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第55話 夏休みの楽しい家族計画。親が頑張れば子も頑張るもんだよ! その26
しおりを挟む「拙者、アカツキと申す。実は先日、こちらの近くに住む巫女の女性と、お見合いをしたのでござる」
聞けば、相手の機嫌を損ねてしまったとのことです。
どうやら、ソナエさんのお見合いの相手とは、アカツキさんのようですね。
隣のソナエさんを、確認します。
あー、怒っていますねぇ。
わたしたちは暗がりにいるのですが、ソナエさんの青筋がくっきりと見えますよ。
ソナエさんの腕を、ヒジで小突きます。
態度で示すと、相手にも伝わっちゃいますよ。
ダメですね、これは。話す気がない模様です。
ソナエさんがここまで立腹している姿は、初めて見ました。
よほど、腹にすえかねる物言いをされたのでしょう。
「何を話されたんですか?」
「他愛のない話です。どのような酒を好むか、あてはどれか。拙者は、トマトやチーズだけでも楽しめるというと、相手はたいそう喜んでくださいましたぞ。食事の好みも、ほぼ同じだったので、大丈夫だと思うていたのです」
よかったじゃないですか。なにが不満だったのでしょう?
「発言に失礼があったか、心当たりはありますか?」
「無礼だったのは、両親です」
初対面だというのに、お母様がやたらとソナエさんに小言を言ってきたとか。
相手方の両親ができた人で、そのままことなきを得たと言います。
お父様まで叱り飛ばしたくらいだとか。
「あなたご自身に、問題があったとのお考えは?」
「思い当たるフシが、何も。おそらく、それも怒らせた原因だったのでござろう。なんてことのない会話で、憤慨されたのでしょう」
反省は、しているようですが。
あー、もう。
ソナエさんブチギレじゃないですか。
これは、早く解決せねば。
「何を話したか、再現はできますか」
「毎朝、あなたの味噌汁が飲みたいと」
「……あー」
これは、罪深い。
ダメですね。ダメダメです。これはギルティというしかありません。
実に罪な発言ですよ、これは。
「おサムライさん。あなたは首をハネられても文句が言えません」
「そこまででござるか!?」
「あなたの中では、朝は眠いのにお味噌汁を作るのは、女性だけなのですね」
まだわかっていないのか、アカツキさんは黙り込みます。
「あなたは、炊事などの家事を奥様一人に押し付けるおつもりで?」
「……っ!」
アカツキさんが、ハッと息を呑みました。
わたしの言わんとしていることが、ようやく飲み込めたようで。
「失念していた。これでは、母と同じではないか!」
「では、その旨をお伝えください。きっと、わかり合えるはずですから」
シスター・エマと一緒に、お粥のお店で休憩をします。
「とにかく、指示に従えって注文が多いんだよ。武家だからかねえ」
わたしは、とかくその「武家」なるワードがひっかかりました。
どうもブケというのは、こちらでいう「騎士団」のような役職だそうで。
「ブケ、という家系は、そんなにめんどくさいの?」
エマからの質問に、ソナエさんは「うんうん」とブンブン首を振ります。
「しきたりには、うるさいかな? 考え方が古いから」
こちらも、騎士や貴族の中には柔軟な考えの人は少ないかも知れません。
「謎マナーが多いぜ。箸の持ちからや食べ方まで、指図してきやがる」
めんどうな方みたいですね。
「ですが、お料理が上手じゃないですか。結婚のご意思自体はあるのでは?」
「あたしが食べたいから、料理が勝手にうまくなったんだ。伴侶なんて、考えたこともないさ」
自分がおいしい晩酌を楽しみたいから、料理の腕を磨いたとのこと。
なるほど、自分のためならいくらでもおいしいものを作るけど、他人のためとなると話は別だと。
休憩を終えて、再度ザンゲ室へ。
今度の方は、お歳をめしたおばあさまのようで。
「実は先日、息子の見合い相手にきつくあたりすぎてしまって」
へ?
今度は、お見合い相手のお母様がいらっしゃったと?
聞けば、相手の機嫌を損ねてしまったとのことです。
どうやら、ソナエさんのお見合いの相手とは、アカツキさんのようですね。
隣のソナエさんを、確認します。
あー、怒っていますねぇ。
わたしたちは暗がりにいるのですが、ソナエさんの青筋がくっきりと見えますよ。
ソナエさんの腕を、ヒジで小突きます。
態度で示すと、相手にも伝わっちゃいますよ。
ダメですね、これは。話す気がない模様です。
ソナエさんがここまで立腹している姿は、初めて見ました。
よほど、腹にすえかねる物言いをされたのでしょう。
「何を話されたんですか?」
「他愛のない話です。どのような酒を好むか、あてはどれか。拙者は、トマトやチーズだけでも楽しめるというと、相手はたいそう喜んでくださいましたぞ。食事の好みも、ほぼ同じだったので、大丈夫だと思うていたのです」
よかったじゃないですか。なにが不満だったのでしょう?
「発言に失礼があったか、心当たりはありますか?」
「無礼だったのは、両親です」
初対面だというのに、お母様がやたらとソナエさんに小言を言ってきたとか。
相手方の両親ができた人で、そのままことなきを得たと言います。
お父様まで叱り飛ばしたくらいだとか。
「あなたご自身に、問題があったとのお考えは?」
「思い当たるフシが、何も。おそらく、それも怒らせた原因だったのでござろう。なんてことのない会話で、憤慨されたのでしょう」
反省は、しているようですが。
あー、もう。
ソナエさんブチギレじゃないですか。
これは、早く解決せねば。
「何を話したか、再現はできますか」
「毎朝、あなたの味噌汁が飲みたいと」
「……あー」
これは、罪深い。
ダメですね。ダメダメです。これはギルティというしかありません。
実に罪な発言ですよ、これは。
「おサムライさん。あなたは首をハネられても文句が言えません」
「そこまででござるか!?」
「あなたの中では、朝は眠いのにお味噌汁を作るのは、女性だけなのですね」
まだわかっていないのか、アカツキさんは黙り込みます。
「あなたは、炊事などの家事を奥様一人に押し付けるおつもりで?」
「……っ!」
アカツキさんが、ハッと息を呑みました。
わたしの言わんとしていることが、ようやく飲み込めたようで。
「失念していた。これでは、母と同じではないか!」
「では、その旨をお伝えください。きっと、わかり合えるはずですから」
シスター・エマと一緒に、お粥のお店で休憩をします。
「とにかく、指示に従えって注文が多いんだよ。武家だからかねえ」
わたしは、とかくその「武家」なるワードがひっかかりました。
どうもブケというのは、こちらでいう「騎士団」のような役職だそうで。
「ブケ、という家系は、そんなにめんどくさいの?」
エマからの質問に、ソナエさんは「うんうん」とブンブン首を振ります。
「しきたりには、うるさいかな? 考え方が古いから」
こちらも、騎士や貴族の中には柔軟な考えの人は少ないかも知れません。
「謎マナーが多いぜ。箸の持ちからや食べ方まで、指図してきやがる」
めんどうな方みたいですね。
「ですが、お料理が上手じゃないですか。結婚のご意思自体はあるのでは?」
「あたしが食べたいから、料理が勝手にうまくなったんだ。伴侶なんて、考えたこともないさ」
自分がおいしい晩酌を楽しみたいから、料理の腕を磨いたとのこと。
なるほど、自分のためならいくらでもおいしいものを作るけど、他人のためとなると話は別だと。
休憩を終えて、再度ザンゲ室へ。
今度の方は、お歳をめしたおばあさまのようで。
「実は先日、息子の見合い相手にきつくあたりすぎてしまって」
へ?
今度は、お見合い相手のお母様がいらっしゃったと?
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こんにちは!
「JCの悪だくみ.。でも親たちも楽しんでんじゃん。仲良し3人組のJCがそれぞれのパパの子を孕んじゃった。」
お読みいただいてありがとうございます。誤字脱字、誤変換等ありましたら、ご連絡くだされば幸いです。ご感想もお待ちしています。どうぞよろしくお願いいたします。
*ご購読様へお願い。
ご購読様の中でフリーで、本作品文中の挿絵をご提供していただける方がいらっしゃいましたら、是非ご連絡くださいませ。ご連絡方法は、TwitterのDMまでご連絡いただけると幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
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