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【テイラー】自白剤3
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「他には、誰が関与している?」
ペジリーが怪しい動きをしていたのは、ラオイにだけだったようだが、他にも関与していた者がいるかもしれない。
「も、いない」
「ラオイとローズミーだけか?」
「そ、です」
ようやく全貌が見えて来て、テイラーの方を振り返ったが、先程と表情は変わっておらず、ペジリーを睨み付けていた。
テイラーは、いや、アイルーンは血を抜かれて、殺されたと言うのか。そのようなことが行われていたことにも、気付かなかった私のことも…許せるはずがない。
「息子は?」
「むす、こは、し、りま、せん」
息子は何も知らず、ただディオエルに従って言わなかったのだろう。
「犯人は、お前たちだったんだな!」
「で、も、へい、か、の、ためです」
「どこがだ!言ってみろ!」
ディオエルの怒りも相当だったが、ルーベンスも、今すぐにもアイルーンを殺したペジリーに掴み掛りたかった。そんな形で、そんな目的で娘は殺されたのかと、気付けば怒りで、息が荒くなり、爪が掌に食い込んでいた。
「っか、っか、っか」
ペジリーは話そうとすると、しゃっくりのように、ひくひくし始めた。
「陛下、もう限界かもしれません」
「分かった、後はラオイに聞くことにしよう」
「牢に入れますか」
「当然だ」
「は!」
護衛が騎士を呼び、ペジリーを牢に連れて行くように指示を出した。どちらにしろ、一週間は動くことは出来ない。
入れ替わるかのように、ライシードがラオイを連れてやって来た。
「ペジリーがアイルーン・デリアを死に至らしめたことを自白し、お前が血を抜いていたことを証言した。自供するか?」
「…え、私は知りません!関係ありません!嘘を言ってるのです」
ラオイは小刻みに首を振り、認める様子はなかった。
「言わないのならば、自白剤を使うだけだ。使ってくれ」
「え、自白剤?え、どうして」
そう言っている内に拘束されて、横暴だなどと怒鳴っていたが、既に共犯だとペジリーが自白しているために、許可など必要ない。
あっさりと自白剤を打たれることになり、しばらく待ち、尋問が開始されることになった。
ペジリーと同じように、目を血走らせ、鼻息も荒くなっていた。
「疑似番のために、アイルーン・デリアの血を抜いていたな?」
「はいいぃ」
「誰に頼まれた?」
「ペ、ジリー、ふ、じん、と、ローズ、ミー、妃に」
あまりに遅過ぎたことではあったが、ペジリーとラオイの双方から自白が取れたこと、犯人を特定が出来たことに、ディオエルは安堵もしていた。
「言い出したのは誰だ?」
「お、ふたり、です」
「ペジリーとローズミーか?」
「はいぃ」
「なぜ、断らなかった?」
「お、かね、と、きょ、う、みあった、から」
その言葉に思わず、ディオエルは殺気を放ちそうになったが、テイラーたちもいることを思い出し、ギリギリで抑えた。
「……興味とは、子どもが出来るかどうかか?」
「そ、う、です。ほん、と、うに、出来る、か、知り、たかった」
「上手くいったと思ったのか?」
「は、いぃ、でも、けっ、きょ、く、だめ、だった」
「どう思った?」
自白剤が切れてから、無理矢理に手伝わされたと言わせないためにも、テイラーやデリア侯爵には申し訳ないが、彼の心情を問わなくてはならなかった。
「やっぱ、り、と、おも、つた」
「生まれなくて納得したのか?」
「はいいぃ」
「アイルーン・デリアに申し訳ないと思わなかったのか?」
「おも、わなかった」
ルーベンスはその言葉に思わず、立ち上がって拳を握り締めていた。
ディオエルは怒りも相当だろうと思ったが、止めるわけにはいかないために、質問を続けることにした。
息を整えてからルーベンスは、椅子に座り直した。
ラオイも通常であれば、誰だろうか、関係者だろうかと思うところだが、自白剤を打たれているので、気にすることはなかった。
ペジリーが怪しい動きをしていたのは、ラオイにだけだったようだが、他にも関与していた者がいるかもしれない。
「も、いない」
「ラオイとローズミーだけか?」
「そ、です」
ようやく全貌が見えて来て、テイラーの方を振り返ったが、先程と表情は変わっておらず、ペジリーを睨み付けていた。
テイラーは、いや、アイルーンは血を抜かれて、殺されたと言うのか。そのようなことが行われていたことにも、気付かなかった私のことも…許せるはずがない。
「息子は?」
「むす、こは、し、りま、せん」
息子は何も知らず、ただディオエルに従って言わなかったのだろう。
「犯人は、お前たちだったんだな!」
「で、も、へい、か、の、ためです」
「どこがだ!言ってみろ!」
ディオエルの怒りも相当だったが、ルーベンスも、今すぐにもアイルーンを殺したペジリーに掴み掛りたかった。そんな形で、そんな目的で娘は殺されたのかと、気付けば怒りで、息が荒くなり、爪が掌に食い込んでいた。
「っか、っか、っか」
ペジリーは話そうとすると、しゃっくりのように、ひくひくし始めた。
「陛下、もう限界かもしれません」
「分かった、後はラオイに聞くことにしよう」
「牢に入れますか」
「当然だ」
「は!」
護衛が騎士を呼び、ペジリーを牢に連れて行くように指示を出した。どちらにしろ、一週間は動くことは出来ない。
入れ替わるかのように、ライシードがラオイを連れてやって来た。
「ペジリーがアイルーン・デリアを死に至らしめたことを自白し、お前が血を抜いていたことを証言した。自供するか?」
「…え、私は知りません!関係ありません!嘘を言ってるのです」
ラオイは小刻みに首を振り、認める様子はなかった。
「言わないのならば、自白剤を使うだけだ。使ってくれ」
「え、自白剤?え、どうして」
そう言っている内に拘束されて、横暴だなどと怒鳴っていたが、既に共犯だとペジリーが自白しているために、許可など必要ない。
あっさりと自白剤を打たれることになり、しばらく待ち、尋問が開始されることになった。
ペジリーと同じように、目を血走らせ、鼻息も荒くなっていた。
「疑似番のために、アイルーン・デリアの血を抜いていたな?」
「はいいぃ」
「誰に頼まれた?」
「ペ、ジリー、ふ、じん、と、ローズ、ミー、妃に」
あまりに遅過ぎたことではあったが、ペジリーとラオイの双方から自白が取れたこと、犯人を特定が出来たことに、ディオエルは安堵もしていた。
「言い出したのは誰だ?」
「お、ふたり、です」
「ペジリーとローズミーか?」
「はいぃ」
「なぜ、断らなかった?」
「お、かね、と、きょ、う、みあった、から」
その言葉に思わず、ディオエルは殺気を放ちそうになったが、テイラーたちもいることを思い出し、ギリギリで抑えた。
「……興味とは、子どもが出来るかどうかか?」
「そ、う、です。ほん、と、うに、出来る、か、知り、たかった」
「上手くいったと思ったのか?」
「は、いぃ、でも、けっ、きょ、く、だめ、だった」
「どう思った?」
自白剤が切れてから、無理矢理に手伝わされたと言わせないためにも、テイラーやデリア侯爵には申し訳ないが、彼の心情を問わなくてはならなかった。
「やっぱ、り、と、おも、つた」
「生まれなくて納得したのか?」
「はいいぃ」
「アイルーン・デリアに申し訳ないと思わなかったのか?」
「おも、わなかった」
ルーベンスはその言葉に思わず、立ち上がって拳を握り締めていた。
ディオエルは怒りも相当だろうと思ったが、止めるわけにはいかないために、質問を続けることにした。
息を整えてからルーベンスは、椅子に座り直した。
ラオイも通常であれば、誰だろうか、関係者だろうかと思うところだが、自白剤を打たれているので、気にすることはなかった。
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