汗を滲ませながらも視線の先で倒れたままになっている和成を心配する美紗都。
 ただ、そんな彼女の心配を他所に和成は体を起こして口に入った土を吐き出しながら、急に不穏なほど静かに囁き始める。


「ど、どうせ――すんだろ? だったら、ここで……助ける意味なんて……あッ! いや違う。そうだ…………」


「え? ど、どうしたの? 和成?」

 地面に手を付いた体勢のまま口元を拭いこちらを見て来る和成。
 その眼差しは彼女が今まで一度も感じたことの無い寒々しい色をしていた。

「あ、あの……和成? ご、ごめん……足、やっちゃって。その……肩、貸して欲しいんだけど……」

「…………」

 無言で立ち上がる和成。
 ジッとこちらを見る顔はやはり無表情で一向に手を貸してくれる気配は無かった。

「ち、ちょっと和成……どうしたの? 顔……怖いよ?」

 先ほどから美紗都には何一つ状況が呑み込めていない。
 あの奇妙な鎧を着た女の子達は何者だ?
 そして、確信は無いのだが、その女の子の内の一人が自分に何か棒状の物を放って来て、それから助けてくれたあのスーツの男の子は何者だ?

 全く理解が追い付かない。
 しかし、自分の傍には今和成がいる。
 子どもの頃からの付き合いで、段々と生きる意味に希薄さを感じ始めた今でもこうして顔を合わせる仲。

 彼はこの意味不明な状況に心当たりがある様だ。
 きっと状況が落ち着いたらキチンと説明してくれるはず。
 そして、たとえ何があろうとも彼は自分を置いて行ったする様なことだけは――。


「美紗都……お前はさ、もうすぐクソ野郎になるんだよ」


「え?」

 傍らに転がる拳大の石を拾い上げる和成。
 そんなモノを拾って何をするんだろうと美紗都はまだ和成の顔を見上げていた。

「ハァ、ハァ、――んぐッ!? い、今までのお前は……本当に良い奴だったと思う。で、でもな? お前はもうじき、たくさんの人を苦しめる悪魔みたいな女になるんだ。し、信じられないかもだけど、これはさ、もう確定してるんだ。お前は生きるだけで悪な最低の女。でも、お前だってそんなの嫌だろ? だ、だから……そうなる前に、ぼ、僕が止めてあげるよ」

 片手に石を持ったまま、もう片方の手で心臓の辺りを握り締めて過呼吸の様な浅く早い息になりながら近付いて来る和成。

 美紗都はようやくその空気を感じ取った。
 今ここで座ったままでいるのは不味い。
 今目の前にいる和成は……危ない。

「ぼ、僕がしなくてもどうせ殺される……でも、僕がすれば僕の手柄だ。悪党の血筋を一つ潰す。こ、これでもうおまけなんかじゃない。僕は本物の英雄として扱われるはずだ……!」

 先ほどとは違い、今回の早口は美紗都へでは無く自分に言い聞かせる様な呟き。
 ハァハァと息を荒げてこちらへ近付いて来る幼馴染に、いよいよ美紗都の中で恐ろしい想像の域に足が踏み込まれる。

「ま、待って……和成? 嘘、でしょ? そ、その石……何? な、何する気なのッ!?」

 あり得ない。
 和成がそんなことするはずない。

「か、和成? お願い……それ、置いて? ね? こ、怖いって……」

 眼に涙を滲ませながら後退る美紗都。
 しかし、和成はもうすでに自己の正当性を補完しに入っていた。

「お前が悪い……僕はお前の手が汚れる前に助けてあげるんだ。は、ははッ! お前はこれから多くの人を苦しめるけど、きっとその度に心の中でいっぱいいっぱい傷付くんだと思う。それって凄く悲しいじゃん。可哀そうだよ。だ、だから……ここで僕がお前にそんな思いをさせない様にしてあげるんだ!」

 常軌を逸した自己都合理論。
 しかも、ただでさえ〝未来の出来事〟という要素を知らない美紗都は明らかに説明が足りておらず、まるで話の前後が繋がっていないただ独り言であり、美紗都にはもはや和成の気が狂った様にしか見えなかった。

「こ、来ないでッ! いやッ!! いやぁぁぁッッ!!!」

 思わず手に掴んだ土を投げて拒絶する美紗都。
 その土が和成の顔に掛かり、和成の顔色が変わる。

「ぐぶッ!? ペッ! ぶへッ!? な、何すんだよ……お前ぇッ!」

 キレた和成が石を振り被り、美紗都は両腕で顔を覆い身を丸めて地面にうずくまる。

(どうして!? どうしてどうしてどうしてッ!? なんで和成がこんなことするのッ!? なんで!? なんで私がこんな目に…………あれ?)

 石で殴り付けられると思い身構えるも、一向にその衝撃が襲い掛かって来る気配が無い。
 恐る恐る腕の隙間から様子を伺った美紗都には、依然としてすぐ目の前に立つ和成の姿が見たものの、突然その身体はスッと足を延ばしたまま受け身も取らず地面に倒れ、半眼で白目を剥いたまま涎を垂らしてまるで脳震盪を起こしたかの様に痙攣していた。


「チッ! 私も焼きが回ったかしらね? 何が「罪を忘れない」よ。甘ったれたクソ根性の分際で、都合のいい価値観の部分だけはしっかり吸収しやがって……」


 木々の奥から片手で小石を転がしながら現れる人影。
 その正体は、事情も教えて貰えぬまま殺される美紗都への最後の手向けとして旧友である和成を信じて送り出した絵里。
 どうやらその小石を和成の顎に叩き付けて失神させた様だが、その顔は不愉快極まりないといった様相で残りの小石を投げ捨て煙草を蒸かし始める。

「どいつもこいつもふざけやがって……クソがッ!」

 髪を搔きむしる絵里。
 何もかもが裏目に出て苛立ちが収まらない少々情緒不安定な状態にある様だが、それでも震え泣く美紗都の姿を見た瞬間、その顔は酷く申し訳無さげに沈んでいく。

「あ、あぁ……ッ! あのぉ……ッ!」

 何も分からない状況が続く中、またしても見覚えの無い者が現れて警戒する美紗都。
 しかし、状況的には気が振れた幼馴染から自分を守ってくれた人である可能性が高く、美紗都は殆ど縋るくらいの気持ちで正体を尋ねようとするが、絵里はそんな美紗都から視線を逸らしてポケットからビー玉ほどの大きさをした球体を取り出すとそれを美紗都へ向けて山なりに指で弾き投げる。

 美紗都は思わず目でそれを追ってしまった。
 ゆっくりと、そのまま手で受け取れるくらいの勢いも無い小さな玉。
 だが、それは放物線の頂点を越えた辺りで突如眩い光を放った破裂して、その光をモロに見てしまった美紗都はそこに仕込まれた特殊な発光パターンにより、トロンと目を細めてまるで眠る様に気を失った。

「ごめんな……」

 理不尽に殺す上に最後に見た光景が欲に駆られた幼馴染という最悪な結果を招いてしまった。
 その負い目からまともに目を見て会話をする勇気が無かった絵里は、美紗都が眠っている間に少しでも綺麗に終わらせてやろうとゆっくりと近付く。
 だが、そこで……。


 ――ゾワッ!!


「なッッ!?」


 弾かれる様に背後へ振り返る絵里。
 その見開かれた目は一気に警戒感を全開にして周囲をつぶさに見渡す。
 凄まじい殺気を感じた。
 そしてそれは今なお、木々の影のどこかからジッとこちらを凝視している。

「何かいる? この圧力、まさか……――ッ!?」

 謎の気配に睨まれる絵里はその威圧に覚えがあり、冷や汗を垂らしていたが、矢継ぎ早に今度は全く別の気配を察知してまた振り向く。
 今度は気配は威圧ではなく音だ。
 そしてついに目視でへし折られた木が宙に舞い、それを蹴り退かして姿を現す――司。

「ぐぅッッ!! ――あッ!? くそッ! 退けぇぇぇぇッッ!!」

 視界が開け、倒れた美紗都の前に立つ絵里の姿を捉えた司は、ここまで駆け抜けて来て付いた勢いのままに回し蹴りを絵里の側面へ叩き込むが、対する絵里は腰を落としその足を片手で受け止める。

「七緒達め……しくじりやがっ――ぐッ!? こ、のッ!」

 思った以上に重い蹴り。
 身体は耐えれても足下が土では踏ん張りが利かず、絵里の身体が大きく後方へ蹴り下げられてしまう。

「ハァ! ハァ! ハァ! よかった……生きてる。でも……くそッ! これはアウトだろッ!!」

 絵里を吹き飛ばし地面に降りた司は倒れる美紗都を確認する。
 微かに動いている胸と口元にかざした掌に感じる小さいが規則正しい呼吸の吐息。
 とりあえず良善の存在喪失は避けられたし、同じ境遇であるこの女の子も死なずに済んだ。
 しかし、どういう訳か殺す前に一度気を失わせていた様だが、そのまま殺されていたらもうこの時点で終わりだった。

「くそダセぇ……意地張って一人でやってこれじゃあ話にならねぇよ!」

 自分の不甲斐なさに腹が立つ。
 だが、どうにか追い付いた。
 とりあえず今はこの子を連れて一旦この場を離れることが先決。
 だが、そのためには……。

「№Ⅰの起源体か? 丁度いい……もううんざりなのよ。お前とその子を殺せばもう全部終われる。さっさと私を地獄に行かせて頂戴」

 数mほど地面を滑らされた絵里がポツリと呟き、咥えていた煙草が一瞬でフィルターまで灰になって消える。
 そして、緩やかに開いた両腕の先で拳を握り、その目が明確な殺意を込めて司を睨む。
 どうやら戦闘は避けられそうになかった。

「は? 地獄に行かせて? 地獄に落ちてくれの間違いじゃねぇの? クソなデーヴァどもは言語も覚束ないのかよ?」

 同じく拳を握り構える司。
 ここへ来るまでに〝D・E〟を昂らせ過ぎて息切れとは違う感じに心臓が痛い。
 目の前の女が奏達の様に鎧を着て本気を出す前にさっさと決めてしまおうと司は腰を落とす。

「違うわよ……そのままの意味よッッ!!」

「――ッッ!?」

 絵里の立っていた場所に爆弾でも投下されたのか?
 そう思うほどの蹴り出しの勢いで地面が後方へ抉れ散り、絵里の突き放った右ストレートが一瞬で司の視界を埋め尽くす。

「ぐッッ!!」

 間一髪。
 本当にギリギリで上体を逸らし、さらに肘で押し上げて槍の様な拳を躱す司。
 だが、次の瞬間には回避のために出した肘に火傷の様な痛みが走る。
 ほんの少しその腕と擦れただけの摩擦、それで硬化させた腕に痛みが走ったことに司は戦慄してしまった。

(こいつ、ヤベぇ……シャレになってない!)

 〝Arm's〟無しで奏達よりも遥かに強く、手加減した紗々羅にも匹敵している。
 拳を突き出したまま冷めた眼差しを向けて来る絵里と、上体を屈ませたまま動けないでいる司。
 次元が違う……だが、そこで司はあることに気付いた。

「ひょっとして、あんたが……戸鐫絵里?」

「は? なんでお前が私の名前を知ってる? 接点は無かったはずだけど?」

 今の一手で司の技量を見極めたのか、絵里は戦っているとは思えないほど悠長に拳を引き司を睨む。
 知っている……自分をここへが言っていた。

 戸鐫絵里。
 現【修正者】の中に一対一タイマンで彼女に勝てる者は一人としていない歴代屈指の大隊長。そして、大分恐縮はされたが、今の段階ではどうやっても司に勝ち目は無いそうだ。

(いるかもとは言ってたけど、まさかマジでこんなに普通に会っちまうとはな……こいつを相手にさせるのなら仕方ないか)

 司は諦める様に吐息を吐き肩を落とす。
 それを見た絵里は、自分との力の差を認め素直に殺される気になったのかと思ったが……。


「……〝ヨシ〟」


 まるで犬に〝待て〟をさせてから餌を食べることを許す様な一声。
 それと同時に絵里の背後に土を踏む微かな音が鳴り、目を見開いた絵里は先ほどの右ストレートより遥かに強烈に空気を切り裂き、瞬時に背後へ拳を振り抜いた…………。
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