捨てられた僕を飼うけだものは

おさかな

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エピローグ

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 目が覚めると、もうすっかりお昼の時間だった。
 あんなにもどろどろにされた身体もベッドも綺麗になっていて、清潔な部屋からは性のかおりはまったくしなくなっていた。

「目が覚めたかい。おはよう、ひより」
「……ぁかつき、さま」

 半分寝ぼけたままのひよりはそれでも返事をしようとすると、うまく声が出なかった。

「おはようございます」
「ああ、ひどい声だ。無理に話さなくてもいい。ほら、これを飲みなさい」
「……ぁ……」

 アカツキはひよりの声を聞いて仕事机から立ち上がり、水を差し出してくれた。ひよりはありがとうございます、とお礼を言おうとしたが、掠れて言葉にはならなかった。

「お礼もいらない。私がそうしてしまったのだから」
「…………」

 こくこくと水を飲む間、アカツキにそう言われる。ひよりはそんなアカツキを見つめながら、この獣は僕を物扱いすると言いつつ僕を心配したり世話したり、やりすぎたことは反省したり、なんやかんやと事が終われば優しく接してくれるのだなと思っていた。

「もしかして、僕を綺麗にしてくれたのもアカツキ様ですか?」
「ああ、そうだよ。その間にベッドメイクしてくれたのはクロムだけれど」
「そうだったのですね。ありがとうございます。クロムさんにもお礼を……」

 そう言いかけて、何と言うのだろうと考えて恥ずかしくなった。僕らが潮吹きや精液や汗や何かしらで汚したものを綺麗に片付けてくれてありがとうとはさすがに言えない。
 しかし、今度不自然ではないタイミングでいつもお世話になってますとは言って頭を下げておこうとは思うひよりだった。

「立てるなら昼食にしよう。それとも、部屋に運んでもらおうか」
「いいえ、立って歩けます」
「そうか、それでは行こう」

 ベッド家から降りるのにさえ、アカツキは手を引いて優しくエスコートしてくれる。少しふらつく身体を支えてくれるその大きな手にきゅんとした。

 優しいこの手が、その気になればいつでもこの身体を組み敷いて何の抵抗もできないままに犯してイキ狂わせてくることを、ひよりは知っている。

 こんなにも穏やかな真昼の光の中でそんなことを考えて、ひよりは微笑みを返しながら、お腹の奥を熱くさせているのだった……♡
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