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マット・クーンの確信⑦
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マットは毎日会いに行っているが、レイーアは一向に覚えてくれそうな気がしなかった。
とりあえず、周りから固めよう。
マットが考えた手は、それだった。
ちょうど入学して1ヶ月した頃、休暇があった。
まずは自分の両親からだ。
「父上、母上! 僕はとうとう、運命の相手を見付けました! 婚約したいのです!」
マットの言葉に、クーン男爵夫妻は、戸惑いを見せる。
当然と言えば、当然だろう。
マット自身、自分でも驚く心境の変化だ。
レイーアに会う前は、良い家の令嬢と結婚し上り詰められるだけ出世したいと思っていたのだ。
「えーっと、どこの令嬢なのかな?」
上ずった声のクーン男爵に、マットはにっこりと笑った。
「ガリヴァ男爵家の令嬢、レイーアさんだよ」
クーン男爵夫妻が首を傾げる。
「えーっと、レイーアさんは、学院生なのかな?」
「ええ。高等部にいます!」
「……どこで、出会ったんだろう?」
クーン男爵の疑問は、当然だった。
マットはニッコリと笑う。まずは両親を説得しなければ。
「愛の力は偉大なのです」
クーン夫人が狼狽えた。
「えーっと、マット。レイーアさんも、同じ気持ちなのかしら?」
そこに同意などない。存在すら認識されていないのだ。
だが、マットはニッコリと笑ったまま頷いた。まずは両親を味方に付けるのが最優先だ。
「僕の愛は永遠です」
クーン夫人が、クーン男爵に目配せをした。戸惑っているらしい。当然だろう。マットだって力業だと理解している。
「レイーア嬢も、同じ気持ちなのかな?」
クーン男爵が再度尋ねた。
クーン男爵の真剣な瞳に、マットは嘘をつくことに気後れして俯いた。
「レイーア嬢とは、話も出来ていません」
話はできている。だが、婚約などの話をできるような状況じゃない。
「えーっと、婚約したいというのは……?」
マットは涙目でクーン男爵を見る。泣き落としだ。天使のようなマットが涙目を見せれば、大抵の大人は罪悪感を感じる。
……だが、マットはレイーアにはそれをしたくないと思っている。だから、まだやったことはない。それに、そんなことをやると、レイーアが自分を更に幼い子供だと認識しそうで嫌だったからだ。
だが、レイーアとの関係を周りからどうにかできるのであれば、自分の親にだって必殺技を駆使する。
「僕の願いを叶えてもらえないってことですか?」
クーン男爵夫妻が困った表情になる。
クーン男爵夫妻が、目配せをしてクーン男爵が口を開いた。
「まだ、婚約には早いんじゃないかな。まだ中等部だよ?」
どうやら両親の説得には失敗したらしい。
いつもなら簡単に説得できるのに、今日は全然ダメだった。
……それは、きっとレイーアのことは冷静でいられないせいなんだと思う。
冷静でいられない。それが恋なんだとマットは確信した。
とりあえず、周りから固めよう。
マットが考えた手は、それだった。
ちょうど入学して1ヶ月した頃、休暇があった。
まずは自分の両親からだ。
「父上、母上! 僕はとうとう、運命の相手を見付けました! 婚約したいのです!」
マットの言葉に、クーン男爵夫妻は、戸惑いを見せる。
当然と言えば、当然だろう。
マット自身、自分でも驚く心境の変化だ。
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「えーっと、どこの令嬢なのかな?」
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「えーっと、レイーアさんは、学院生なのかな?」
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「えーっと、マット。レイーアさんも、同じ気持ちなのかしら?」
そこに同意などない。存在すら認識されていないのだ。
だが、マットはニッコリと笑ったまま頷いた。まずは両親を味方に付けるのが最優先だ。
「僕の愛は永遠です」
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「レイーア嬢も、同じ気持ちなのかな?」
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クーン男爵の真剣な瞳に、マットは嘘をつくことに気後れして俯いた。
「レイーア嬢とは、話も出来ていません」
話はできている。だが、婚約などの話をできるような状況じゃない。
「えーっと、婚約したいというのは……?」
マットは涙目でクーン男爵を見る。泣き落としだ。天使のようなマットが涙目を見せれば、大抵の大人は罪悪感を感じる。
……だが、マットはレイーアにはそれをしたくないと思っている。だから、まだやったことはない。それに、そんなことをやると、レイーアが自分を更に幼い子供だと認識しそうで嫌だったからだ。
だが、レイーアとの関係を周りからどうにかできるのであれば、自分の親にだって必殺技を駆使する。
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クーン男爵夫妻が、目配せをしてクーン男爵が口を開いた。
「まだ、婚約には早いんじゃないかな。まだ中等部だよ?」
どうやら両親の説得には失敗したらしい。
いつもなら簡単に説得できるのに、今日は全然ダメだった。
……それは、きっとレイーアのことは冷静でいられないせいなんだと思う。
冷静でいられない。それが恋なんだとマットは確信した。
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