9 / 11
8
しおりを挟む
気分はすぐれないものの、まずは、とっかかりを探す必要がある。
記事には、メモ書きや、矢印などがランダムに書かれているように見えた。
目の前にある、大きな電車の事故の記事には『虻』と書かれたメモが貼られており文字に大きなバツがついている。
読んでみるが、もちろん事故の原因は虻ではなかった。
「富澤さんは、僕の事を僕よりも理解していたんですね」
そこから伸びる矢印をたどっていくが、行き着く先は都市伝説のような内容だ。
磁気の狂った森、異世界に続く扉、ゴシップ記事の切り抜きが沢山貼られている。
なんだこれは?
「理解はしてねぇよ。ただ、この1週間くらい不眠症でよぅ。早く終わらせたいんだよ」
次に目に止まったメモには乱雑に『ヘブライ民族=人類』と書かれているが、隣のメモには、数字の羅列。
こんな話と今の俺がどう結びつくというのだ。
唇を噛むと、富澤が笑った。
「その癖、富士八とおんなじだ。噛む場所まで一緒だから、驚いたよ」
ヒントは少ない。富士八はファラオと一緒だったと言っていたのなら、ファラオの記事がメモがあるはずだ。
次の記事は大地震、貼られたメモには『血』と、大きなバツが書かれている。
順々に見ていくが、ファラオなんて言葉は出てこない。
「世界中の大事件の記事だろう?俺には分からんが、ヤツには意味があるようだった」
「どんな意味か聞かなかったんですか」
矢印の先の記事は、神秘の泉の記事に数字が書かれていた。
「聞いても、さっぱり分かんね」
確かに富澤の言う通り、世界中の記事のようだし、時期も時系列もまちまちだ。
記事のいくつかには小さなメモが貼られており、どれにも赤いペンでバツがつけられている。
メモには事件と関連性のありそうな『疫病』という走り書きから、どう関連しているのか分からない『蛙』など様々だ。
それらが複雑に矢印で結ばれているが、その矢印にも、マルやバツが書かれている。
「富士八が死んでから、九重も同じように唇を噛んでいたよ。ちょうど、お前が立ってるところでな」
九重も、この部屋に連れて来たのか。
だったらーー
俺は振り返って富澤に聞いた。
「九重さんは、この部屋の何処に注目しましたか?」
「ああ?確か・・・その辺だ」
富澤が指をさしたのは、ベッドの脇の小さなメモだった。
「・・・これ?」
「それだったと思うぞ」
ひとつだけ、赤ペンでバツが書かれていないメモが残っている。
【災い9】
殴り書きのように書かれたそれには、記事が付いていなかった。
「スマホを借りてもいいですか?」
富澤からスマホを借りると、俺はすぐさま検索をした。
記事には、メモ書きや、矢印などがランダムに書かれているように見えた。
目の前にある、大きな電車の事故の記事には『虻』と書かれたメモが貼られており文字に大きなバツがついている。
読んでみるが、もちろん事故の原因は虻ではなかった。
「富澤さんは、僕の事を僕よりも理解していたんですね」
そこから伸びる矢印をたどっていくが、行き着く先は都市伝説のような内容だ。
磁気の狂った森、異世界に続く扉、ゴシップ記事の切り抜きが沢山貼られている。
なんだこれは?
「理解はしてねぇよ。ただ、この1週間くらい不眠症でよぅ。早く終わらせたいんだよ」
次に目に止まったメモには乱雑に『ヘブライ民族=人類』と書かれているが、隣のメモには、数字の羅列。
こんな話と今の俺がどう結びつくというのだ。
唇を噛むと、富澤が笑った。
「その癖、富士八とおんなじだ。噛む場所まで一緒だから、驚いたよ」
ヒントは少ない。富士八はファラオと一緒だったと言っていたのなら、ファラオの記事がメモがあるはずだ。
次の記事は大地震、貼られたメモには『血』と、大きなバツが書かれている。
順々に見ていくが、ファラオなんて言葉は出てこない。
「世界中の大事件の記事だろう?俺には分からんが、ヤツには意味があるようだった」
「どんな意味か聞かなかったんですか」
矢印の先の記事は、神秘の泉の記事に数字が書かれていた。
「聞いても、さっぱり分かんね」
確かに富澤の言う通り、世界中の記事のようだし、時期も時系列もまちまちだ。
記事のいくつかには小さなメモが貼られており、どれにも赤いペンでバツがつけられている。
メモには事件と関連性のありそうな『疫病』という走り書きから、どう関連しているのか分からない『蛙』など様々だ。
それらが複雑に矢印で結ばれているが、その矢印にも、マルやバツが書かれている。
「富士八が死んでから、九重も同じように唇を噛んでいたよ。ちょうど、お前が立ってるところでな」
九重も、この部屋に連れて来たのか。
だったらーー
俺は振り返って富澤に聞いた。
「九重さんは、この部屋の何処に注目しましたか?」
「ああ?確か・・・その辺だ」
富澤が指をさしたのは、ベッドの脇の小さなメモだった。
「・・・これ?」
「それだったと思うぞ」
ひとつだけ、赤ペンでバツが書かれていないメモが残っている。
【災い9】
殴り書きのように書かれたそれには、記事が付いていなかった。
「スマホを借りてもいいですか?」
富澤からスマホを借りると、俺はすぐさま検索をした。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
壊れていく音を聞きながら
夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。
妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪
何気ない日常のひと幕が、
思いもよらない“ひび”を生んでいく。
母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。
誰も気づきがないまま、
家族のかたちが静かに崩れていく――。
壊れていく音を聞きながら、
それでも誰かを思うことはできるのか。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
愛想を尽かした女と尽かされた男
火野村志紀
恋愛
※全16話となります。
「そうですか。今まであなたに尽くしていた私は側妃扱いで、急に湧いて出てきた彼女が正妃だと? どうぞ、お好きになさって。その代わり私も好きにしますので」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる