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第20話 3家族サークル その4
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お母さんと話をしてから私は部屋にこもった。
なんとなく、お母さんと顔を合わせるのが気が引けた。
「覚悟の上」鏡に映った自分の顔を見つめながら言う。
そうだよ、ただの興味だけで私達はお父さんの子を産もうとしているんじゃないんだよ。
本気なんだよ。好きとか愛とか、そう言う言葉なんかもうとっくに飛び越えているんだよ。
そのレベルだったら多分、セックスしているだけで、満たされちゃっていたかもしれない。
それ以上のことを望んではいけないとリミッターがかかっていたかもしれない。でも……。
それを超えちゃったんだよ。
欲しくなると、どうしても欲しくなる。あきらめの悪い子。いけない子。
そしてそれをなんとなく黙認してしまった、いけない母親であり、お父さんの妻。
私は罪な子供。
そうだよね。
この家庭を壊す気なんて絶対にない。都合がいいことだってわかっている。だからこそ、お互いに、この想いを成し遂げたいから協力していくんだよ。理解してもらいたいんだよ。
なんとなくキッチンの方に出てみるとお母さんが夕食の準備をしていた。
「今日は早いね。もう夕食の準備?」
「そうね、なんとなくね」
「手伝うよ……」
「珍しいわね。あなたからそう言ってくるの」
なんとなく親子というよりはもう、一人一人の女として……対等だとは言えないけど、私を自分の娘としてじゃなく、一人の女性として見られているような感じがした。
逆にそれがなんだか、気持ちいい。
「あのさ」
「なぁに?」お鍋の中を見つめながら、お母さんは応えた。
「朋絵のお父さんとはどんなきっかけだったの?」
ゆっくりとお母さんの顔がこっちを向く。
「聞きたいの?」
「――――うん」
「そっかぁ、でもちょっと恥ずかしいかな」
またお鍋に顔を向けて言う。
「実はさぁ、朋絵ちゃんのお父さん、直哉さんとの前に付き合っていた人がいたんだぁ。パパにはこれ絶対に内緒ね。直哉さんとのことはもういいんだけど。その人さぁ、大学の時に付き合っていた元カレだったの。
別れてすぐにパパと知り合って、付き合うようになったんだけど、結婚してからしばらくたって偶然で会っちゃったんだ。そのころ、仕事もうまくいかなくてさ、パパも今の会社じゃなくてとても忙しくてさ」
「お母さん寂しかったんだ」
「ふぅ、そうね、たぶん寂しかったんだと思うし、誰かに甘えたかったんだと思う」
「パパには甘えられなかったの?」
「あははは、甘えてたよ。めちゃ! でもねぇ、なんか満たされなかったていうかさぁ―、たぶん私欲張りなんだと思う。パパにもっと、もっと、甘えさせてもらいたかったんだけど、これ以上パパに求めたら、だめになっちゃうんじゃないかなって言うところまで求めようとしていた。そこにさ、その彼が表れちゃったんだ」
「で、その元カレさんと寝たんだ」
「――――――う、うん」お母さんの顔が少し赤くなった。
「お母さんて結構経験あるみたいだね。いろんな人と」
「あ、そこに触れちゃうわけ? でも否定できないかも」
「なははは、やっぱり」
「そう言うあなただってそうでしょ」
「へへ、ばれてるもんね」
「やっぱり、私の血が強かったのかしら。はぁ―」
「そうかもね」
なんとなく、お母さんと顔を合わせるのが気が引けた。
「覚悟の上」鏡に映った自分の顔を見つめながら言う。
そうだよ、ただの興味だけで私達はお父さんの子を産もうとしているんじゃないんだよ。
本気なんだよ。好きとか愛とか、そう言う言葉なんかもうとっくに飛び越えているんだよ。
そのレベルだったら多分、セックスしているだけで、満たされちゃっていたかもしれない。
それ以上のことを望んではいけないとリミッターがかかっていたかもしれない。でも……。
それを超えちゃったんだよ。
欲しくなると、どうしても欲しくなる。あきらめの悪い子。いけない子。
そしてそれをなんとなく黙認してしまった、いけない母親であり、お父さんの妻。
私は罪な子供。
そうだよね。
この家庭を壊す気なんて絶対にない。都合がいいことだってわかっている。だからこそ、お互いに、この想いを成し遂げたいから協力していくんだよ。理解してもらいたいんだよ。
なんとなくキッチンの方に出てみるとお母さんが夕食の準備をしていた。
「今日は早いね。もう夕食の準備?」
「そうね、なんとなくね」
「手伝うよ……」
「珍しいわね。あなたからそう言ってくるの」
なんとなく親子というよりはもう、一人一人の女として……対等だとは言えないけど、私を自分の娘としてじゃなく、一人の女性として見られているような感じがした。
逆にそれがなんだか、気持ちいい。
「あのさ」
「なぁに?」お鍋の中を見つめながら、お母さんは応えた。
「朋絵のお父さんとはどんなきっかけだったの?」
ゆっくりとお母さんの顔がこっちを向く。
「聞きたいの?」
「――――うん」
「そっかぁ、でもちょっと恥ずかしいかな」
またお鍋に顔を向けて言う。
「実はさぁ、朋絵ちゃんのお父さん、直哉さんとの前に付き合っていた人がいたんだぁ。パパにはこれ絶対に内緒ね。直哉さんとのことはもういいんだけど。その人さぁ、大学の時に付き合っていた元カレだったの。
別れてすぐにパパと知り合って、付き合うようになったんだけど、結婚してからしばらくたって偶然で会っちゃったんだ。そのころ、仕事もうまくいかなくてさ、パパも今の会社じゃなくてとても忙しくてさ」
「お母さん寂しかったんだ」
「ふぅ、そうね、たぶん寂しかったんだと思うし、誰かに甘えたかったんだと思う」
「パパには甘えられなかったの?」
「あははは、甘えてたよ。めちゃ! でもねぇ、なんか満たされなかったていうかさぁ―、たぶん私欲張りなんだと思う。パパにもっと、もっと、甘えさせてもらいたかったんだけど、これ以上パパに求めたら、だめになっちゃうんじゃないかなって言うところまで求めようとしていた。そこにさ、その彼が表れちゃったんだ」
「で、その元カレさんと寝たんだ」
「――――――う、うん」お母さんの顔が少し赤くなった。
「お母さんて結構経験あるみたいだね。いろんな人と」
「あ、そこに触れちゃうわけ? でも否定できないかも」
「なははは、やっぱり」
「そう言うあなただってそうでしょ」
「へへ、ばれてるもんね」
「やっぱり、私の血が強かったのかしら。はぁ―」
「そうかもね」
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