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I'll make love to you
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しおりを挟むそうそう、忘れてた。我が家の大事件。
会社で会議してたら。
珍しく、みのりさんから電話。
みのりさんから電話とか、メールですらもあんまりしてこないのに。
なんかあったかと思って中座して急いで会議室出たら。
『たあっ、たっ、たっ、たったったたたた』
いたずら電話かと思った。
でも、番号はみのりさんだし。
「みのりさん?なにごっこしたいのかわかんないけど、ごっこ遊びは帰ってからね?俺会議中だし」
みのりさん、たまに変な遊びするからな。
みいくん相手に、王様とその家来と、俺は王様の馬とかな。王様はみいくんだけど。
『違う!たっ、たたっ!たけるっ!!』
ん?なんだ?まさか!?
「なにかあったの!?誘拐でもされたの!?」
やっぱSPつけとけば良かった!!くそっ!!
「どこにいるの!?大丈夫なのっ!?」
俺の大事なみのりさんになにかしやがったら殴り殺してやるっ!
『いや、家にいるけど』
「へ?」
いつも通りの、みのりさんののんびりした声。
『あ、やっぱ家帰って来てからで良いや』
「なにそれ?なにがあったの?」
『いんや、帰って来てからのお楽しみい。じゃね』
て、なんなんだ?
電話切れて、その後メールでなんなのか聞いてみたけど、帰ってからね、って返ってくるだけで。
なんだ?みのりさんの声は普通だったけど、最初あんなに慌ててたよな。
慌てといてやっぱ良い、って。なに?え?まさか、二人目とか!?
いや、それは無いな。今のとこ、みのりさんの生理日は狂い無し。
じゃあ、なんだ?まさか!?みのりさんが桂木となんかあった!?
ねえし。アイツ、ニューヨークだし。
みのりさんが変なこと言うから、仕事が手につかねえ。
会社終わって、急いで家に帰ったら。
「おかえりい」
リビングで向かい合って座りながら遊んでる、みのりさんとみいくん。
普段と変わりない光景。
みいくんは、少し前にたっちが出来る様になった。
掴まり立ちでテーブルの縁掴んで、伝い歩きしてると思ったら。
突然だった。気がついたらテーブルから手離して、まさに、仁王立ちしてた。
産まれた時に比べたら倍くらいの大きさになって、それが自分の足で、一人で立てる様になって。
俺はあんなに小さかったみいくんが、自分の力で誰の手も借りないでたっち出来た事に感動して、ちょっと泣いた。
ちょっと他の子よりも遅いのかも、と思って心配してた分、余計に感動した。
「ねえ、なにがあったの、みのりさん?」
みのりさんの隣に座って、みいくんを抱っこした。
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