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そのじゅうよん
そのじゅうよん-4
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鐘が鳴る。
ホテルに併設されたチャペル。
晴れて良かったな。
しかし。寒い。
なにも冬場に結婚式せんでもよかろうに。
「冬場は式場が安い」
と、恭平が言ったそうだ。
ヤツらしいな。
涼香と恭平は本日。
めでたく華燭の典を迎える。
親友二人がこうなった事はあたしにとっても。
この上なく嬉しい。
ウェディングドレス着た涼香は綺麗だ。
スタイルいいからマーメイドのドレス似合ってる。
涼香の誕生日。
「ほれ」
と恭平が投げて寄越したのは、立て爪のエンゲージリングだったそうだ。
「まあ、俺らもいいトシやし。お前も観念しろ」
変なプロポーズだな。
それでも。涼香は泣けたらしい。
誕生日プレゼントは別に買わせた。
涼香らしい。
「とうとう嫁にいくのかあ」
控え室でちょっと話した。
「まあね」
エグゼクティブは諦めたか。
「てか、みのり。あんたはどうなんよ」
「うっ」
「桂木、どうなってんのよ」
こないだ週刊誌に写真撮られた。
今度はあたしの素性もばっちし出た。
良いお友達です。
冬馬くんもあたしも。
それで通した。
松本氏は苦い顔で。
「まあ、しょうがないですね」
と言った。
「実際、どうなんよ?」
どうなんやろ。
冬馬くんから好きと言われたわけではないし。
友達以上。
ではあるかも知れんけど。
「ん、まあ今んとこ友達だよ」
もし、冬馬くんに言われたら。
あたしは。
右手のリングに応える。
の、かな。
「みのり。まだ忘れてないん?」
涼香が言った。
「なにを?」
あたしが言ったら、まあいいか、と涼香が言った。
教会の前に人だかり。
みなさん、ブーケトスをお待ちの様で。
案外みんな真剣にブーケ狙ってんだよな。
幸せそうな二人。
後ろ向いて投げたブーケは大きく弧を描いて。
あたしの手の中に。
落ちた。
ホテルに併設されたチャペル。
晴れて良かったな。
しかし。寒い。
なにも冬場に結婚式せんでもよかろうに。
「冬場は式場が安い」
と、恭平が言ったそうだ。
ヤツらしいな。
涼香と恭平は本日。
めでたく華燭の典を迎える。
親友二人がこうなった事はあたしにとっても。
この上なく嬉しい。
ウェディングドレス着た涼香は綺麗だ。
スタイルいいからマーメイドのドレス似合ってる。
涼香の誕生日。
「ほれ」
と恭平が投げて寄越したのは、立て爪のエンゲージリングだったそうだ。
「まあ、俺らもいいトシやし。お前も観念しろ」
変なプロポーズだな。
それでも。涼香は泣けたらしい。
誕生日プレゼントは別に買わせた。
涼香らしい。
「とうとう嫁にいくのかあ」
控え室でちょっと話した。
「まあね」
エグゼクティブは諦めたか。
「てか、みのり。あんたはどうなんよ」
「うっ」
「桂木、どうなってんのよ」
こないだ週刊誌に写真撮られた。
今度はあたしの素性もばっちし出た。
良いお友達です。
冬馬くんもあたしも。
それで通した。
松本氏は苦い顔で。
「まあ、しょうがないですね」
と言った。
「実際、どうなんよ?」
どうなんやろ。
冬馬くんから好きと言われたわけではないし。
友達以上。
ではあるかも知れんけど。
「ん、まあ今んとこ友達だよ」
もし、冬馬くんに言われたら。
あたしは。
右手のリングに応える。
の、かな。
「みのり。まだ忘れてないん?」
涼香が言った。
「なにを?」
あたしが言ったら、まあいいか、と涼香が言った。
教会の前に人だかり。
みなさん、ブーケトスをお待ちの様で。
案外みんな真剣にブーケ狙ってんだよな。
幸せそうな二人。
後ろ向いて投げたブーケは大きく弧を描いて。
あたしの手の中に。
落ちた。
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