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第4幕・ARE(アレ)の章〜③〜
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8月16日(水)
==============
虎太郎くん
メッセージありがとう
異国情緒(?)あふれるお店!
すごく、楽しみだな!
イベントが終わって、しばらく
休日出勤もないので、8/27(日)
なら大丈夫です!
==============
奈緒美さんから、金曜日の夜にもらった返信メッセージを何度も確認し、店内のインテリアに趣向を凝らしている東南アジア料理を提供するお店に予約を入れた。
奈緒美さんと食事に出掛けるのは、2ヶ月半ぶりのことだけに、早くその日が来ないかと、はやる気持ちを抑えられない。
そして、僕の気持ちが落ち着かないのには、もうひとつ理由があった。
それは、我がチームが、調子を上げていたスワローズに3連勝し、マジック点灯寸前という状況にあるからだ。
残念ながら、前日15日(火)の試合では、守備のミスや拙攻が重なって敗れてしまったが、今回のカープ三連戦で我がチームが1勝でもすれば、優勝へのマジックナンバー29が点灯する。
このチームの戦いを見始めて15年目のシーズンになるけれど、この時期に、ホンモノのマジックが点灯するのを目撃するのは、僕自身初めての経験だ。
(余談ながら、星野監督のもと、ぶっちぎりの成績で優勝した2003年と岡田監督のもと、ジャイアンツに優勝をさらわれた2008年は、もっと早い時期にマジックが点灯していたらしい)
西純矢、大竹耕太郎、ジェレミー・ビーズリーと並ぶ阪神の先発陣の中で、もっとも安定感があり、相手チームとの相性が良く、勝利が計算できる投手と言えるのは、この日の先発である大竹だろう。
大竹は、今シーズンここまでカープ相手に4戦3勝、防御率0.30と抜群の強さを誇っている。
(今日こそ、マジック点灯を見せてくれ……)
と祈りながら、CS放送での試合中継を観戦すると、僕の願いが通じたのだろうか、チームは接戦を制して勝利を挙げ、ついにマジック29が点灯した。
いよいよ、優勝への本格的なカウントダウンが始まったことを実感する。
嬉しさのあまり、僕は翌日、大した用事があるわけでもないが、約四ヶ月ぶりに、あの場所に行くことを決意した。
※
ホンモノのマジック点灯の翌日、尼崎中央商店街の人通りは、まばらであった。
関西ローカルニュースの春の風物詩とも言える、『日本一早いマジックナンバー点灯』でおなじみのマジックボードに向かってスマホを掲げて撮影している人たちはポツポツと見かけるが、お盆の時期と正午に近いお昼時という条件が重なったからだろうか、自分が想像していたほど、商店街全体が盛り上がっている印象は、まだ無かった。
あるいは、優勝へのカウントダウン初体験という僕自身が、一人で勝手に浮かれているだけ、ということなのだろうか?
少しだけ肩透かしを食ったような気持ちで、スマホをかざし、『めでタイガー』と名付けられた商店街のゆるキャラとともに吊るされたマジックボードの《29》という数字を撮影していると、
「すいません、ちょっとよろしいですか?」
と、見知らぬ人から声を掛けられた。
(なんだろう?)
と思いながら、声のした方に目を向けると、そこには、マイクを持った若い女性と大きなテレビカメラを担いだカメラマンの姿があった。
「N○Kなんですけど、インタビューさせてもらってもよろしいですか?」
唐突な質問に、少し驚きながらも、カメラが回っている場合を想定し、
「はい、大丈夫ですよ」
と笑顔を絶やさずに応じる。
「ついに、アレへのマジックナンバーが点灯しましたが、昨日の試合はご覧になってました?」
「はい! めっちゃドキドキしながら観てました!」
「どうでしょう? 今年は、アレ行けそうですかね?」
「う~ん、タイガースのことなんで、期待しすぎると良くないんでしょうけど……今年は、他のチームもあまり調子が良くないみたいなんで、やってくれると思います」
そんな受け答えのあと、女性のインタビュアーは、
「いま、うかがったお話しは、夕方と夜のニュースで使わせてもらうかも知れませんが構いませんか?」
と、たずねてきたので、快く了承する。
僕へのインタビューを終えると、インタビュアーのお姉さんとカメラクルーは、メガネ店の店主さんへの取材に入った。
一方、写真撮影を終えた僕は、自宅に戻ろうと駐輪場に足を向けると、今度は、中年のいかにもテレビマンといった感じの男性に声を掛けられる。
「毎○放送の『よ○ちゃんTV』なんですけど、取材よろしいでしょうか?」
「はい、喜んで!」
「お兄さんは、阪神ファン歴なん年くらいですか?」
「小学生の頃からなので、15年になりますね」
「ずばり、アレをした場合、MVPは、どの選手になると思いますか?」
「今年は、誰がスゴいとかじゃなくて、チーム全員で戦って勝ってる感じなので……みんなに取ってもらいたいです」
民放局の取材に答えたあと、母親にLINEでメッセージを送る。
==============
尼崎商店街で阪神マジック点灯
の取材を受けたから夕方の
ニュースを観てみて!
放送局はN○Kと4チャンネル
==============
夕方、自宅に戻って普段は視聴しない、夕方のワイド番組と公共放送のローカルニュースを録画しながら観ていると、どちらの放送局でも、しっかりとテレビ画面に映る僕の姿があった。
【本日の試合結果】
広島 対 阪神 17回戦 広島 3ー5 阪神
タイガースは、1点を追う2回表に木浪聖也、近本光司、中野拓夢のタイムリーで一挙4点を挙げて逆転に成功。その後、1点差に迫られたものの、9回表に代打・原口文仁のタイムリーで貴重な追加点を挙げた。
投げては、先発・大竹耕太郎が6回3失点で今季8勝目。
優勝へのマジックナンバー29が点灯した。
◎8月16日終了時点の阪神タイガースの成績
勝敗:61勝37敗 4引き分け 貯金24
順位:首位(2位と8ゲーム差) マジック29点灯!
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虎太郎くん
メッセージありがとう
異国情緒(?)あふれるお店!
すごく、楽しみだな!
イベントが終わって、しばらく
休日出勤もないので、8/27(日)
なら大丈夫です!
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奈緒美さんから、金曜日の夜にもらった返信メッセージを何度も確認し、店内のインテリアに趣向を凝らしている東南アジア料理を提供するお店に予約を入れた。
奈緒美さんと食事に出掛けるのは、2ヶ月半ぶりのことだけに、早くその日が来ないかと、はやる気持ちを抑えられない。
そして、僕の気持ちが落ち着かないのには、もうひとつ理由があった。
それは、我がチームが、調子を上げていたスワローズに3連勝し、マジック点灯寸前という状況にあるからだ。
残念ながら、前日15日(火)の試合では、守備のミスや拙攻が重なって敗れてしまったが、今回のカープ三連戦で我がチームが1勝でもすれば、優勝へのマジックナンバー29が点灯する。
このチームの戦いを見始めて15年目のシーズンになるけれど、この時期に、ホンモノのマジックが点灯するのを目撃するのは、僕自身初めての経験だ。
(余談ながら、星野監督のもと、ぶっちぎりの成績で優勝した2003年と岡田監督のもと、ジャイアンツに優勝をさらわれた2008年は、もっと早い時期にマジックが点灯していたらしい)
西純矢、大竹耕太郎、ジェレミー・ビーズリーと並ぶ阪神の先発陣の中で、もっとも安定感があり、相手チームとの相性が良く、勝利が計算できる投手と言えるのは、この日の先発である大竹だろう。
大竹は、今シーズンここまでカープ相手に4戦3勝、防御率0.30と抜群の強さを誇っている。
(今日こそ、マジック点灯を見せてくれ……)
と祈りながら、CS放送での試合中継を観戦すると、僕の願いが通じたのだろうか、チームは接戦を制して勝利を挙げ、ついにマジック29が点灯した。
いよいよ、優勝への本格的なカウントダウンが始まったことを実感する。
嬉しさのあまり、僕は翌日、大した用事があるわけでもないが、約四ヶ月ぶりに、あの場所に行くことを決意した。
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ホンモノのマジック点灯の翌日、尼崎中央商店街の人通りは、まばらであった。
関西ローカルニュースの春の風物詩とも言える、『日本一早いマジックナンバー点灯』でおなじみのマジックボードに向かってスマホを掲げて撮影している人たちはポツポツと見かけるが、お盆の時期と正午に近いお昼時という条件が重なったからだろうか、自分が想像していたほど、商店街全体が盛り上がっている印象は、まだ無かった。
あるいは、優勝へのカウントダウン初体験という僕自身が、一人で勝手に浮かれているだけ、ということなのだろうか?
少しだけ肩透かしを食ったような気持ちで、スマホをかざし、『めでタイガー』と名付けられた商店街のゆるキャラとともに吊るされたマジックボードの《29》という数字を撮影していると、
「すいません、ちょっとよろしいですか?」
と、見知らぬ人から声を掛けられた。
(なんだろう?)
と思いながら、声のした方に目を向けると、そこには、マイクを持った若い女性と大きなテレビカメラを担いだカメラマンの姿があった。
「N○Kなんですけど、インタビューさせてもらってもよろしいですか?」
唐突な質問に、少し驚きながらも、カメラが回っている場合を想定し、
「はい、大丈夫ですよ」
と笑顔を絶やさずに応じる。
「ついに、アレへのマジックナンバーが点灯しましたが、昨日の試合はご覧になってました?」
「はい! めっちゃドキドキしながら観てました!」
「どうでしょう? 今年は、アレ行けそうですかね?」
「う~ん、タイガースのことなんで、期待しすぎると良くないんでしょうけど……今年は、他のチームもあまり調子が良くないみたいなんで、やってくれると思います」
そんな受け答えのあと、女性のインタビュアーは、
「いま、うかがったお話しは、夕方と夜のニュースで使わせてもらうかも知れませんが構いませんか?」
と、たずねてきたので、快く了承する。
僕へのインタビューを終えると、インタビュアーのお姉さんとカメラクルーは、メガネ店の店主さんへの取材に入った。
一方、写真撮影を終えた僕は、自宅に戻ろうと駐輪場に足を向けると、今度は、中年のいかにもテレビマンといった感じの男性に声を掛けられる。
「毎○放送の『よ○ちゃんTV』なんですけど、取材よろしいでしょうか?」
「はい、喜んで!」
「お兄さんは、阪神ファン歴なん年くらいですか?」
「小学生の頃からなので、15年になりますね」
「ずばり、アレをした場合、MVPは、どの選手になると思いますか?」
「今年は、誰がスゴいとかじゃなくて、チーム全員で戦って勝ってる感じなので……みんなに取ってもらいたいです」
民放局の取材に答えたあと、母親にLINEでメッセージを送る。
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尼崎商店街で阪神マジック点灯
の取材を受けたから夕方の
ニュースを観てみて!
放送局はN○Kと4チャンネル
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夕方、自宅に戻って普段は視聴しない、夕方のワイド番組と公共放送のローカルニュースを録画しながら観ていると、どちらの放送局でも、しっかりとテレビ画面に映る僕の姿があった。
【本日の試合結果】
広島 対 阪神 17回戦 広島 3ー5 阪神
タイガースは、1点を追う2回表に木浪聖也、近本光司、中野拓夢のタイムリーで一挙4点を挙げて逆転に成功。その後、1点差に迫られたものの、9回表に代打・原口文仁のタイムリーで貴重な追加点を挙げた。
投げては、先発・大竹耕太郎が6回3失点で今季8勝目。
優勝へのマジックナンバー29が点灯した。
◎8月16日終了時点の阪神タイガースの成績
勝敗:61勝37敗 4引き分け 貯金24
順位:首位(2位と8ゲーム差) マジック29点灯!
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