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七章 珍しく昼遊び
156 ショッピングデート
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紳士服売り場でずっとドレスの話をしていたから「何やってんだろ?」と全員が思ったところで、フィリップたちはチップだけ払って撤退。あとは特に見たい物はないのでデパート内を流して歩いていたら、婦人服売り場が目に入った。
「女性用の服はけっこう飾ってあるんだね」
「はい。どうしても女性のほうがファッションに前向きですので、多くのデザインを用意させていただいております」
「前向きではなくて、うるさいの間違いじゃない?」
「間違いではございません。前向きです。前向き過ぎるのです。勘弁してってぐらい」
「うん。お姉さんも苦労してんだね~」
ニュアンスが面白かったのでフィリップがそこを突くと、案内係は物凄く疲れたような顔になったので、貴族のご婦人からよほど無理難題を言われているっぽい。
フィリップ的には愚痴を聞いてみたかったが、こんな多くの目がある場所では口を割らないだろうと思ってボエルに話を振る。
「なんか着てみてくれない?」
「オレが? 勘弁してくれよ」
「えぇ~。メイド服は着てるじゃ~ん」
「アレは仕事着だから仕方なくだ」
「嫌々なんだ……じゃあ、あの服はどう? ズボンだよ??」
「かわいすぎるから、似合わねぇだろ」
「お姉さんの着せ替えお願いしてあげるから、アレだけ着てみて。ね?」
「チッ……一着だけだぞ」
案内係を売ってみたら、ボエルは意外と簡単に籠絡。「女だったの!?」と驚く係の者とボエルが試着室に入って行くと、案内係は「なんで!?」ってフィリップに詰め寄っていたので「この場で土下座しよっか?」と脅していた。
ついでに本当の頼み事。ボエルから預かった財布から金貨を1枚出して案内係に渡したら、スキップで試着室に向かうのであった。
「おお~。いいじゃんいいじゃん。似合ってるよ~」
「そうか~? 派手すぎんだろ」
着替えの終わったボエルが現れると、フィリップはベタ褒め。しかしボエルは、白のブラウスに黄緑の七分パンツの、リゾート地の奥様風は微妙な感じらしい。
「なんかやたらと体も測られたんだけど、こんなモノなのか?」
「さあ? 買うと思ったから念のため測ってたんじゃない??」
「試着だけって言ったのに……絶対に買わないからな?」
ボエルは係の女性に絡みに行ったら、ドレスを着た案内係が戻って来た。
「おお~。見違えたね~。綺麗綺麗。ね?」
「うん……服ひとつでそんなに変わるんだ……」
「お褒めいただき、ありがとうございます。しかし、服が素晴らしいから私なんかでも際だって見えるだけですよ」
「いやいや。いいモノ持ってるよ。次はボエルが選んであげなよ」
「オレが?? わっかんねぇよ」
「彼女に着てもらいたい服を見繕ったらいいだけだよ。ここの服だと社交界目的が多いから、ダンスを一緒に踊る姿を想像してみたら?」
「社交界でダンスね~……」
フィリップがお題を出したら、ボエルは重い腰を上げて服を選びに行った。そうして3着ほど着せ替えしたら、ボエルもお腹いっぱい。
フィリップもやりたいことは終了していたので、別の場所に移動するのであった。
「女の着替えって、長いのなんの」
「そんなこと言って、楽しそうに褒めてたじゃ~ん」
ボエルは愚痴っているように見えて、顔はニコニコ。案内係を着せ替えすることは、彼氏気分になれて楽しかったみたいだ。
そんな話をしていたら、フィリップは気になる物が目に入ったので、タタタッと1人で走って行った。
「おい。勝手にどっか行くな……って、なんてとこに来てんだ!!」
「下着売り場~。ニヒヒ」
そう。フィリップは女性用の下着が目に入ったから、どんな物があるか見に来たのだ。
「あのTバックとかどう? 買ってあげよっか??」
「なんだあのヒモみたいなのは!?」
「彼女が穿いてたらエロくな~い??」
「あ、オレじゃなくて、彼女用? いやいや。あんなの渡したら、絶対引かれるって」
2人で騒いでいると、近くにいる身なりのいい老人と、帽子を深く被った中年女性の客が迷惑そうにフィリップを見た。
「なんでこんなところにガキが……ムグッ!」
「これはこれはフィリップ殿下~! ご機嫌麗しゅうございますぅ~~~!!」
老人が悪口を言いそうだったので、中年女性は慌てて口を塞ぎ、大声で第二皇子と知らせた。老人も顔を青くしているから、九死に一生を得たとか思って感謝してるな。
「あ……」
フィリップは「テンション高いオバサンだな」と思いながら、下から舐めるように見て、上を向いて固まった。
「お、お買い物ですかぁ~?」
「う、うん。そうなの。お姉さんはどんなの穿いてるの? 見せてもらっていい??」
「いいわけないだろ!」
見ず知らずの女性にセクハラ発言するものだから、今度はボエルが焦ってフィリップの首根っこを掴んで引っ張った。
「お、お元気そうで何よりですわぁ。では、あたしたちはこのへんでぇ~」
「ちょっと待って。この人なら僕がデザインした服が似合いそうだから、薦めといてくれない?」
「な、なんのことですかぁ?」
「いいからいいから。気に入ったら買ってね~……って言ったら脅しになるか。見るだけ見て。このお店にはお姉さんのことは絶対に確認しないからね」
「そうですかぁ。では、拝見させていただきますねぇ」
中年女性と老人が頭を下げて去って行くと、ボエルが不思議そうに質問する。
「なんであの人にあんなこと言ったんだ?」
「見たでしょ? めっちゃエロそうな顔してたじゃん??」
「酷いこと言うな! 確かにエロそうだったけど……」
「いや~。貴族街にもあんな女性がいるもんだね~。男と一緒じゃなかったら、土下座してでも頼み込んだのに」
「1人で歩いててもやるなよ!」
こうしてフィリップ好みの女性とは何もなく別れて、ショッピングは終わるのであった。
それから場所を変え、最後の催しはお高いカフェ。フィリップもボエルもアイスティーとケーキを頼んでいた。
「どう? デートは楽しめた??」
「どこがデートだ。でも、参考にはなったな。ありがとう」
ボエルの感想は、ほとんどメモを取った内容。その中で、案内係のお着替えが一番楽しそうだった。
「でも、貴族街のデートはボエルには合わないよね~?」
「だな。お堅いから、エスコートする自信はちょっとないかも……」
「んじゃ、次は平民が楽しむ場所に行ってみよう!」
「いやいやいやいや。殿下をそんな場所に連れて行けないぞ?」
「えぇ~。申請書出せば行けるんでしょ~?」
「それは普通の貴族の場合だ! 第二皇子が行っていい場所じゃないんだ!!」
ボエルだけでなく、周りの護衛も首を横にめっちゃ振っているので、フィリップも諦め……
「お兄様、行ってたよね? これ、どう説明するの??」
「うっ……」
ない。乙女ゲームの知識にあった前例を出して、ボエルたちを黙らせるフィリップであったとさ。
「女性用の服はけっこう飾ってあるんだね」
「はい。どうしても女性のほうがファッションに前向きですので、多くのデザインを用意させていただいております」
「前向きではなくて、うるさいの間違いじゃない?」
「間違いではございません。前向きです。前向き過ぎるのです。勘弁してってぐらい」
「うん。お姉さんも苦労してんだね~」
ニュアンスが面白かったのでフィリップがそこを突くと、案内係は物凄く疲れたような顔になったので、貴族のご婦人からよほど無理難題を言われているっぽい。
フィリップ的には愚痴を聞いてみたかったが、こんな多くの目がある場所では口を割らないだろうと思ってボエルに話を振る。
「なんか着てみてくれない?」
「オレが? 勘弁してくれよ」
「えぇ~。メイド服は着てるじゃ~ん」
「アレは仕事着だから仕方なくだ」
「嫌々なんだ……じゃあ、あの服はどう? ズボンだよ??」
「かわいすぎるから、似合わねぇだろ」
「お姉さんの着せ替えお願いしてあげるから、アレだけ着てみて。ね?」
「チッ……一着だけだぞ」
案内係を売ってみたら、ボエルは意外と簡単に籠絡。「女だったの!?」と驚く係の者とボエルが試着室に入って行くと、案内係は「なんで!?」ってフィリップに詰め寄っていたので「この場で土下座しよっか?」と脅していた。
ついでに本当の頼み事。ボエルから預かった財布から金貨を1枚出して案内係に渡したら、スキップで試着室に向かうのであった。
「おお~。いいじゃんいいじゃん。似合ってるよ~」
「そうか~? 派手すぎんだろ」
着替えの終わったボエルが現れると、フィリップはベタ褒め。しかしボエルは、白のブラウスに黄緑の七分パンツの、リゾート地の奥様風は微妙な感じらしい。
「なんかやたらと体も測られたんだけど、こんなモノなのか?」
「さあ? 買うと思ったから念のため測ってたんじゃない??」
「試着だけって言ったのに……絶対に買わないからな?」
ボエルは係の女性に絡みに行ったら、ドレスを着た案内係が戻って来た。
「おお~。見違えたね~。綺麗綺麗。ね?」
「うん……服ひとつでそんなに変わるんだ……」
「お褒めいただき、ありがとうございます。しかし、服が素晴らしいから私なんかでも際だって見えるだけですよ」
「いやいや。いいモノ持ってるよ。次はボエルが選んであげなよ」
「オレが?? わっかんねぇよ」
「彼女に着てもらいたい服を見繕ったらいいだけだよ。ここの服だと社交界目的が多いから、ダンスを一緒に踊る姿を想像してみたら?」
「社交界でダンスね~……」
フィリップがお題を出したら、ボエルは重い腰を上げて服を選びに行った。そうして3着ほど着せ替えしたら、ボエルもお腹いっぱい。
フィリップもやりたいことは終了していたので、別の場所に移動するのであった。
「女の着替えって、長いのなんの」
「そんなこと言って、楽しそうに褒めてたじゃ~ん」
ボエルは愚痴っているように見えて、顔はニコニコ。案内係を着せ替えすることは、彼氏気分になれて楽しかったみたいだ。
そんな話をしていたら、フィリップは気になる物が目に入ったので、タタタッと1人で走って行った。
「おい。勝手にどっか行くな……って、なんてとこに来てんだ!!」
「下着売り場~。ニヒヒ」
そう。フィリップは女性用の下着が目に入ったから、どんな物があるか見に来たのだ。
「あのTバックとかどう? 買ってあげよっか??」
「なんだあのヒモみたいなのは!?」
「彼女が穿いてたらエロくな~い??」
「あ、オレじゃなくて、彼女用? いやいや。あんなの渡したら、絶対引かれるって」
2人で騒いでいると、近くにいる身なりのいい老人と、帽子を深く被った中年女性の客が迷惑そうにフィリップを見た。
「なんでこんなところにガキが……ムグッ!」
「これはこれはフィリップ殿下~! ご機嫌麗しゅうございますぅ~~~!!」
老人が悪口を言いそうだったので、中年女性は慌てて口を塞ぎ、大声で第二皇子と知らせた。老人も顔を青くしているから、九死に一生を得たとか思って感謝してるな。
「あ……」
フィリップは「テンション高いオバサンだな」と思いながら、下から舐めるように見て、上を向いて固まった。
「お、お買い物ですかぁ~?」
「う、うん。そうなの。お姉さんはどんなの穿いてるの? 見せてもらっていい??」
「いいわけないだろ!」
見ず知らずの女性にセクハラ発言するものだから、今度はボエルが焦ってフィリップの首根っこを掴んで引っ張った。
「お、お元気そうで何よりですわぁ。では、あたしたちはこのへんでぇ~」
「ちょっと待って。この人なら僕がデザインした服が似合いそうだから、薦めといてくれない?」
「な、なんのことですかぁ?」
「いいからいいから。気に入ったら買ってね~……って言ったら脅しになるか。見るだけ見て。このお店にはお姉さんのことは絶対に確認しないからね」
「そうですかぁ。では、拝見させていただきますねぇ」
中年女性と老人が頭を下げて去って行くと、ボエルが不思議そうに質問する。
「なんであの人にあんなこと言ったんだ?」
「見たでしょ? めっちゃエロそうな顔してたじゃん??」
「酷いこと言うな! 確かにエロそうだったけど……」
「いや~。貴族街にもあんな女性がいるもんだね~。男と一緒じゃなかったら、土下座してでも頼み込んだのに」
「1人で歩いててもやるなよ!」
こうしてフィリップ好みの女性とは何もなく別れて、ショッピングは終わるのであった。
それから場所を変え、最後の催しはお高いカフェ。フィリップもボエルもアイスティーとケーキを頼んでいた。
「どう? デートは楽しめた??」
「どこがデートだ。でも、参考にはなったな。ありがとう」
ボエルの感想は、ほとんどメモを取った内容。その中で、案内係のお着替えが一番楽しそうだった。
「でも、貴族街のデートはボエルには合わないよね~?」
「だな。お堅いから、エスコートする自信はちょっとないかも……」
「んじゃ、次は平民が楽しむ場所に行ってみよう!」
「いやいやいやいや。殿下をそんな場所に連れて行けないぞ?」
「えぇ~。申請書出せば行けるんでしょ~?」
「それは普通の貴族の場合だ! 第二皇子が行っていい場所じゃないんだ!!」
ボエルだけでなく、周りの護衛も首を横にめっちゃ振っているので、フィリップも諦め……
「お兄様、行ってたよね? これ、どう説明するの??」
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