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そのじゅう
そのじゅう-3
しおりを挟む「この度はおめでとうございます」
「ありがとうございます」
もうちょっとにっこりするとかさ。
無いのかね。相変わらずトーン低いな。
これが明日嫁迎える人だとはとても思えん。
「ご主人はどちらに?」
「あ、すぐ近くの喫茶店にいますよ」
ついてくるて煩かったけど、仕事の打ち合わせに同席てワケにもいかんので。
しぶしぶサ店でコーヒー飲んでおります。
「あ、ところで松本さん。奥さんどんな方なんですか。いや、もう浮いた噂も聞かないなあと思ってたのに」
「明日紹介させて頂きます」
はあ、そうですか。確かに。
その通りでごさいますね。
普通はもっと幸せオーラ出すとかさ。
無いのかね、この人は。
どんな恋愛だったのか参考までに聞きたいな。
なんつってもな。
「松本さん。奥さんどこで知り合ったんですか?今後のネタに…いや、参考に」
「天海先生は恋愛物は苦手でしょう。それに、僕の話はネタにはなりませんよ」
むう。ガードが固いな。
是非とも聞きたかったのにな。
晴れやかに入場して来る松本氏の隣には。
なんとも可愛らしいお嬢さん。
「みのりさんには及ばないけどね」
変な対抗心持つ尊。
天使の様に可愛らしいお嬢さんは高校卒業したばっか。
松本氏、結婚しなかったら逮捕だな。
「どこで見つけたんやろ、あんな若い娘さん」
「ああ、遠藤先生のお嬢さんだよ。子供の頃から松本氏知ってるんだよ」
「ああ、そうな…って、各務先生っ!?」
いつの間にやら隣の席の人物が変わっとる。
「久しぶりー」
にこやかに笑う青年は実は年下やけど。
十代で文壇デビューした人気作家。
「天海サンの隣座りたかったから席代わってもらっちゃったあ」
「はは…そうですか」
見かけはかっこよくて女性タレントとよく噂なってるけど。
「ね、天海サン?」
「な、なんですか」
実は。
「妊娠中って、やっぱ騎乗位?あ、でも奥まで挿れたら子宮口当たるよね。じゃあ正常位?」
かなりの変態であらせられる。
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