転生少女、運の良さだけで生き抜きます!

足助右禄

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特別編3:異世界

神獣討滅作戦準備

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──〔human side〕──

川本さんも合流したので作戦を立てる。

やるべき事は3つ。始めは門を通ってあちらの世界に行き神獣を撃破する事。
次に人間など知的生物の保護。そして最後に管理者権限を持っている神獣を見つけ出し撃破。ワールドコアへのアクセス権を獲得して世界を修復。

ここまでやったら門を閉じて終了。

突入する人員はルバスール海賊団の飛空艇が5隻。エリザベートさんの多目的攻撃艦、マイナさんの強襲揚陸艦、イルナさんの高速機動艦、エヴァルさんの突撃艦、リコッタちゃんの工作艦が向こうの世界に突入。その5隻に私達と《ピクシーハンズ》の皆さんが分乗して向こうの世界で調査と戦闘を開始。

探査は私がやって、全員に情報を伝達する事になった。

「向こうの世界での通信手段だが、全艦揃わないと発動できないから《シャプロンルージュ》は使えない。《ビジョン》でやり取りする事になりそうだな」

エリザベートさんが言っていたけど、万が一の事を考えてこちら側にも戦力を残しておかなければならないそう。確かに私達を突破して門を越えてくる神獣がいたら大変な事になっちゃうもんね。

「《ディレクションシェル》だっけ?どれくらいの魔力がいるの?」
「《シャプロンルージュ》の事だったら船の魔動力炉を8基使って制御するものだからな」

リオさんが聞くとエリザベートさんは困った顔をして答えていた。

「私が一隻分くらいなら受け持てると思うけど、あとの2隻分はミナとテュケでどうにかならない?」
「やってみないと分かりませんね」
「いや、ちょっと待て。人の話を聞いていたか?個人でどうにか出来る様な魔力じゃないんだ。それに発動のキーになっているのはメレの船だぞ」
「《シャプロンルージュ》なら私が発動できますよ」
「…は?」

あ、言ったらマズかったかな…。

「この前の戦いの時に覚えちゃいました…ほら、レフィさんみたいに」
「流石に《シャプロンルージュ》は覚えてないですね~」

レフィさんも驚いている。

「しかし制御が難しいぞ。人間が出来る程簡単じゃない」

[点在する魔力供給源を基軸に情報伝達エリアを構築するのならば私の制御で可能です]

「…だそうです」
「そ、そうか…じゃあ試しにやってもらおうか」
「分かりました」

外に出て《アドラステア》と《アルスアドラステア》を起動。オーバーブーストを掛けて《鑑定》でここにいない飛空艇の位置を把握。リオさんとテュケ君も準備出来たみたい。

いくよ、アウラさん。

[いつでもとうぞ]

《シャプロンルージュ》発動!

目の前に立体的な世界地図が出てくる。
リンクしている飛空艇の位置や情報が表示されていた。
屋敷のみんながいる位置も詳細に表示されていてステータスも全て見れる様になっている。

アニエスさん、アンネさん、レフィさんは見えるけど、他の《ピクシーハンズ》の人達のデータが見えないね。

[《ディレクションシェル》にリンクされていません。リンクを指定してください]

そっか。じゃあまとめて全員リンクしちゃえ。

「あの…ミナさん、少し待ってください」
「え?」

アニエスさんに止められたけどひと足遅くてリンクしちゃった。

「うっ!?何だこりゃ…!」
「凄まじい情報量だ…」
「頭がクラクラします~」

みんなの悲鳴が聞こえてきた。

[情報を整理、簡略化して表示します]

アウラさんが表示データを精査してくれて見えているものがかなりスッキリした。
《ピクシーハンズ》の皆さんは頭を押さえたりして蹲っている。

「ごめんなさい。みんなが平気そうだったからいいかなと思って…」
「私達が平気だったのは《アルスアドラステア》で身体能力が向上していたからだろうな。《ピクシーハンズ》の方々には《アルスアドラステア》を入れてなかっただろう?」

ルーティアさんに指摘されて考える。

そういえば《アルスアドラステア》を展開する時は何となく『全員』を指定しているんだけど、その中に《ピクシーハンズ》の皆さんは含まれていない。
一緒に冒険したほのかさん、アンネさんアニエスさん、レフィさんは私の中の『全員』に含まれていたみたいで、背中に翼が生えていた。

「いやー驚いたな。まさか魔動力炉並の出力を出せる人間がいるなんて」
「ホント、ビックリしたよ。でもこれで向こうの世界でも連携が取りやすくなるね」

シルヴァさんとレーナさんが深呼吸してゆっくりと立ち上がる。

「…とんでもない魔力の持ち主なんだな。これはもう、ギルドに近寄らない方がいい」
「あの人達に見つかったら何をされるか分からないからね」

ヒサメさんとセラさんは互いに頷いていた。それってディラルさんのパーティの人の話だよね?

「うちの《シャプロンルージュ》を勝手にコピーした事はこの際許そう。まさか本当に安定させるとは思わなかった」

エリザベートさんは苦笑していた。

はい、何か色々ごめんなさい。

「むしろ僕の船が制御するより遥かに情報量が多いよ。ミナさんを魔動力炉の代わりに積みたいくらいだ」

メレ君は大喜びだった。

準備は万端に整った。

私達アスティアの冒険者はエリザベートさんの船『ヘッジホッグセレイラ』とマイナさんの船『ロートヴォルフメルジーネ』に乗せてもらう。

エリザベートさんの船には私達のパーティと帝国の皆さんが、マイナさんの船にはマサキさん一家とリリエンタのみんなと先輩達が乗る事になった。

後の3隻に《ピクシーハンズ》の皆さんが分乗するんだけど、次々と転移で集まってきて乗り込んで行くのが見えた。

「物凄い数ね」
「一隻に15、6人は乗っていますね」
「そうですよ~うちのギルドは在籍冒険者数が大陸一ですからね~」

リオさんとユキさんの会話に入ってきたのはレフィさん。あれ?この船なの?

「私達はミナさん達とご一緒する事になりました~」

いつもの笑顔で言ってくるレフィさん。
その後ろにはアンネさんとアニエスさんもいた。

「またまた一緒だねー。アンネちゃん達も一緒なのは嬉しいよ」

ほのかさんと川本さんも私達と一緒だ。

「ミナさん、リオさん、テュケさんは《シャプロンルージュ》の起動で身動きが取れなくなると思うので私達が護衛としてご一緒する事になりました」
「心強いです。宜しくお願いします」

食料や医薬品等や人員も乗せ終わり、いよいよ離陸だ。

さあ門のある所に向かおう。
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