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そのじゅう
そのじゅう-4
しおりを挟む例えて言うなれば。
尊は表向きはまあまあ、ノーマル。
「妊娠中に子宮口突いちゃうのはマズいだろうと思うんだけどさあ、後ろからは当たっちゃうよね?あ、後ろって言えばさ。馬の種付けってさ」
各務先生は表向きも変態。
逃げも隠れもしない正々堂々とした変態。
先ほどからワタクシの耳元で◯◯◯がどうとか◯◯はなんだとか。
とても人様に聞かせられん言葉を囁いていらっしゃる。
「俺達の時、みのりさん妊娠してたからなあ。赤ちゃん産まれたらもっかい結婚式してもいいかなあ…」
花婿花嫁眺める尊。
「ね、感度とか違う?妊娠してると良くなる?」
耳元で囁く各務先生。
こっそりした変態と堂々とした変態に挟まれるあたし。
「はは…ちょっと失礼」
「みのりさん、どこ行くの?」
「お手洗い」
お色直しの隙にトイレ。
「げっ!」
出たらそこには各務先生。
「げっ!てなによ。俺もトイレだったの。天海サンお願いあるんだけど」
「は?」
「出産の時取材させてよ。生命が誕生する瞬間とかさあ、凄いインスピレーション感じそう」
無理に決まっとるやろがあっ。
「やっぱダメか。ところでさ、天海サン、膣って狭い方?普段挿れるモノ、キツいとか感じる?」
「は…はは」
各務先生は好奇心が人より旺盛なんだ。きっとそうなんだ。
早くこの場から立ち去ろう。
スタスタ。
「天海サンってばあ」
「はっははは…」
スタスタタっ、て小走りなったらつまづいた。
「みのりさんっ」
タイミング良くあたし抱き止める尊。
「もう!遅いからどうしたのかと思ったら。危ないでしょっ」
「あ、ダンナさん?」
各務先生見て尊の顔が険しくなる。
「そ、そうです。尊、こちら各務先生」
「どうも…」
「よろしくう」
おお。変態同士の視線がぶつかる。先に動いたのは各務先生。
いきなり。
「うーん、これで膨張率考えるとお」
尊の股間に手。
「天海サン、サイズ的にはちょうど良い感じ?」
「…てっ」
あ、ヤバいっ!尊がグー持ち上げる。
「なにしやがんだっ!てめえっ!」
「尊っ、やめっ」
「あれ?もしかして怒ってる?」
胸ぐら掴む尊。掴まれる各務先生。尊の腕ぶら下がるあたし。
「人の結婚式で何をなさってるんですか、あなた方は」
お色直し終えたお二人が現れ。
各務先生は元のお席に強制連行され。
「なにあの変態っ」
尊は自らを棚に上げてぶつぶつ。
お式は滞り無く終わった。
一回ホテル戻って着替えて。
「みのりさん俺の事愛してる?」
眼うるうるさせて。幸せオーラに当てられたな。
ま、松本氏終始いつもの顔やったけど。
「もう尊っ、出掛けるよっ」
「ん…ちょっとだけ」
「やん…」
なんだかんだ。なにしとんじゃっ。
出掛ける用意してロビー降りたら。
「遅かったね。セックスしてたあ?」
なぜにおられるのだ。
かがみーっ!?先生。
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