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11 聖女を失った男達
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しんと静まり返った泉の前で長らく膝を突いて祈りを捧げていた神官長は、振り返る事なく後ろに声を掛けた。白髪の長い髪を後ろで束ねた姿は一見、男性にも女性にも見える。しかしその声は威厳に満ちて低く通った声だった。
「お前も祈りに来たか?」
「申し訳ありませんが今はそうではありません」
「聖騎士団長ともあろう者が祈らないのにここへ来たのか。そのうち力が消えてしまうぞ」
「軽んじている訳ではありませんが一大事なのです。お力をお貸し下さい」
「まずはこちらへ来て祈りなさい」
「事態は一刻を争います! どうか話を聞いて下さい!」
しかし神官長は微動だにせず、まっすぐ水面を見つめていた。ハイスは苛立ちを隠せないまま神官長の横に並び立った。
「私はブリジット様をお救いしたいのです!」
「泉を見てみよ」
ハイスは歯を食い縛りながら水面をちらりと見た。そしてはたと息を飲んだ。
「己の顔は見たな? それが今のお前の心情だ」
「ブリジット様が城に入ったまま行方が分かりません。恐らくリアム殿下がお隠しになったのかと思います」
「殿下とてそうやすやすと危害は加えまい」
「ですが今の殿下はブリジット様に何をするか分かりません!」
神官長は深い息を吐くと、ようやくハイスの方に身体を向けた。深いしわの刻まれた目元が真っ直ぐにハイスの瞳を覗き込む。ハイスは堪らずに視線を逸していた。
「お前の心には深い嫉妬が渦巻いている。聖女様を心配だと言いながら、奪われるのが怖いだけだろう?」
「……そのような事はありません。私は本当にブリジット様の御身が心配なだけです」
「ならば再び殿下が聖女様を王太子妃にと心変わりしたらどうする? 祝福出来るか?」
ハイスは一瞬声を詰まらせた後、頷いた。
「ブリジット様が望まれるのであれば、喜んで祝福致します」
すると神官長は呆れたように歩き出した。
「全く素直じゃないな」
「すぐにリアム様の私室に行きましたが人のいる気配がありませんでした。その後、客間や使用人部屋に牢など、空き部屋も確認してきましたが、怪しいところはありませんでした。王城の作りでどこか人を隠せるような場所をご存知ありませんか?」
「そんな場所など幾つもあるわ。それこそ殿下が本気で隠そうと思えば、誰にも見つける事は出来んだろう」
「それならどうすればいいのですか! このままブリジット様が人知れず生涯幽閉なんて事もありえるのです!」
「生涯幽閉……」
「神官長様?」
考え込んだ神官長は、やがてゆっくりと顔をあげた。
「西の塔か」
「塔などありましたか?」
「誰も立ち寄らなくなった塔がある。確か林を抜けた静かな場所にあったはずだ」
「今すぐに向かいます!」
「勝手に入る事は出来んぞ。あそこはマチアス殿下の承諾が必要な場所だ」
「マチアス殿下? 何故です」
ハイスは嫌な汗が背筋を流れていく気がした。
「あの塔はマチアス殿下の母君が暮らしていた塔なのだ。所有者はマチアス殿下だから勝手に入れば罰を受けるぞ」
「……陛下が愛妾を塔に閉じ込めていたという噂は、本当だったのですか」
「陛下はマチアス殿下の母君を人目に触れさせる事を拒んだそうだ」
「随分と歪んだ寵愛ですね」
「あの当時、陛下はマチアス殿下の母君との結婚を周囲に反対された。泣く泣くではあるだろうが、人の心は誰にも分からん」
「美しい言葉を選んだとしても愛する人を塔に閉じ込めるなど私には考えられません」
「行っても中には入れないぞ」
「まずは正攻法で攻めてみます。それでも駄目ならマチアス殿下の許可を頂いて参ります」
夜明けと共に訪れた西の塔は寂れた雰囲気の塔だと勝手に思っていたが、それは間違いだった。
短い林を抜けると急に広い庭に出る。柵はあるが花々の為のものだと分かり、人を拒絶しているようではなかった。てっきり高い塀に囲まれていると思っていただけにそれにもまた拍子抜けだった。庭は今だに手入れをされているようで美しい花々が咲き誇っている。そしてその庭の中心にその塔はあった。あまり高くはない四階建ての塔。六角形の形が美しい建物だった。
塔の扉の前には女の兵士が二人。兵士達はハイスの姿と認めると明らかに強張ったように身体を反応させた。出来るだけ冷静に近付ていく。
「こちらにリアム様はいらっしゃるだろうか? 至急ご確認したい事があるのだが」
「殿下はおられません。どうかお引取りください」
「おかしいな。こちらへ来たと城で聞いて来たんだが間違いか?」
兵士は表情を崩さないまま頷いた。
「分かった。それならリアム殿下が現れるのを城で待つとしよう」
踵を返した瞬間、背中から兵士の安堵が伝わってくる。そして振り返った。
「そうだ、それなら聖女様はおられるんだろう? 挨拶していきたいんだが」
再び扉の方に歩き出すと緊張が一気に高まったのは分かった。
「それ以上近寄れば、両殿下にご報告致します」
「両殿下? ここはマチアス殿下の所有地だと聞いたが、わざわざリアム殿下にも報告するのか?」
すると兵士は顔を強張らせた。
――間違いなくここにブリジット様がいるな。
ハイスは剣に触れながら目の前に立つ二人の兵士と対峙した。
「私は聖騎士団団長ハイス・リンドブルムだ。神殿から聖女様の御身を預かる命令を受けている。安否を確認するまでここをどくつもりはないぞ」
「なんと言われようともお通しする訳には参りません」
兵士は戸惑いながらも剣に手を伸ばした。本気で斬り合う気はない。それでもリアムがこのまま出てこないのなら素手で伸して気絶させるくらいはしようと思っていた。その時、内側から重厚な鍵の開く音がする。陽の光に目を細めたリアムは迷惑そうにハイスを見て小さく笑った。
「ここまで来るとは、しつこい男は嫌われるぞ」
「ブリジット様にお目通り願いたい」
「ブリジットは会いたくないと言っている。もう浄化は終わったのだからいつまでも神殿の者達で守る必要もないだろう。これからはブリジットの面倒は俺が見るからお前の出る幕はない」
「お言葉ですが、殿下は先日ブリジット様に婚約破棄を言い渡しておりましたよね。ブリジット様を側室にでもするおつもりですか?」
「ブリジットは本来側室にも出来ない身分だろう。せいぜい囲われる愛妾止まりだ。聖女の頃は盲目的に想っていたが今やっと目が覚めた気分だよ。ブリジットの事は愛しているが妃には出来ない。お前だってブリジットを妻には出来ないだろう?」
「……少し驚きました。あなたはそういった事は気にされないと思っていましたから。身分など関係なくブリジット様を愛していらっしゃるのかと思っておりました」
リアムの表情は崩れる事はない。そのまま階段から降りてくる。
「それはお前にも言える事だろ。献身的に仕える神官というよりも、もっと別の感情があるように見えるのは気のせいか?」
「聖女様が愛妾扱いとは神殿を代表する者として許容出来ません。ブリジット様は神殿で保護致します」
「私に散々抱かれた抜け殻でもよければくれてやる。だがまだ楽しみ足りないのでな、もう少し待て」
ハイスは躊躇わずに剣を抜いた。とっさに兵士達も剣を抜くとリアムは薄っすら笑った。
「私に剣を向けるとは気でも狂ったか」
「ご心配なく。至って冷静です」
構えた剣が本気だと告げている。兵士達はリアムの前に立つと、自らも剣を構えた。
「お前達は何をしているのだ! 剣を収めろ!」
とっさに声がした方向を見た全員はほど同時に膝を突いた。国王は勇み足でハイスの元に行くと、その頬を思い切り叩きつけた。そして嬉しそうにしているリアムの元にいくと同じように頬を叩いた。リアムは呆然と叩かれたまま首を傾けて固まっていた。
「お前達は剣を収めて向こうへ行っていろ」
低い声に身体を震わせた兵士達は剣をしまいながら足早に離れていく。ハイスは立ち上がると国王の元に駆け寄った。
「陛下この塔にブリジット様が幽閉されております! どうかリアム殿下を説得して頂けませんか」
「リアム、聖女を幽閉してどうする気だ? これでは国民の反発を招くぞ」
「ブリジットは私の物です。誰にも奪わせません!」
宙を見たまま答えたリアムに国王は長い溜息を吐いた。
「話はロ―レン伯爵とリリアンヌから聞いたぞ。伯爵の手前リリアンヌを側室にする訳にもいかないから王太子妃はリリアンヌで決まりだ。ブリジットは愛妾にでもしろ。そばに置きさえすれば国民も納得するだろう」
答えないリアムに、国王は今度はその肩に触れた。
「それが嫌なら先に子を孕んだ者を王太子妃とする。それならば公平だろう。そんなにブリジットがいいのなら、お前がここへ足繁く通えば済む話だ」
「陛下! それではあまりにブリジット様が……」
「お前は黙っていろ! それ以上口を開けば捕らえるぞ」
剣の柄を握りしめたままハイスは塔の上を見上げた。
「お前も祈りに来たか?」
「申し訳ありませんが今はそうではありません」
「聖騎士団長ともあろう者が祈らないのにここへ来たのか。そのうち力が消えてしまうぞ」
「軽んじている訳ではありませんが一大事なのです。お力をお貸し下さい」
「まずはこちらへ来て祈りなさい」
「事態は一刻を争います! どうか話を聞いて下さい!」
しかし神官長は微動だにせず、まっすぐ水面を見つめていた。ハイスは苛立ちを隠せないまま神官長の横に並び立った。
「私はブリジット様をお救いしたいのです!」
「泉を見てみよ」
ハイスは歯を食い縛りながら水面をちらりと見た。そしてはたと息を飲んだ。
「己の顔は見たな? それが今のお前の心情だ」
「ブリジット様が城に入ったまま行方が分かりません。恐らくリアム殿下がお隠しになったのかと思います」
「殿下とてそうやすやすと危害は加えまい」
「ですが今の殿下はブリジット様に何をするか分かりません!」
神官長は深い息を吐くと、ようやくハイスの方に身体を向けた。深いしわの刻まれた目元が真っ直ぐにハイスの瞳を覗き込む。ハイスは堪らずに視線を逸していた。
「お前の心には深い嫉妬が渦巻いている。聖女様を心配だと言いながら、奪われるのが怖いだけだろう?」
「……そのような事はありません。私は本当にブリジット様の御身が心配なだけです」
「ならば再び殿下が聖女様を王太子妃にと心変わりしたらどうする? 祝福出来るか?」
ハイスは一瞬声を詰まらせた後、頷いた。
「ブリジット様が望まれるのであれば、喜んで祝福致します」
すると神官長は呆れたように歩き出した。
「全く素直じゃないな」
「すぐにリアム様の私室に行きましたが人のいる気配がありませんでした。その後、客間や使用人部屋に牢など、空き部屋も確認してきましたが、怪しいところはありませんでした。王城の作りでどこか人を隠せるような場所をご存知ありませんか?」
「そんな場所など幾つもあるわ。それこそ殿下が本気で隠そうと思えば、誰にも見つける事は出来んだろう」
「それならどうすればいいのですか! このままブリジット様が人知れず生涯幽閉なんて事もありえるのです!」
「生涯幽閉……」
「神官長様?」
考え込んだ神官長は、やがてゆっくりと顔をあげた。
「西の塔か」
「塔などありましたか?」
「誰も立ち寄らなくなった塔がある。確か林を抜けた静かな場所にあったはずだ」
「今すぐに向かいます!」
「勝手に入る事は出来んぞ。あそこはマチアス殿下の承諾が必要な場所だ」
「マチアス殿下? 何故です」
ハイスは嫌な汗が背筋を流れていく気がした。
「あの塔はマチアス殿下の母君が暮らしていた塔なのだ。所有者はマチアス殿下だから勝手に入れば罰を受けるぞ」
「……陛下が愛妾を塔に閉じ込めていたという噂は、本当だったのですか」
「陛下はマチアス殿下の母君を人目に触れさせる事を拒んだそうだ」
「随分と歪んだ寵愛ですね」
「あの当時、陛下はマチアス殿下の母君との結婚を周囲に反対された。泣く泣くではあるだろうが、人の心は誰にも分からん」
「美しい言葉を選んだとしても愛する人を塔に閉じ込めるなど私には考えられません」
「行っても中には入れないぞ」
「まずは正攻法で攻めてみます。それでも駄目ならマチアス殿下の許可を頂いて参ります」
夜明けと共に訪れた西の塔は寂れた雰囲気の塔だと勝手に思っていたが、それは間違いだった。
短い林を抜けると急に広い庭に出る。柵はあるが花々の為のものだと分かり、人を拒絶しているようではなかった。てっきり高い塀に囲まれていると思っていただけにそれにもまた拍子抜けだった。庭は今だに手入れをされているようで美しい花々が咲き誇っている。そしてその庭の中心にその塔はあった。あまり高くはない四階建ての塔。六角形の形が美しい建物だった。
塔の扉の前には女の兵士が二人。兵士達はハイスの姿と認めると明らかに強張ったように身体を反応させた。出来るだけ冷静に近付ていく。
「こちらにリアム様はいらっしゃるだろうか? 至急ご確認したい事があるのだが」
「殿下はおられません。どうかお引取りください」
「おかしいな。こちらへ来たと城で聞いて来たんだが間違いか?」
兵士は表情を崩さないまま頷いた。
「分かった。それならリアム殿下が現れるのを城で待つとしよう」
踵を返した瞬間、背中から兵士の安堵が伝わってくる。そして振り返った。
「そうだ、それなら聖女様はおられるんだろう? 挨拶していきたいんだが」
再び扉の方に歩き出すと緊張が一気に高まったのは分かった。
「それ以上近寄れば、両殿下にご報告致します」
「両殿下? ここはマチアス殿下の所有地だと聞いたが、わざわざリアム殿下にも報告するのか?」
すると兵士は顔を強張らせた。
――間違いなくここにブリジット様がいるな。
ハイスは剣に触れながら目の前に立つ二人の兵士と対峙した。
「私は聖騎士団団長ハイス・リンドブルムだ。神殿から聖女様の御身を預かる命令を受けている。安否を確認するまでここをどくつもりはないぞ」
「なんと言われようともお通しする訳には参りません」
兵士は戸惑いながらも剣に手を伸ばした。本気で斬り合う気はない。それでもリアムがこのまま出てこないのなら素手で伸して気絶させるくらいはしようと思っていた。その時、内側から重厚な鍵の開く音がする。陽の光に目を細めたリアムは迷惑そうにハイスを見て小さく笑った。
「ここまで来るとは、しつこい男は嫌われるぞ」
「ブリジット様にお目通り願いたい」
「ブリジットは会いたくないと言っている。もう浄化は終わったのだからいつまでも神殿の者達で守る必要もないだろう。これからはブリジットの面倒は俺が見るからお前の出る幕はない」
「お言葉ですが、殿下は先日ブリジット様に婚約破棄を言い渡しておりましたよね。ブリジット様を側室にでもするおつもりですか?」
「ブリジットは本来側室にも出来ない身分だろう。せいぜい囲われる愛妾止まりだ。聖女の頃は盲目的に想っていたが今やっと目が覚めた気分だよ。ブリジットの事は愛しているが妃には出来ない。お前だってブリジットを妻には出来ないだろう?」
「……少し驚きました。あなたはそういった事は気にされないと思っていましたから。身分など関係なくブリジット様を愛していらっしゃるのかと思っておりました」
リアムの表情は崩れる事はない。そのまま階段から降りてくる。
「それはお前にも言える事だろ。献身的に仕える神官というよりも、もっと別の感情があるように見えるのは気のせいか?」
「聖女様が愛妾扱いとは神殿を代表する者として許容出来ません。ブリジット様は神殿で保護致します」
「私に散々抱かれた抜け殻でもよければくれてやる。だがまだ楽しみ足りないのでな、もう少し待て」
ハイスは躊躇わずに剣を抜いた。とっさに兵士達も剣を抜くとリアムは薄っすら笑った。
「私に剣を向けるとは気でも狂ったか」
「ご心配なく。至って冷静です」
構えた剣が本気だと告げている。兵士達はリアムの前に立つと、自らも剣を構えた。
「お前達は何をしているのだ! 剣を収めろ!」
とっさに声がした方向を見た全員はほど同時に膝を突いた。国王は勇み足でハイスの元に行くと、その頬を思い切り叩きつけた。そして嬉しそうにしているリアムの元にいくと同じように頬を叩いた。リアムは呆然と叩かれたまま首を傾けて固まっていた。
「お前達は剣を収めて向こうへ行っていろ」
低い声に身体を震わせた兵士達は剣をしまいながら足早に離れていく。ハイスは立ち上がると国王の元に駆け寄った。
「陛下この塔にブリジット様が幽閉されております! どうかリアム殿下を説得して頂けませんか」
「リアム、聖女を幽閉してどうする気だ? これでは国民の反発を招くぞ」
「ブリジットは私の物です。誰にも奪わせません!」
宙を見たまま答えたリアムに国王は長い溜息を吐いた。
「話はロ―レン伯爵とリリアンヌから聞いたぞ。伯爵の手前リリアンヌを側室にする訳にもいかないから王太子妃はリリアンヌで決まりだ。ブリジットは愛妾にでもしろ。そばに置きさえすれば国民も納得するだろう」
答えないリアムに、国王は今度はその肩に触れた。
「それが嫌なら先に子を孕んだ者を王太子妃とする。それならば公平だろう。そんなにブリジットがいいのなら、お前がここへ足繁く通えば済む話だ」
「陛下! それではあまりにブリジット様が……」
「お前は黙っていろ! それ以上口を開けば捕らえるぞ」
剣の柄を握りしめたままハイスは塔の上を見上げた。
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