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そのじゅうよん
そのじゅうよん-6
しおりを挟むその後も。
いざ尊が!て時にみいくんが大泣き。わ、わざととしか思えん。
さすがのえろ大魔王も諦めて寝たか、と思ったら。
「みのりさん、声出したらみいくん起きちゃうから出さないでね」
明け方近く、まだ雀も寝てるだろう時刻に襲われるワタクシ。
「んっ…」
「ダメだってば…声我慢して…」
唇塞がれつつ。えろ大魔王の趣味であるドSっぷりは微塵も無い静かなえっちでした。
みいくんの様子観察したところ。
尊が大人しく寝てる日は夜泣きしない。
コトに及ぼうとする日はタイミング良く夜泣き。
そして尊は自分の趣味をまっとう出来ない事に多少は不満があるらしく。
「みのりさんの恥ずかしがる顔とか声とか可愛いのに」
ぶつぶつ言うがそこはみいくんのため。静寂を護りつつコトを致しております。
この機会に、変態は捨ててしまえ。
「さあ、みいくーん。今日はこれ着ようねえ」
自分の着替えしながらあたしの着替え用意してみいくんの着替えする尊。
「ぶふうー」
お付きの者に着替えさせてる王様さながらに態度がデカいみいくん。
今日はパステルイエローのお洋服。
もうだいぶ顔がはっきりしてきて、誰が見ても尊の子ってわかるくらいになってきた。
「あ!今笑ったよ、みのりさん!」
あの時見たニヤリではなく、ほんのちょっと笑う様になった。
「ほらほら、こっち向いてえ」
鈴の音がするおもちゃ振ると眼で追いかける。
成長ってすごいな。
ところで今日はお客様の日。
リビングで尊と二人みいくんとじゃれてたら来ましたよ、二人揃って。
お久しぶりの恋人達。
「このたびはおめでとうございます!」
相変わらず律儀に尊に挨拶する龍二くん。お祝いもらったのにまたもらった。縦社会は大変やな。
「きゃあ!可愛いっ!みのりさん、凄いですね、こんな可愛い赤ちゃん産めるなんて!」
みいくん見てはしゃぐ莉緒ちゃん。莉緒ちゃん、顔は単に遺伝子の問題です。
「ほーら、みいくん。パパの後輩の龍二おじちゃんだよお」
尊がみいくん抱っこして龍二くんに見せる。
「パパ…尊さんが…て、言うか俺がおじさん…て」
色々ショックそうな龍二くん。
「ばあか、俺が親父になるんだからみいくんから見たらお前なんかおっさんだよ」
「は…はは…」
おっさんはかわいそうやろ。
「龍二、お前抱っこしてみる?」
高校の先輩の上にホストの先輩と父親の先輩、三重の先輩風吹かしとる。
こわごわ受け取る龍二くん。が、しかし。
「ほんげっ」
やっぱ男だと泣く。
「あっ、あたしが抱っこして良いですか?」
龍二くんからみいくん受け取る莉緒ちゃん。ぴたりと泣き止む。
しかも笑っとるし。
むむむ?こらっ、なにしとる!そこの新生児!
未婚のお嬢さんの胸にかぶりつこうとするんじゃないっ!!手で揉むなあっ!
前々から思ってたが。莉緒ちゃんと言う未知の存在に対してその行為。
確信した。尊そっくりに成長が予想されるわが子、満は。
絶対、女好きだ。
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