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第184話

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 ここで怯んではいけない。

 ブライトを助けられるのは、僕だけなのだ。

「どいてください」

 皇女を押しのけ、僕は手術台によじ登った。

 ブライトの両脚を左右に開き、その間に片膝をつく。

 視認して確認するまでもなく、躰を動かすたびに股間にかかる重さで、おのれのペニスの勃起具合がわかる。

 僕のペニスはこれ以上ないほどカチカチだった。

 血まみれのブライトに欲情してしまっているのである。

「な、何をする気だ?」

 ちょっと引き気味に皇女がたずねた。

「こうするのです」

 僕はブライトの両の太腿をつかむと、ぐいと持ち上げ、ブライトの躰を二つ折りにした。

 こうすることによって、肛門が上を向き、中までよく見えるようになるのだ。

 いわゆる、ちんぐり返し、なる体位である。

「ブライト、自分で両脚を抱えて」

 ささやくと、涙のにじむ目で僕を見上げ、ブライトがかすかにうなずいた。

 僕が手を離すのと入れ替えに、自分で内腿を掴み、胸に引き寄せる。

 そうすることによって、ブライトの下半身が持ち上がり、裂肛状態の肛門が完全に天井を向く。

 ブライトの局部は悲惨なことになっていた。

 ペニスのつけ根から肛門まで、大地の裂け目のごとき亀裂が走り、どくどくと血を噴き出しているのだ。

 この出血量では、急がないと本当に死んでしまうに違いない。

 僕は勃起ペニスに右手を添え、亀頭がブライトの肛門にくっつくように角度を変えた。

 触れた瞬間電撃に似た快感が駆け抜け、

「ああ、ブライト・・・」

 僕は悩ましく喉を鳴らしてしまっていた。

 
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