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第183話
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「これは・・・かなりの重傷ね」
ベッドの上に横たわるブライトを見て、皇女が眉根を寄せた。
ベッドといっても、ここは秘密の拷問部屋。
ブライトが寝かせられているのは、明らかに拷問用の手術台だ。
その証拠に、硬いクッションのあちこちに茶褐色の血の染みがついている。
「それにしても…まさか研究室の奥に、こんな拷問部屋までつくってたなんて」
皇女の鋭い目に射すくめられ、壁際で縮み上がるジン。
「ったく、今までここで何をしてたんだか…。とにかく、この子はすぐに主治医のアレク先生に診せないと。このままでは男性機能が失われてしまいかねないわ」
仰向けになったブライトは、しどけなく股を開いている。
その無毛の陰部は血だらけで、ペニスのつけ根から肛門まで、痛々しい裂傷が走っているのが垣間見える。
おそらく睾丸はふたつに裂け、肛門も酷い裂肛状態に陥っているに違いない。
その証拠に、見ている間にも、ブライトの傷口から溢れ出した血が、手術台をみるみるうちに真赤に染めていく。
「下僕ども、何をグズグズしている。早く担架を! 弟を、先生のもとに運ぶのだ!」
ジュリア皇女が眉を逆立て、そう叫んだ、その時ー。
よく通るその声を遮るように、僕は横から口をはさんでいた。
「皇女様、お待ちください。この出血では、お医者さんに診せるまでにブライトの躰がもつとはとても思えません。それに、今動かすのはむしろ危険です。傷口が広がり、出血が余計にひどくなる可能性があります」
「なんだと? だったら、どうしろというのだ」
僕を焼き尽くそうと言わんばかりに、エメラルドグリーンの皇女の瞳に怒りの炎が燃え上った。
ベッドの上に横たわるブライトを見て、皇女が眉根を寄せた。
ベッドといっても、ここは秘密の拷問部屋。
ブライトが寝かせられているのは、明らかに拷問用の手術台だ。
その証拠に、硬いクッションのあちこちに茶褐色の血の染みがついている。
「それにしても…まさか研究室の奥に、こんな拷問部屋までつくってたなんて」
皇女の鋭い目に射すくめられ、壁際で縮み上がるジン。
「ったく、今までここで何をしてたんだか…。とにかく、この子はすぐに主治医のアレク先生に診せないと。このままでは男性機能が失われてしまいかねないわ」
仰向けになったブライトは、しどけなく股を開いている。
その無毛の陰部は血だらけで、ペニスのつけ根から肛門まで、痛々しい裂傷が走っているのが垣間見える。
おそらく睾丸はふたつに裂け、肛門も酷い裂肛状態に陥っているに違いない。
その証拠に、見ている間にも、ブライトの傷口から溢れ出した血が、手術台をみるみるうちに真赤に染めていく。
「下僕ども、何をグズグズしている。早く担架を! 弟を、先生のもとに運ぶのだ!」
ジュリア皇女が眉を逆立て、そう叫んだ、その時ー。
よく通るその声を遮るように、僕は横から口をはさんでいた。
「皇女様、お待ちください。この出血では、お医者さんに診せるまでにブライトの躰がもつとはとても思えません。それに、今動かすのはむしろ危険です。傷口が広がり、出血が余計にひどくなる可能性があります」
「なんだと? だったら、どうしろというのだ」
僕を焼き尽くそうと言わんばかりに、エメラルドグリーンの皇女の瞳に怒りの炎が燃え上った。
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