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本編2
モブ令嬢と第二王子は出奔する4
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推し様が長椅子にゆったりと腰を掛け、美味しそうに紅茶を飲んでいる。彼の周囲の空気だけキラキラと煌めいているように見えて、私は眩しさに目を細めた。これが乙女ゲームのスチルのキラキラエフェクトの正体か……!
日常の中にある非日常に落ち着かず、私はついそわそわとしてしまう。
「兄上、そちらのご様子はいかがですか?」
「……母上が荒れに荒れていること以外は平和なものだな。父上も心配はしているが、根が楽天家だからな。『影』を連れているなら大事には至っていないと思っているみたいだよ」
「……そうですか。父上は相変わらず呑気なのですね」
フィリップ王子の言葉にシャルル王子は苦笑する。陛下は呑気そうだけれど。……予想はしていたけれど、王妃様は荒れていらっしゃるのか。そりゃそうだよなぁ。
家族との突然の別れは、辛いよね。
前世の父母と、飼い犬のリキのことが頭に思い浮かんだ。私は自分の死因を覚えていないのだけれど、きっと突然のお別れをしてしまったのだと思う。泣き虫なお母さんはたくさん泣いただろう。人前で泣けないお父さんは、お母さんを励ましたあとにこっそり泣いただろう。リキは散歩係が私からお母さんに変わってどう思ったんだろうか。
転生したことを自覚した頃は、そのことを考えて毎晩泣いてしまった。
……王妃様も、今頃同じように泣いているのだろうか。
「王妃様……子供と突然引き離されたのは、お辛いですよね」
ぽつり、とそんな言葉が漏れてしまう。けれど私もシャルル王子とお別れするのは嫌だ。……それが一番の折り合いだとわかってはいても。こういう時ってどうするものなのだろう。世間の姑と戦っている嫁にインタビューをしたいくらいだ。
「あれはもう、母親ではない」
「シャルル様!」
シャルル様は王妃様のことを『母上』と言わなくなってしまった。『王妃』はともかく『あれ』はさすがによくないと思う。この話をするとケンカになっちゃうんだよなぁ……。
「それを言うなら義妹殿のご両親の方がお辛いだろう。一度は婚約をするため、二度目は駆け落ちをするため。二度も可愛い娘をご両親から引き離したシャルルは罪深いな」
微妙になりかけた私とシャルル王子の空気を、フィリップ王子がにこやかに引き戻す。
うちの両親は王妃様ほどは私のことを心配してない気がする。山で野草でも食って元気にやってると思われていそうだ。アーデルベルグ家での私の扱いは、愛情がありつつもとても雑だった。私ががさつな子だから仕方ないんだけど。
「母上はもっと弱るまで放っておけばいいのだよ。あの人はシャルルの出奔で癇癪は起こしていても、反省はまったくしていないのだから。今でもエレオノール嬢とシャルルを婚姻させることを諦めていないしな」
「……うげっ……! エレオノール嬢とですか!」
口から思わず下品な声が漏れてしまった。あの舞踏会で会った美しい少女のことを思い出す。……そしてあの子の家が私を男に襲わせようとしたことも。
「うげ?」
フィリップ王子が私の言葉を繰り返し、こてんと首を傾げる。うわぁ、なんですかそのあざとい仕草は……!
「……あの、私は育ちが悪いので。口調がよく乱れるんです。気にしないでください」
私は慌ててフィリップ王子の前で手をぶんぶんと振った。推し様の前ではなんだか恥をかいてばかりだ。
「義妹殿は、可愛らしいな」
ひぇえええ! 推し様の『可愛らしい』いただきましたぁああ!!! しかも素敵な笑顔つき! そんな内心の興奮をぎゅっと心の奥に押し込めて、私は上品な笑みを浮かべてみせた。……たぶん上品に、見えていると思う。
「アリエル、だらしない笑みだな。兄上にデレデレデレデレと……」
シャルル王子が横でむくれながら言う。そして撫でろとばかりに、肩にぐりぐりと金色の頭を押しつけられた。慌ててそれを撫でると満足そうに胸を揉まれる。……フィリップ王子の前でお止めなさい。
フィリップ王子も、この光景にはもう慣れた様子で優雅に紅茶を飲んでいらっしゃるけど……。
「それにしても……王妃も往生際が悪いですね。あの女狐との婚約なんてごめんですよ」
シャルル王子は私の胸を巧みな動きで揉みしだきながら、大きなため息をついた。そ、そろそろ胸を揉むのは止めて! 気持ちよくなっちゃうから!
「……そのエレオノール嬢の動きが不穏なんだ」
「あの女が、ですか……」
「……やっあ! ぁんっ!」
彼は苛立った声を上げながら乳首を軽く捻った。苛立ちを私の乳首にぶつけるのは止めて! 変な声が出ちゃったじゃない! つ、爪で軽く引っ掻かないで!
さすがにこれにはフィリップ王子も真っ赤になり、軽い咳払いをしている。……もうやだぁ。
「彼女は先日の件の罰で未だ軟禁中なのだが……色々な場所に密偵を放ち義妹殿の行方を追っていてね。こちらで始末できるように努力はするが、できるだけこの屋敷から出ず過ごすようにしてくれ。義妹殿には身を守る手段がないのだからな」
「えっと……私が捕まったら……」
「殺されるだろう」
フィリップ王子は迷いのない口調でそう言った。
「うっ……」
そうだろうなーとは思っていたけど。実際耳にすると恐ろしくて背筋が粟立ってしまう。
けれど……一つの疑問が湧く。
「……私を殺せたとして。シャルル様の心象がどん底に悪くなっても、婚約者になれるものなのですか?」
私を殺したら、シャルル王子は怒り狂うだろう。その怒りは当然、エレオノール嬢に向く。わ、私の自惚れじゃなければ……だけど。
「証拠がなければ、その事実はないも同然だ。怪しいだけでは罰せない。そして母上のお気に入りである彼女は……シャルルがどう思おうと婚約者の座に収まるだろうな」
うへぇ……王族や貴族ってやることがえぐいなぁ。政略結婚ってそういうものなのかな。私も一応貴族ではあるのだけど。彼らとはそもそもの立っていた土俵が違うのだ。
「そんなことがあれば……初夜に女狐の喉を食い破って私も死にます」
「シャ……シャルル様!」
そんな血みどろ事件は嫌ですよ! しかもシャルル王子も死ぬの!?
「……暗殺の件、王妃様は……」
胸を揉む変態の手をようやく剥がしてフィリップ王子に訊ねる。訊くのは恐ろしかったけれど……気になってしまったのだ。
「エレオノール嬢の独断だよ。……母上はね、義妹殿への行いを反省はしていなくとも可愛い末っ子にこれ以上嫌われるのを恐れているから。そこまでの強硬手段に出ることはしないさ」
フィリップ王子はくすくすと美しく笑った。シャルル王子は……それを見て苦々しい顔をして俯いた。
王子様との婚約に嫁いびりにライバル令嬢に駆け落ちに暗殺の危機に……。少し前まではのほほんと過ごしていた子爵家の令嬢だったのになぁ。急激な環境の変化にくらくらとしてしまう。
難しい顔をして考え込んでいると、可愛い婚約者様に柔らかくてしっとりとした唇で頬にキスをされた。彼を見ると不安げな目でこちらを見つめている。
「アリエル……」
「シャルル様。私、幸せですよ」
環境は色々変わったけれど。悪い方向にばかりではないのだ。だって、彼がいてくれる。
「私、雑草みたいなものですから! 案外強いんです! 暗殺者にも負けませんよ!」
アーデルベルグ家の庭の何度抜いても生えてくる雑草のことを思い出す。母に『貴女みたいねぇ』って何度言われたことか。なんの取り得もない私だけれどしぶとさだけは自信があるのだ。
シュッシュッ! っとシャドーをしてみせたら、シャルル王子だけじゃなく推し様にまで笑われてしまった。
日常の中にある非日常に落ち着かず、私はついそわそわとしてしまう。
「兄上、そちらのご様子はいかがですか?」
「……母上が荒れに荒れていること以外は平和なものだな。父上も心配はしているが、根が楽天家だからな。『影』を連れているなら大事には至っていないと思っているみたいだよ」
「……そうですか。父上は相変わらず呑気なのですね」
フィリップ王子の言葉にシャルル王子は苦笑する。陛下は呑気そうだけれど。……予想はしていたけれど、王妃様は荒れていらっしゃるのか。そりゃそうだよなぁ。
家族との突然の別れは、辛いよね。
前世の父母と、飼い犬のリキのことが頭に思い浮かんだ。私は自分の死因を覚えていないのだけれど、きっと突然のお別れをしてしまったのだと思う。泣き虫なお母さんはたくさん泣いただろう。人前で泣けないお父さんは、お母さんを励ましたあとにこっそり泣いただろう。リキは散歩係が私からお母さんに変わってどう思ったんだろうか。
転生したことを自覚した頃は、そのことを考えて毎晩泣いてしまった。
……王妃様も、今頃同じように泣いているのだろうか。
「王妃様……子供と突然引き離されたのは、お辛いですよね」
ぽつり、とそんな言葉が漏れてしまう。けれど私もシャルル王子とお別れするのは嫌だ。……それが一番の折り合いだとわかってはいても。こういう時ってどうするものなのだろう。世間の姑と戦っている嫁にインタビューをしたいくらいだ。
「あれはもう、母親ではない」
「シャルル様!」
シャルル様は王妃様のことを『母上』と言わなくなってしまった。『王妃』はともかく『あれ』はさすがによくないと思う。この話をするとケンカになっちゃうんだよなぁ……。
「それを言うなら義妹殿のご両親の方がお辛いだろう。一度は婚約をするため、二度目は駆け落ちをするため。二度も可愛い娘をご両親から引き離したシャルルは罪深いな」
微妙になりかけた私とシャルル王子の空気を、フィリップ王子がにこやかに引き戻す。
うちの両親は王妃様ほどは私のことを心配してない気がする。山で野草でも食って元気にやってると思われていそうだ。アーデルベルグ家での私の扱いは、愛情がありつつもとても雑だった。私ががさつな子だから仕方ないんだけど。
「母上はもっと弱るまで放っておけばいいのだよ。あの人はシャルルの出奔で癇癪は起こしていても、反省はまったくしていないのだから。今でもエレオノール嬢とシャルルを婚姻させることを諦めていないしな」
「……うげっ……! エレオノール嬢とですか!」
口から思わず下品な声が漏れてしまった。あの舞踏会で会った美しい少女のことを思い出す。……そしてあの子の家が私を男に襲わせようとしたことも。
「うげ?」
フィリップ王子が私の言葉を繰り返し、こてんと首を傾げる。うわぁ、なんですかそのあざとい仕草は……!
「……あの、私は育ちが悪いので。口調がよく乱れるんです。気にしないでください」
私は慌ててフィリップ王子の前で手をぶんぶんと振った。推し様の前ではなんだか恥をかいてばかりだ。
「義妹殿は、可愛らしいな」
ひぇえええ! 推し様の『可愛らしい』いただきましたぁああ!!! しかも素敵な笑顔つき! そんな内心の興奮をぎゅっと心の奥に押し込めて、私は上品な笑みを浮かべてみせた。……たぶん上品に、見えていると思う。
「アリエル、だらしない笑みだな。兄上にデレデレデレデレと……」
シャルル王子が横でむくれながら言う。そして撫でろとばかりに、肩にぐりぐりと金色の頭を押しつけられた。慌ててそれを撫でると満足そうに胸を揉まれる。……フィリップ王子の前でお止めなさい。
フィリップ王子も、この光景にはもう慣れた様子で優雅に紅茶を飲んでいらっしゃるけど……。
「それにしても……王妃も往生際が悪いですね。あの女狐との婚約なんてごめんですよ」
シャルル王子は私の胸を巧みな動きで揉みしだきながら、大きなため息をついた。そ、そろそろ胸を揉むのは止めて! 気持ちよくなっちゃうから!
「……そのエレオノール嬢の動きが不穏なんだ」
「あの女が、ですか……」
「……やっあ! ぁんっ!」
彼は苛立った声を上げながら乳首を軽く捻った。苛立ちを私の乳首にぶつけるのは止めて! 変な声が出ちゃったじゃない! つ、爪で軽く引っ掻かないで!
さすがにこれにはフィリップ王子も真っ赤になり、軽い咳払いをしている。……もうやだぁ。
「彼女は先日の件の罰で未だ軟禁中なのだが……色々な場所に密偵を放ち義妹殿の行方を追っていてね。こちらで始末できるように努力はするが、できるだけこの屋敷から出ず過ごすようにしてくれ。義妹殿には身を守る手段がないのだからな」
「えっと……私が捕まったら……」
「殺されるだろう」
フィリップ王子は迷いのない口調でそう言った。
「うっ……」
そうだろうなーとは思っていたけど。実際耳にすると恐ろしくて背筋が粟立ってしまう。
けれど……一つの疑問が湧く。
「……私を殺せたとして。シャルル様の心象がどん底に悪くなっても、婚約者になれるものなのですか?」
私を殺したら、シャルル王子は怒り狂うだろう。その怒りは当然、エレオノール嬢に向く。わ、私の自惚れじゃなければ……だけど。
「証拠がなければ、その事実はないも同然だ。怪しいだけでは罰せない。そして母上のお気に入りである彼女は……シャルルがどう思おうと婚約者の座に収まるだろうな」
うへぇ……王族や貴族ってやることがえぐいなぁ。政略結婚ってそういうものなのかな。私も一応貴族ではあるのだけど。彼らとはそもそもの立っていた土俵が違うのだ。
「そんなことがあれば……初夜に女狐の喉を食い破って私も死にます」
「シャ……シャルル様!」
そんな血みどろ事件は嫌ですよ! しかもシャルル王子も死ぬの!?
「……暗殺の件、王妃様は……」
胸を揉む変態の手をようやく剥がしてフィリップ王子に訊ねる。訊くのは恐ろしかったけれど……気になってしまったのだ。
「エレオノール嬢の独断だよ。……母上はね、義妹殿への行いを反省はしていなくとも可愛い末っ子にこれ以上嫌われるのを恐れているから。そこまでの強硬手段に出ることはしないさ」
フィリップ王子はくすくすと美しく笑った。シャルル王子は……それを見て苦々しい顔をして俯いた。
王子様との婚約に嫁いびりにライバル令嬢に駆け落ちに暗殺の危機に……。少し前まではのほほんと過ごしていた子爵家の令嬢だったのになぁ。急激な環境の変化にくらくらとしてしまう。
難しい顔をして考え込んでいると、可愛い婚約者様に柔らかくてしっとりとした唇で頬にキスをされた。彼を見ると不安げな目でこちらを見つめている。
「アリエル……」
「シャルル様。私、幸せですよ」
環境は色々変わったけれど。悪い方向にばかりではないのだ。だって、彼がいてくれる。
「私、雑草みたいなものですから! 案外強いんです! 暗殺者にも負けませんよ!」
アーデルベルグ家の庭の何度抜いても生えてくる雑草のことを思い出す。母に『貴女みたいねぇ』って何度言われたことか。なんの取り得もない私だけれどしぶとさだけは自信があるのだ。
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