7 / 160
そのに
そのに
しおりを挟む
とゆうワケで。
ただいまホテルにいます。
部屋にはどーーん、とでかいベッド。
入る時。
「みのりさんと俺のハジメテだから」
尊は空いてる中で一番良い部屋を選びました。
…………。
ちょ、なんでえ!?なんでこんなトコ来てんの、あたし!?
部屋に入り、呆けたように立ち尽くすあたし。
「みのりさん」
尊がお風呂から出てきた。
「風呂、お湯溜めてるから」
あたしの手を取って、自分の唇に持っていってキス。
「後で一緒に入ろうね」
優しく微笑んだ。
昨日会ったばかりの男と。
いきなりホテルなんて。
あたし、マジ、ビッチやん!?
いや、そもそも涼香のビッチ発言のせいやけど。
「緊張してるの?」
尊が心配そうな顔をして、あたしの髪を撫でる。
「俺、マジだから…」
両手で、あたしの頬を包む。
「いきなりでびっくりさせちゃったと思うけど…。でも、俺、マジでみのりさんが好きなんだよ」
はは、は。これは覚悟決めるしか。
あたしの頬っぺた、尊が両手でそっと包む。
尊の顔が、ゆっくり近付いて。
「あの、さ」
その先を遮る様に口を開いた。
どうしたの?
尊が瞳で聞いてくる。
「身体のどうこうとか、別に気にしなくていいから」
「…でも大事な事だよ?」
「いや、その」
「俺とするの、嫌?」
尊がまた哀しい瞳をする。
「そうじゃなくて…その」
「何か不安があるなら言ってみて?」
うう。不安なら今この状況が不安だ。
でもこの際、はっきり言ってしまおう。
「あの」
「うん?」
「あたし…」
あたし、実はね。
「あんまり、イッたりとかしないから」
「……」
「そこら辺は気にしないで、自分のペースで…ど、どうぞ」
あたしは正直、感度が良くないと思う。
稀にイケる事もあるけど、そういうので逆にしつこくされるのも嫌い。
「今までイッた事無いの?」
「いや、全く無いワケでは…」
「セックスして気持ち良いと思った事無いの?」
「そんな事は無いけど」
「あんまり感じない?」
「多分…」
「自分でしたらどう?イケる?」
「は?」
自分で、て。
そ、そんな事言えるワケないやろっ!
「答えて?大事な事だよ?」
尊は凄く真剣な顔であたしを見つめる。
「う。それは、イケる」
なんちゅうこと言ってんだ!!てか言わせてんだ!!
「じゃあ不感症ってワケじゃないんだ。みのりさんの男運が悪かったんだね」
「や、男運は悪く無いけど」
尊はあたしの頬っぺた包んでる手で、そっとあたしの顔を上に向かせる。
尊の顔がゆっくり下りてきて、唇を重ねる。
触れるだけの、軽いキス。
「俺と一緒に気持ち良くなろ?」
唇を離して微笑んだ。
ふわり、と宙に浮く身体。
「うひゃあっ?」
尊に抱き上げられて、思わず変な声出すあたし。
「ベッド行こ」
「わあ!待って、尊くんっ」
「尊って呼んで。ふふ。軽いね、みのりさん」
ベッドまではたったの数歩。
あっという間に、ベッドに下ろされた。
「うわ、ちょっと待って!シャワー先に…」
「そんなの、いいから」
尊があたしの上に覆い被さる。
唇が触れる。
尊の舌が、あたしの唇の隙間から入ってくる。
あたしの舌に絡みついてくる。
絡みついては吸われ、また絡みつく。
こんな風にされたのは、初めてで、なんだか凄く気持ち良くなって。
頭の中がトロンとしてきて。
大分時間が経ってから、尊はあたしの唇を吸い上げる様にちゅっと、音を立てて離れた。
あたしの瞳はもう潤んでいて、尊の綺麗な顔がぼやけてる。
「は…すっげぇ、可愛いよ。みのりさん、エロい顔も可愛い」
あたし、そんなエロい顔してるんかな。
尊は、首筋にキスしながらあたしのワンピースを脱がせていく。
「みのりさん、お願い」
「ふ…へ?」
「ホントに感じるまで声出さないで。演技はしないでいいから」
「う…ん」
でも、キスが気持ち良くてぼんやりする。
いつの間にか下着も全部あたしの体から無くなる。
尊はそんなあたしを、黙って見下ろしてる。
「で、電気消して」
急に恥ずかしくなってきて、手で胸を隠そうと慌てたら。
両手を掴まれてベッドに押し付けられた。
なんだか、さっきまでと目の色違う。
優しかった瞳が、ギラギラ輝いてる。
「ダメ。みのりさんの全部見るの」
その言葉に羞恥が心の中から一気に沸き上がった。
ただいまホテルにいます。
部屋にはどーーん、とでかいベッド。
入る時。
「みのりさんと俺のハジメテだから」
尊は空いてる中で一番良い部屋を選びました。
…………。
ちょ、なんでえ!?なんでこんなトコ来てんの、あたし!?
部屋に入り、呆けたように立ち尽くすあたし。
「みのりさん」
尊がお風呂から出てきた。
「風呂、お湯溜めてるから」
あたしの手を取って、自分の唇に持っていってキス。
「後で一緒に入ろうね」
優しく微笑んだ。
昨日会ったばかりの男と。
いきなりホテルなんて。
あたし、マジ、ビッチやん!?
いや、そもそも涼香のビッチ発言のせいやけど。
「緊張してるの?」
尊が心配そうな顔をして、あたしの髪を撫でる。
「俺、マジだから…」
両手で、あたしの頬を包む。
「いきなりでびっくりさせちゃったと思うけど…。でも、俺、マジでみのりさんが好きなんだよ」
はは、は。これは覚悟決めるしか。
あたしの頬っぺた、尊が両手でそっと包む。
尊の顔が、ゆっくり近付いて。
「あの、さ」
その先を遮る様に口を開いた。
どうしたの?
尊が瞳で聞いてくる。
「身体のどうこうとか、別に気にしなくていいから」
「…でも大事な事だよ?」
「いや、その」
「俺とするの、嫌?」
尊がまた哀しい瞳をする。
「そうじゃなくて…その」
「何か不安があるなら言ってみて?」
うう。不安なら今この状況が不安だ。
でもこの際、はっきり言ってしまおう。
「あの」
「うん?」
「あたし…」
あたし、実はね。
「あんまり、イッたりとかしないから」
「……」
「そこら辺は気にしないで、自分のペースで…ど、どうぞ」
あたしは正直、感度が良くないと思う。
稀にイケる事もあるけど、そういうので逆にしつこくされるのも嫌い。
「今までイッた事無いの?」
「いや、全く無いワケでは…」
「セックスして気持ち良いと思った事無いの?」
「そんな事は無いけど」
「あんまり感じない?」
「多分…」
「自分でしたらどう?イケる?」
「は?」
自分で、て。
そ、そんな事言えるワケないやろっ!
「答えて?大事な事だよ?」
尊は凄く真剣な顔であたしを見つめる。
「う。それは、イケる」
なんちゅうこと言ってんだ!!てか言わせてんだ!!
「じゃあ不感症ってワケじゃないんだ。みのりさんの男運が悪かったんだね」
「や、男運は悪く無いけど」
尊はあたしの頬っぺた包んでる手で、そっとあたしの顔を上に向かせる。
尊の顔がゆっくり下りてきて、唇を重ねる。
触れるだけの、軽いキス。
「俺と一緒に気持ち良くなろ?」
唇を離して微笑んだ。
ふわり、と宙に浮く身体。
「うひゃあっ?」
尊に抱き上げられて、思わず変な声出すあたし。
「ベッド行こ」
「わあ!待って、尊くんっ」
「尊って呼んで。ふふ。軽いね、みのりさん」
ベッドまではたったの数歩。
あっという間に、ベッドに下ろされた。
「うわ、ちょっと待って!シャワー先に…」
「そんなの、いいから」
尊があたしの上に覆い被さる。
唇が触れる。
尊の舌が、あたしの唇の隙間から入ってくる。
あたしの舌に絡みついてくる。
絡みついては吸われ、また絡みつく。
こんな風にされたのは、初めてで、なんだか凄く気持ち良くなって。
頭の中がトロンとしてきて。
大分時間が経ってから、尊はあたしの唇を吸い上げる様にちゅっと、音を立てて離れた。
あたしの瞳はもう潤んでいて、尊の綺麗な顔がぼやけてる。
「は…すっげぇ、可愛いよ。みのりさん、エロい顔も可愛い」
あたし、そんなエロい顔してるんかな。
尊は、首筋にキスしながらあたしのワンピースを脱がせていく。
「みのりさん、お願い」
「ふ…へ?」
「ホントに感じるまで声出さないで。演技はしないでいいから」
「う…ん」
でも、キスが気持ち良くてぼんやりする。
いつの間にか下着も全部あたしの体から無くなる。
尊はそんなあたしを、黙って見下ろしてる。
「で、電気消して」
急に恥ずかしくなってきて、手で胸を隠そうと慌てたら。
両手を掴まれてベッドに押し付けられた。
なんだか、さっきまでと目の色違う。
優しかった瞳が、ギラギラ輝いてる。
「ダメ。みのりさんの全部見るの」
その言葉に羞恥が心の中から一気に沸き上がった。
1
あなたにおすすめの小説
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
冷たい外科医の心を溶かしたのは
みずほ
恋愛
冷たい外科医と天然万年脳内お花畑ちゃんの、年齢差ラブコメです。
《あらすじ》
都心の二次救急病院で外科医師として働く永崎彰人。夜間当直中、急アルとして診た患者が突然自分の妹だと名乗り、まさかの波乱しかない同居生活がスタート。悠々自適な30代独身ライフに割り込んできた、自称妹に振り回される日々。
アホ女相手に恋愛なんて絶対したくない冷たい外科医vsネジが2、3本吹っ飛んだ自己肯定感の塊、タフなポジティブガール。
ラブよりもコメディ寄りかもしれません。ずっとドタバタしてます。
元々ベリカに掲載していました。
昔書いた作品でツッコミどころ満載のお話ですが、サクッと読めるので何かの片手間にお読み頂ければ幸いです。
甘い束縛
はるきりょう
恋愛
今日こそは言う。そう心に決め、伊達優菜は拳を握りしめた。私には時間がないのだと。もう、気づけば、歳は27を数えるほどになっていた。人並みに結婚し、子どもを産みたい。それを思えば、「若い」なんて言葉はもうすぐ使えなくなる。このあたりが潮時だった。
※小説家なろうサイト様にも載せています。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる