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竜人嫌いの魔族、竜人の子供を拾う。
4.発散*
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レニーの病院から少し離れた場所に歓楽街がある。
ルーフは後腐れのない誰かを探してバーへ入った。
「いらっしゃい。」
バーの店長は人間の男性。顔馴染みではあるが名前は知らない。ルーフは軽く手を挙げ挨拶してから周りを見渡す。
カウンターの奥にルーフを誘うように見つめる男がいた。
こいつでいいかー…。
ルーフはバーテンダーから酒を受け取り、男の隣の席に座った。
「今からどう?」
ルーフが尋ねると、男は「いいよ。」と即答した。
その男は、貼り付けたような笑みを浮かべている。
「俺は後腐れのない付き合い方をしてる。わざわざ俺に作り笑いなんてしなくていい。」
「ふふ、そういう考え方だと助かるよ。」
男は少し笑ったが、そのあとは無表情になった。
「くっ…っ、んっ…っ、ぁっ、んぁっ…」
ベッドに入るまで無表情だった男は、今はルーフの下で気持ち良さそうな表情を浮かべ喘いでいる。しかしなぜか声を我慢している。
「声、我慢しなくていい。この部屋の壁は防音だ。」
ルーフは優しく囁き、男の太ももを押さえ激しく腰を動かした。
「ああっ!…いいっ!あっ!」
男はタガが外れたようによがりだす。
「ふっ、いいじゃん。その方が少しは魅力的に見えるぞ。」
名前も知らない男に、恋人にするような濃厚なキスをして、片方の手で胸の先を指で摘んだり潰したりして弄ぶ。
「あっ!…んんっ…はぁっ」
男は仰け反って快楽に溺れだす。
男の昂りを強めに握り上下に扱きながら、さらに腰を振るスピードを上げる。
「ああ!いいっ!…だめだっ!もうっ、イく…!」
男は絶頂を迎え体を痙攣させた。ルーフもそのすぐ後に男の中へ欲望を吐き出した。
「もう行くのか?」
シャワーを浴び終わったルーフが服を着ていると、男は枯れた声で気怠そうに聞いてきた。まだ起き上がる気力が出ないらしい。
「まあな。次の約束があるんだ。」
「そうか。…今日はありがとう。思いっきり抱かれたい気分だったんだ。」
男は仰向けのまま天井を見ながら言った。きっと何か嫌な事でもあって、ルーフの誘いに乗ったのかもしれない。
しかし男の事情なんて興味がないし、話を聞いてやるつもりもない。
「そりゃ良かった。」
適当な相槌を打って身支度を整える。
そろそろ竜人の子供の点滴が終わる時間だ。迎えに行かないと。
「…あんた子供はいるのか?」
男が急に子供の話をしてきたので、ルーフは一瞬固まった。
「は?…いないけど。」
「だよな。妻子がいりゃこんな事出来ないよな、普通。」
男は語りモードに入ってしまった。
しかし早く帰りたいルーフは「人それぞれだろ。じゃあ俺は行く。」と話を切り捨てた。
「子供なんか作らない方がいい。」
「ああ、そう。」
「子供のために散々尽くして俺の人生を捧げてやったのに、あいつらは自分の事しか考えてない。俺の事なんて働き蟻くらいにしか思ってないのさ。やってられないよ。」
男は手で顔を覆い、深くため息をついた。
「…だったら捨てればいい。お前の人生はお前のものだ。不要なモノはさっさと捨てろ。じゃあな。」
ルーフがドアノブに手を掛けると「そんな簡単に捨てられるわけないだろ。それでも大事な自分の子なんだから。憎いけど愛おしいんだ。まるで呪いだな。」と声が聞こえたが、特に反応せず外へ出た。
ルーフは後腐れのない誰かを探してバーへ入った。
「いらっしゃい。」
バーの店長は人間の男性。顔馴染みではあるが名前は知らない。ルーフは軽く手を挙げ挨拶してから周りを見渡す。
カウンターの奥にルーフを誘うように見つめる男がいた。
こいつでいいかー…。
ルーフはバーテンダーから酒を受け取り、男の隣の席に座った。
「今からどう?」
ルーフが尋ねると、男は「いいよ。」と即答した。
その男は、貼り付けたような笑みを浮かべている。
「俺は後腐れのない付き合い方をしてる。わざわざ俺に作り笑いなんてしなくていい。」
「ふふ、そういう考え方だと助かるよ。」
男は少し笑ったが、そのあとは無表情になった。
「くっ…っ、んっ…っ、ぁっ、んぁっ…」
ベッドに入るまで無表情だった男は、今はルーフの下で気持ち良さそうな表情を浮かべ喘いでいる。しかしなぜか声を我慢している。
「声、我慢しなくていい。この部屋の壁は防音だ。」
ルーフは優しく囁き、男の太ももを押さえ激しく腰を動かした。
「ああっ!…いいっ!あっ!」
男はタガが外れたようによがりだす。
「ふっ、いいじゃん。その方が少しは魅力的に見えるぞ。」
名前も知らない男に、恋人にするような濃厚なキスをして、片方の手で胸の先を指で摘んだり潰したりして弄ぶ。
「あっ!…んんっ…はぁっ」
男は仰け反って快楽に溺れだす。
男の昂りを強めに握り上下に扱きながら、さらに腰を振るスピードを上げる。
「ああ!いいっ!…だめだっ!もうっ、イく…!」
男は絶頂を迎え体を痙攣させた。ルーフもそのすぐ後に男の中へ欲望を吐き出した。
「もう行くのか?」
シャワーを浴び終わったルーフが服を着ていると、男は枯れた声で気怠そうに聞いてきた。まだ起き上がる気力が出ないらしい。
「まあな。次の約束があるんだ。」
「そうか。…今日はありがとう。思いっきり抱かれたい気分だったんだ。」
男は仰向けのまま天井を見ながら言った。きっと何か嫌な事でもあって、ルーフの誘いに乗ったのかもしれない。
しかし男の事情なんて興味がないし、話を聞いてやるつもりもない。
「そりゃ良かった。」
適当な相槌を打って身支度を整える。
そろそろ竜人の子供の点滴が終わる時間だ。迎えに行かないと。
「…あんた子供はいるのか?」
男が急に子供の話をしてきたので、ルーフは一瞬固まった。
「は?…いないけど。」
「だよな。妻子がいりゃこんな事出来ないよな、普通。」
男は語りモードに入ってしまった。
しかし早く帰りたいルーフは「人それぞれだろ。じゃあ俺は行く。」と話を切り捨てた。
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「ああ、そう。」
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ルーフがドアノブに手を掛けると「そんな簡単に捨てられるわけないだろ。それでも大事な自分の子なんだから。憎いけど愛おしいんだ。まるで呪いだな。」と声が聞こえたが、特に反応せず外へ出た。
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