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記憶喪失の少年
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昨夜もうなされる事もなく眠っていた。
このまま薬を使わなくて済めばいいが・・・。
今日も一緒に散歩に行く。浜辺に着くと2人はフリスビーで楽しく遊んでいる、3日目にして春陽は大分真っ直ぐに飛ぶ回数が増えたが未だ未だ距離は出ていない。もっと真っ直ぐに飛ぶ様になったら距離が出る様にアドバイスをしよう。
食事の前に春陽を連れて洗濯機の前に、
「春陽にお願いがもう一つ、洗濯も頼んでいい?」
「はい!」
「良かった助かるよ。洗濯物はこの籠の中だけど脱いだ時に分けてはいるが、一応入れる時にもう一度見てパンツや靴下類とタンクトップやシャツを分けて後色物も。洗剤類はここに仕舞ってあるから終わったら教えて在庫の場所教えるから、洗いはお風呂のお湯を使うからホースを浴槽に入れてここのボタンを押す。洗濯機の使い方は判る?」
「一度教えて貰えれば大丈夫です。」
「春陽は頼りになるね。こことここを押してスタート!これで終わるのを待つだけ、終るまでにご飯を食べちゃおう。」
「はい。」
食事が終わる頃に洗濯も終わった。
春陽を物干し場所に案内して今日は一緒に干す、明日からはこれを1人でしてもらう。大丈夫か聞いたら力強く頷いてくれたので、明日からは春陽の仕事となる。
店に入ると珈琲の香りが充満していた。
仕事前に珈琲を買いに来た人達が並んで居る、駿二はマシンの前でじぃさんはドリップで淹れていた。今朝は学校前に岩倉さんが入ってくれているのでスムーズにレジが流れている。そんな彼等を横目に厨房に入り調理を始める。
朝のピークが終わって駿二が入って来た。
「今朝はどうだった?」
「月曜日だから多かったけど、いつもと変わらないかな?未だ寒いからアイスを頼む人は少ないね。」
「今年は寒いから当分は温かい物がでるだろうな。」
未だ豆の種類を変える必要はなさそうだ。季節や温度に合わせて豆の種類や焙煎の仕方を変えている、気温によって同じ物でも感じ方が変わるから気を付けている。客に替わったと感じさせないのがポイントだがこれがなかなか難しい。
月曜日は仕事をやる気がないのか、気合を入れる(目を覚ます)為に珈琲を買う人が多い。昼もお弁当を作り忘れたりとかで食べに来る人も多いので来客は多くなる。
しかし、バイトの廣瀬君と渡辺君は高校生で平日の昼間は入れない。岩倉さんも出来るだけ入ってくれるが、学生には学業を優先してもらいたいので難しい。大学生をもう1人雇うかな・・・。
ランチも乗り越えてやっと昼に入れる。
母屋に戻ると今日の春陽は起きていた。ソファーでジョンと並んで座っていた、愛が見えないが多分ひざ掛けの下に居るのだろう。
「ただいま。」
「あっ、お帰りなさい。」
「そのまま座ってていいよ。今日は何を読んでいるの?」
大きめの本を見ていた。余り厚くはないから又写真集かな?
「えっと、レシピ本です・・・。」
「いつも楽しそうに料理しているよね、料理好き?」
「えっ?あっ・・えっと、はい好きです。」
「そっかぁ、徐々に色々な物を作って慣れたら夕飯を春陽に任せようかな。」
「えっ!?本当に?」
「頼んでもいい?」
「はい!頑張ります。」
嬉しそうに頬を染めている姿が可愛い。
切る事は問題なさそうだから、1品づつ任せていこうかな。俺達(俺とじぃさん)が大食いだから4人分でも量が多くなる、炒め物はフライパンが重いから今の春陽では無理だろう。うちは炒め物は中華鍋で炒めているから重い、フッ素加工のフライパンもあるが1回で出来ないから炒め物には向かない。
時間ギリギリまで春陽とどれが美味そうとか作るのが大変そうとかを話していた。春陽は洋食より和食が好きみたいだ、煮物に挑戦したいらしい。煮ものなら鍋の重たさは関係ないから作らせてもいいかもしれない。春陽の手作り早く食べてみたいなぁ。
夕方にバイトの3人が来た。
何故3人共来たかというと、今日は花見の日!バイトも参加可能だから皆で楽しく夜桜です。
「早く終わらないかな♪」
「今年もコロッケあるかな?」
「2人は去年も参加してるんですか?」
「「はい!」」
渡辺君は今年で3年目1年の秋からで、廣瀬君は今年で2年目去年の春からのバイト。廣瀬君はバイトに入って3日目で花見参加をしている、最初は緊張してたが同じく初参加の渡辺君がいたのでそれなりに楽しんでいた。
「「美味しかった」」
商店街主催の花見なので、それぞれ料理や果物や刺身を持ち寄っての参加になる。売り物によって単価が違うので予算は5千円以下と決まっている、なので店により個数が決まっていて争奪戦になる物もあるが、初参加・子供優先という暗黙のルールも存在する。うちは勿論珈琲を提供していますよ。
岩倉さんと春陽は初参加になるので優先権がある。
2人共料理の多さにビックリするだろうなぁ。くくく。
今日は花見の為、商店街全体が18時閉店となる。
花見は19時開幕。
このまま薬を使わなくて済めばいいが・・・。
今日も一緒に散歩に行く。浜辺に着くと2人はフリスビーで楽しく遊んでいる、3日目にして春陽は大分真っ直ぐに飛ぶ回数が増えたが未だ未だ距離は出ていない。もっと真っ直ぐに飛ぶ様になったら距離が出る様にアドバイスをしよう。
食事の前に春陽を連れて洗濯機の前に、
「春陽にお願いがもう一つ、洗濯も頼んでいい?」
「はい!」
「良かった助かるよ。洗濯物はこの籠の中だけど脱いだ時に分けてはいるが、一応入れる時にもう一度見てパンツや靴下類とタンクトップやシャツを分けて後色物も。洗剤類はここに仕舞ってあるから終わったら教えて在庫の場所教えるから、洗いはお風呂のお湯を使うからホースを浴槽に入れてここのボタンを押す。洗濯機の使い方は判る?」
「一度教えて貰えれば大丈夫です。」
「春陽は頼りになるね。こことここを押してスタート!これで終わるのを待つだけ、終るまでにご飯を食べちゃおう。」
「はい。」
食事が終わる頃に洗濯も終わった。
春陽を物干し場所に案内して今日は一緒に干す、明日からはこれを1人でしてもらう。大丈夫か聞いたら力強く頷いてくれたので、明日からは春陽の仕事となる。
店に入ると珈琲の香りが充満していた。
仕事前に珈琲を買いに来た人達が並んで居る、駿二はマシンの前でじぃさんはドリップで淹れていた。今朝は学校前に岩倉さんが入ってくれているのでスムーズにレジが流れている。そんな彼等を横目に厨房に入り調理を始める。
朝のピークが終わって駿二が入って来た。
「今朝はどうだった?」
「月曜日だから多かったけど、いつもと変わらないかな?未だ寒いからアイスを頼む人は少ないね。」
「今年は寒いから当分は温かい物がでるだろうな。」
未だ豆の種類を変える必要はなさそうだ。季節や温度に合わせて豆の種類や焙煎の仕方を変えている、気温によって同じ物でも感じ方が変わるから気を付けている。客に替わったと感じさせないのがポイントだがこれがなかなか難しい。
月曜日は仕事をやる気がないのか、気合を入れる(目を覚ます)為に珈琲を買う人が多い。昼もお弁当を作り忘れたりとかで食べに来る人も多いので来客は多くなる。
しかし、バイトの廣瀬君と渡辺君は高校生で平日の昼間は入れない。岩倉さんも出来るだけ入ってくれるが、学生には学業を優先してもらいたいので難しい。大学生をもう1人雇うかな・・・。
ランチも乗り越えてやっと昼に入れる。
母屋に戻ると今日の春陽は起きていた。ソファーでジョンと並んで座っていた、愛が見えないが多分ひざ掛けの下に居るのだろう。
「ただいま。」
「あっ、お帰りなさい。」
「そのまま座ってていいよ。今日は何を読んでいるの?」
大きめの本を見ていた。余り厚くはないから又写真集かな?
「えっと、レシピ本です・・・。」
「いつも楽しそうに料理しているよね、料理好き?」
「えっ?あっ・・えっと、はい好きです。」
「そっかぁ、徐々に色々な物を作って慣れたら夕飯を春陽に任せようかな。」
「えっ!?本当に?」
「頼んでもいい?」
「はい!頑張ります。」
嬉しそうに頬を染めている姿が可愛い。
切る事は問題なさそうだから、1品づつ任せていこうかな。俺達(俺とじぃさん)が大食いだから4人分でも量が多くなる、炒め物はフライパンが重いから今の春陽では無理だろう。うちは炒め物は中華鍋で炒めているから重い、フッ素加工のフライパンもあるが1回で出来ないから炒め物には向かない。
時間ギリギリまで春陽とどれが美味そうとか作るのが大変そうとかを話していた。春陽は洋食より和食が好きみたいだ、煮物に挑戦したいらしい。煮ものなら鍋の重たさは関係ないから作らせてもいいかもしれない。春陽の手作り早く食べてみたいなぁ。
夕方にバイトの3人が来た。
何故3人共来たかというと、今日は花見の日!バイトも参加可能だから皆で楽しく夜桜です。
「早く終わらないかな♪」
「今年もコロッケあるかな?」
「2人は去年も参加してるんですか?」
「「はい!」」
渡辺君は今年で3年目1年の秋からで、廣瀬君は今年で2年目去年の春からのバイト。廣瀬君はバイトに入って3日目で花見参加をしている、最初は緊張してたが同じく初参加の渡辺君がいたのでそれなりに楽しんでいた。
「「美味しかった」」
商店街主催の花見なので、それぞれ料理や果物や刺身を持ち寄っての参加になる。売り物によって単価が違うので予算は5千円以下と決まっている、なので店により個数が決まっていて争奪戦になる物もあるが、初参加・子供優先という暗黙のルールも存在する。うちは勿論珈琲を提供していますよ。
岩倉さんと春陽は初参加になるので優先権がある。
2人共料理の多さにビックリするだろうなぁ。くくく。
今日は花見の為、商店街全体が18時閉店となる。
花見は19時開幕。
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